『パトラ』という少女
アクセスありがとうございます!本編が進まないです無計画だから!無計画だから!
その頃のパトラにとっては世界はガラスの実験槽、それ以外は世界の外だった。毎日訪れいた『父親』にも別に特別な感情はなく『父親』が少女のことを覗き込んでいても何がしたいのだろうとしか思えなかった。
いや、そんな思考能力すらなかったかもしれないが少なくとも少女はその日の『父親』のことを不信に思ったのは間違いない。
「*′ア§☆イ◇キ◆ソ★♂△●」
その時は少女は言語能力がなかった。それは、実験槽で生きてきた弊害ともいえるが少女が『父親』の発している言葉がなんなのか何を伝えたいのか伝わっていなかったことは確かだった。
『父親』は少女のことを見定めると魔法陣を発動させ、少女をその対象とした。
「ッ_____!!」
急に頭に莫大な情報が流れこんでくる、それは幼い少女にとっては拷問に等しいもので、苦しみに耐えかねてその狭い世界の中を暴れまわった。『父親』が少女に施したのはある種の禁術で自身のもつ『経験』を渡すというものだった。当然ながら常人ならば廃人になるだけなのだが『父親』の技量そして少女の潜在力と組み込まれた魔物の因子から狂うことも許されず少女は頭の割れるような苦痛に耐えることしかできなかった。
「ほお……。流石は我が娘といったところか?まあ耐えて当然のことだろうがな……。いや、マジで成功するとは思わんかったけど。」
パトラがようやく苦しみから解放された時、『父親』は満足げに頷いていた。それまでの少女の日常のように……。ただ違っていたのはそれまでパトラが理解できていなかった言葉そして教養というものを無理矢理教え込まれたということだけだった。なぜ『父親』がそんなことをしたのか透輝と出会ったあとの少女にも分からない気まぐれだったのかもしれないし後々のためだったのかもしれないがその理由を知ることはできなかった。
それからの生活は苦痛だった。今まで何とも思わなかった狭い世界はなまじ教養を身につけたせいで自由が欲しくなった。毎日訪れる『父親』を恐ろしく感じるようになった、『父親』が話す内容が理解できるようになってしまった。
そんな名前のない少女を見て『父親』は嗤う哂う笑う。そうなることを知っていたかのように、少女がどんな思いなのかを知るかのように笑みを浮かべ少女がなんなのかを今日も語るのだ。
「やっほー!今日も元気か~い?……おお怖ッ睨まないでくれよ、そうゆうところは母親そっくりだ。」
軽薄な笑みを浮かべて『父親』は今日も少女の所に訪れた。なぜ自分に自我と教養など与えたのか、そのせいでどんな苦しみがあるのかを教えてやりたかった。
「ってお前は母親のこと知らないんでした~だひゃひゃはやひゃは!!」
『母親』少女にはその知識はあるが実際に知っているのは『父親』だけだ。知識という面でしか『母親』を知らないので別に何とも思わない。『父親』がなんで笑うのかわからなかったが憎らしいのは変わらなかった。
「おーおー、いいね!反応が無いのはつまらんからなあ。知識を与えたかいがあったというものだよ全く。最近、皆俺のこと無視すんだぜ酷くない?『大賢者』なのよ偉いのよすっごく。なのにあいつらったら結果しか見りゃしない過程で禁術とかあったらどうすんだよって思わない?ってお前が禁術の成果でした~特級のヤバいやつです!!」
そう言って馬鹿にするように床にのたうち回る『父親』から少女は『父親』のこと自分のことを知っていった。
「いや~、連中さあ『<身体強化>ができるエルフに大賢者様だったらなれますよね~』とか言いやがってさあ。なんか後に引けなくなっちゃうしホント勘弁してほしいわ~、どーせ結果出てもろくなことにならんでしょうに……でもやるけどね~、その為の右手……じゃなかったお前ッ!」
ぶつぶつ独り言ごとのように進める『父親』である『大賢者』。
『父親』である彼はパトラの前で饒舌に語る。実験ばっかりやっていたらいつの間にか適正職が『大賢者』になっていて担ぎ上げられて苦労している。美人な嫁さんはいるけどおっかないし周りは成果を求める奴らばかり、無理難題をこなしてきたが今回のお題はなんとエルフに<身体強化>をできるようにしろと言われた。どうせ戦争にでも利用するつもりなんだろうが、どうでもいいことだ。お前は<身体強化>のための下準備、魔力保持のために生み出した存在。魔力保持の能力が高い魔物である粘魔系の魔物の因子をエルフの胚に組み込んだ、ここまで来るかどうかは五分五分だったが成功してお前がいる。
お前に知恵を授けたのは愚痴に付き合ってもらう時にリアクションが欲しかったから。失敗したとしても今後の研究には問題が無いからやった。
『父親』から少女が得られた情報、そして少なくとも五体満足なままでいられたのはそれまでだった。
それから10日ほど経過した後、少女は身体をバラバラに引き裂かれてその少女としての『生』を終えることになったのだから。
透輝「ギャグが欠乏する!ギャグを……ギャグをくれェ!!!!!!!」
パトラ「次回まで無理じゃないかなあ」
透輝「!?」
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