触手プレイとか勘弁して……
触手って本来、捕食器官ですよね？
透輝に蹴り飛ばされた扉が爆音をたてて吹き飛ぶ、金属製のかなりの重量だったのだが現在の透輝からすれば薄氷の如しだった。あわよくば、その飛んでいった扉がダンジョンボスを殺ってくれないだろうかという考えもあったのだが……。
が、残念ながら吹き飛ばした扉が何かに激突した気配はない、地面に落ちた音もない。どうやら受け止められたようだった。
「チッ、サッサとくたばりやがれってんだ。往生際の悪い奴め……。」
『流石にそれで終わらないよ……。』
確かにパトラにしても憎しみを持つ相手がそれで死んでいたら拍子抜けだろう。破壊された扉の向こうは、まさに一寸先の闇というに相応しい程の暗闇。透輝はそれを忌々しく思いつつも『凶神化』すれば視界も晴れるだろうと検討をつける。
「パトラ……『凶神化』するからよろしく。」
『え、あのトウキちょっと（ｒｙ 』
『凶神化』発動＿＿＿＿！！！
パトラがなにか言おうとしていたことを遮るように『凶神化』する透輝、どうせ小言だろうと検討をつけていたためだ。『凶神化』の影響で透輝の黒髪は銀髪に変わり、赤と青のオッドアイは両眼とも紫紺へと色を変えた。
そして、透輝の身を包み込む『全能感』に身体を震わせる……。ちなみに透輝が初めて鏡の前で『凶神化』した時は「やっべー！！俺、超サ〇ヤ人やん、全小学生の夢が今まさにここに！？」とはしゃぎまわり興奮のあまりその時いた階層を走り瘴気をまき散らして全滅に追い込んだりしていたのだが……それでも興奮は収まらなかったのでどれだけ超サイ〇人に憧れていたのかがわかるというものだ高校生にもなって子供っぽいといえるだろう。正確には金髪碧眼ではなく銀髪に紫紺なのでどちらかというと身勝手の〇意の方が近いのだが、まあそっちのほうが憧れが強かったのだろう。
「さてさて、ダンジョンボスのお部屋はだうなってるのかな♪」
『凶神化』した透輝には暗闇など意味はないダンジョンボスを抹殺するためその部屋へと進む。
が、依然として部屋は暗闇のままだ。透輝の『凶神化』した目を通しても暗闇のままなことに疑念を抱いたが、それは目の前に浮かんでいた『蹴り飛ばしたはずの扉』が中空に浮かんでいることそしてスキル＜感知＞がどうゆうコトなのかを部屋の中の透輝に状況を理解させた。
「ここは既に奴の腹の中かッ＿＿＿！」
『大賢者のダンジョン』のボスは広大な地下空間を埋め尽くし光遮る暗闇の巨大なスライム：ブラックウーズだった＿＿。
透輝がブラックウーズを確認した時には既に部屋の入口となった場所には粘液による蓋がされ、抜け出すことができないようにされていた。どうやら、久方ぶりの獲物を逃す気はないらしい……。
「いい度胸じゃねえか……この真っ黒くろ〇け野郎。今日という日が貴様の命日だ……ってうお！？」
不定形の汚らわしい形状だったブラックウーズの表面が盛り上がり透輝に無数の触手とも言うべきものを伸ばして透輝を捕えようとしてきたのだ。
「て、テメエ、男に触手プレイとか誰得だよッ垢BANされたいのかッ！！」
（この作品はKENZENな精神を胸に誠意を込めて執筆しております）byジャック
ブラックウーズは更に触手プレイのために触手を増やして透輝に襲い掛かる！！
「ヤられてたまるかァー！！」
誰が好き好んで触手プレイなぞ受けたいと思うのだろうか、当然のことながら透輝はそんなの受けたくないし他人が受けてるのもみたくはない。かの葛飾北斎も蛸に襲われる春画を描いたように日本人は触手プレイに造形があるが少なくとも透輝は触手プレイは嫌いだったし本来の『触手』の定義からずれてだろ＿＿！！と常に言いたかった。特に蛸や烏賊は触手ではなく触腕だと……。
なぜ、こんなにも透輝が触腕が嫌いなのかといえばその原因は透輝の従姉の影響だ。透輝の従姉は透輝の家に下宿しBL同人を描いているがその対象のモデルが透輝なのだ……。その時に触腕とのプレイを描かれて更にはそのベタ塗りまでさせられた。自らのアバターを汚す触腕のアハン♡部分の海苔を貼るようなことは透輝に任された。その時の苦痛が透輝を触手嫌いにさせたのだった。ちなみにこの時のアシスタント活動が嫌になり麗菜に出会いアシスタントを彼女に押し付けることになったのだが、それは割愛する。
「触手プレイなんざなァ……なんか小説家になろうで最近勢力化してるNTR系の屑っ野郎がざまあの一環としてうけてりゃいいんだよォオオオ！！」
＜粘魔生成＞✛＜蟲毒方：硬化＞刃状態『禍刃』
透輝は魂から声を出し絞り、＜粘液生成＞で創り出したスライムを右腕に纏わせ両刃の刀剣状にすると＜蟲毒法：硬化＞を用いて黒く輝く凶神の刃『禍刃』を作り上げると迫りくるブラックウーズの触手を断ち切るのだった。
次回「魔法使いの資格剝奪」透輝はナニを失うのか……。
続きが気になればブックマークとか↓の評価をオナシャス感想は……あるとジャックの執筆が進むよ、あとニヤニヤするんでくだしゃい……。
