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不浄者は凶神になり斜めな成長する  作者: ジャック・レイ・パール
『彼』を失って
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二回目の遠征

遅れて、すいませんでした!!あかるさまに閲覧数減ってビックリしました!人気作品を読んでたら嵌っちゃったんです。許してください何でも……できることならしますから!

 透輝を捜索するための二回目のダンジョン遠征の日、今回はパレードなどもなく粛々と生徒達は王都から離れることになった。もっとも、生徒達は余りパレードなどを好んでおらず今回はないことにホッとしている者のほうが多かった。


 しかし、王城からの出立前には国王のトルクやヨヨムンド王女が見送りをしようと来てくれていた。


「行方が分からなくなった、君たちの友が見つかることを祈っている。我等も尽力したいが立場柄そこまでのことはできんが、騎士団長のビュウメスを前回と同じように随行させる。くれぐれも怪我のないようにな……。」


 トルクはまるで気心の知れた臣下に対するような物腰で生徒達のことを案じた。若くイケメン国王からの言葉に幾人かの女子が浮足立つ。続いてヨヨムンド王女が生徒達に声をかければ大多数の男子が頬を紅潮させていた、そんな反応を示すことがなかったのは憂と霹靂神くらいだった。憂は涼香にぞっこんだったからだが、霹靂神はまるでヨヨムンド王女に興味がないようだった。

 そして、出立の準備が整えば馬車にどんどんと生徒は乗り込んでいったのだが、麗菜はその前にヨヨムンド王女に呼び止められた。


「どうかしたのヨヨムンド?」


 実はあの話し合いの後も何度か交流を重ねて麗菜とヨヨムンド王女はお互いに友であり恋のライバルになった。その際に公的な場所でなければ砕けた口調にしようとなっていたのだ。


「いえ、本当ならば私もついて行きたかったのですけどレイナ様にトウキ様のことを頑張って見つけてくださいって言いたかったのです」


「まだ、口調は固いままだね……。」


 ヨヨムンド王女を見る麗菜は苦笑交じりだったが、とは言えヨヨムンドは王族であり、普段の場であっても丁寧な口調しか話せないし緩い口調というもの自体が慣れないことなので難しいし、むしろ慣れない方がいいだろう。


「任せておいてよ、私達を放っておいてる男は必ず見つけてくるからさ……?」


「そうゆうことではなくて……」


 少し言いづらそうに、ヨヨムンド王女は顔を俯かせる、麗菜は最初は怪訝な顔だったが徐々に理解が進んでいく。


「辛い役目ですよね……ですが、こちらもすぐ取り掛かれるよう準備していますから……」


「……うん、お願い」


辛い役目、二人が危惧していることは発見した透輝のことだ。どれだけ欠損があるかはわからないせめて人型は維持していてほしい……それが二人の共通の考えだったがヨヨムンド王女はそれに目の当たりにするのも報告を聞いた後だから心の準備はできるが、麗菜は何もなくそれを目にすることになるのだ精神的な負担は違うことだろう。麗菜とヨヨムンド王女は最後に固く握手すると麗菜は馬車にヨヨムンド王女は王城に振り変えることなく進んだ、自らの決心を示すかように……。


 それを見ていた霹靂神は哂う、素晴らしい結束だと……固い結束だからこそ脆くもあるのだから。






 道中の馬車の中では麗菜、憂、涼香とビュウメスがいた。麗菜としてはヨヨムンド王女といた時のビュウメスのメイド姿が脳裏に浮かんで形容できないような気分になったが……。


「三月さん大丈夫?」


 麗菜の表情を誤解をしたのか、憂が心配そうにしていた、女装姿で……。聖女シリーズを身につけた憂は恐らくはパンツ以外は女物の筈だった確かブラもしていた。恋人にそんな格好をさせている涼香に流石にどうなんだろうな……と麗菜は思ったが想い人を題材にBL同人描いてる時点で同類である。とはいえ、憂の姿はまさに聖女だ、優しい顔立ちに白を基調とした服装がにあって女の子にしか見えない。

 普段ならば憂と涼香はベタベタと引っ付いているのだが……透輝が行方不明になってからはあまりベタベタしなくなっていた。憂にとっても友人だった透輝がいなくなったのは少なからず影響があったようだ。


「麗菜、あんまり無理はしないでね……?」


 涼香も麗菜のことを心配していた、透輝のことは敵対視してはいてもそれでも友人の想い人がいなくなったことには麗菜のことを不憫に思うし、麗菜の為に協力を惜しむつもりはなかった。……まあ、まさか自分の恋人の服装で微妙な気分になったとは思うまい。


「心配してくれてありがと、だけど大丈夫だ問題ない」


 本音を言えば透輝を見つけることへの恐れはあった、どれだけ凄惨なことになっているのかとできれば生きていてほしいが現実的には希望なんてない……蘇生をさせるにしても先ずは死体探しでなるべく保存状態がいいといいなと思うしかない。しかしながら周りに気遣いされたくはなかった。


「なんですか気分でも悪いの?」


 馬車に同乗していたビュウメスが麗菜のことを気に掛ける、ちなみにちゃんとした騎士団長の格好だ。


「体調が悪いなら早く教えてください……聖具の使い手なんですから」


 ビュウメスは心配そうに麗菜のことを見つめる。麗菜は別に何ともないので少し困る……がビュウメスのたわわに実るものに見ているだけで負けた気分になった。順位をつけるなら、ビュウメス>麗菜≧涼香>憂だろうか……。


「聖具ですか、使っている分にはただの使い勝手の良い武具にしか思えないですけど……。」


 現在、生徒達で聖具を扱えるのは霹靂神、麗菜、憂の三人だ。ビュウメスは麗菜と憂のことを見ると呆れた顔をした。


「それは、あなた方が聖具を使いこなせていないからですよ、もっとも……聖具を使いこなした者はかつて一人だけ『始原の勇者』だけですが』


 ビュウメスはそう言って肩をすくめてみせた。




毎秒投稿とかは無理ですからね?

↓の評価とか面白いからつけてやるよって感じでやってみてくださいな……喜び狂喜乱舞するんで

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