不浄者~キタネエ職だなァ~
広間に静寂が拡がる。勇者が二人そのことについて頭が回っていない。生徒達からすれば勇者と言えば転移した時に全員がなるものもしくは選ばれた一人のみがその勇者という看板を背負うことができるものだと思っている特にそのような決まりとなった作品が多い。
もう一人の勇者の霹靂神としてもこの結果は驚いたのだろうその顔に驚愕の二文字を見せていた。しかし三月麗菜を睨むその表情は一瞬、獲物を見つけたかの言わんばかり歪められたのには誰一人として気付くことはない。
ここで霹靂神の表情に誰か一人でも気づけていれば、かき乱される異世界の運命は変わっていたかもしれない。
いったん静寂が支配した沈黙が破られれば、後に湧き出るのは密かなるざわめき。ざわざわとした空間、ありえない二人目の勇者の登場に王国側、生徒達も驚きが隠せなかった。
ちなみに麗菜のステータスが表示され『勇者』とでた時、魔術師団長は白目を剝き「アババババ」と泡吹き出しながら兵士に引きずられてどこかへと搬送された。
しかし、一番状況が飲み込めないのは麗菜だった。彼女自身、異世界召喚なんぞされ強い適正職になりたくなかったのかと問えば、否としただろが霹靂神 時雨が『勇者』だと知ったところで『勇者』は他には現れないだろうと決め込んでいたのだが現実に今、自分は『勇者』らしい。ステータス表示の水晶台のステータスカード発行の写真印刷のような音を茫然としながら聞いていた。
そもそも、魔術師団長の話では元々召喚されるのは一人のハズでそれは間違いなく霹靂神だと麗菜は他人事のように思っていた。もちろん最初は『聖女』となった憂がその選ばれた一人なのではないかとは疑った、しかし霹靂神が『勇者』となったことで選ばれた一人とは彼のことなのだと納得していた。転校生でイケメンで文武両道だと半日にして隣のクラスにまでも轟いていたからだ。
そんな彼がいるのに自分も『勇者』なのが信じられなかった頭が真っ白になった麗菜は透輝のことをご自慢のサイドテールを揺らし仰ぎ見た。透輝はそんな麗菜の肩に手を置き、麗菜に視線を合わせた。透輝と麗菜の視線が合う瞬間。
「おいィ?勇者とかsYレにならんでしょう、俺の思考加速はマッハでグルグルなんだが?」
透輝はそんなわけのわからないよ、と言いたくなるようなことを喋りだした。それを聞いた麗菜ちゃん頭が真っ白になっちゃう。
「こ↑こ↓、で『勇者』とか後に控える僕の気持ちドナルノ~、マジ勘弁してくださよ。」
「なッ!ふざけるな!私が選んでるわけじゃないんだからしかたないだろう!。そんなこと言うなら自分でもっと凄い適正職にでもなればいいじゃないか!!」
「あー!そゆこと言うンだー。畜生見とけよ見とけよ~!てめーらが理解不能なスゲー適正職に就いてやんぜー!!!」
そう言って透輝は周りをグルッと指を指しながら一回転してから水晶台の水晶に触れた―!!
===============================
峯島透輝 17歳 ランク:8
適正職:不浄者
筋力:19
体力:36
敏捷:8
最大保持魔力:8
精神力:36
防御力:8
防魔力:12
<スキル>
不浄魔法・言語理解
<称号>
==============================
「ほらね、こんなもん。」
その双眸にウルウルと心の汗を流しながら強がりとしか思えない透輝の姿に広間は静まり返った。その視線に耐え切れないのか露骨に視線を外す者すらいた。
『…………』
麗菜もその視線に耐え切れず、透輝から視線を外した。
「……いや、そのホント…ごめん。」
「なによ!急に謝ったりして、大丈夫よ。あたしには何も問題ないわ心配させたならごめんね。」
「透輝君!マジで大丈夫かい!凄く気持ち悪いよッ」
女の子らしいしぐさと言葉使いをしだした透輝に周りはドン引きし、麗菜は割と本気で透輝のことを心配した……頭の。しかし、透輝はいきなり大の字に寝そべるとドロリと濁った瞳で周りを見渡す。
しかし、透輝はいきなり大の字に寝そべるとドロリと濁った瞳で周りを見渡す。
「妬ましい、キサマラが妬マシィ、」
『…………』
負のオーラが見えそうなくらい暗い表情をした透輝に言葉をかける者はいない、たとえ、透輝が今身体を丸くして左にゴロゴロ、右にゴロゴロしていたって誰も言葉をかけない!
「せめて、弱くてもいいからクモ怪人に!なりたかった!!!キノコ狩りの男でも良かった!爆弾魔を退治したかった!」
そんなセリフを透輝が言ったとしても誰も言葉をかけ……
「突っ込めやァ!!!」
「突っ込めるかッ!!」
そこで麗菜が丸まっていた透輝を蹴り飛ばす、「サッカーしようぜボールはお前な!」と言わんばかりの強力なキックだ!!
「ンアーッ!!!」
信じられないくらいの勢いで透輝は飛んでいき壁に『ビターン!!』とぶつかる、まるでドラゴン〇ールのワンシーンのようだ。そのまま透輝はズルリと壁から落ちると力なく倒れ伏した。
「へへ……お星さまがみえるよ~」
息も絶え絶えなな透輝もはや自分の意識は朦朧としてきていた。もはや自分で指一本ですら動かすことはできない状態だった。胡乱げな頭でこれが勇者の力かなんて考えてしまう。
「あ、え、あ…す、すまない透輝君!い、意識を強く持ってくれ!」
麗菜がサイドテールとスカートを揺らしながら倒れ伏したまま動けない透輝のもとへと駆けつけた。透輝はかろうじて動かすことをできた首を動かして麗菜を仰ぎ見る。
「み、三月…さん」
「違うんだ、ダメだよ透輝君、目を閉じないで」
「…パンツ見えてます、黒なんですね、大人っぽいです」
その瞬間、麗菜は透輝を思いっきり踏みつけた。
ただじゃストーリーは進まない!斜めにいくぜ!
それはそうと閲覧はそれなりにあるのにブックマークが驚きの白さ。へへ、頑張るんでえ評価くださいよ~