大賢者のダンジョン攻略決定(語録でストーリーが進むとは思ってなかった)
最近寝取られ作品多いですよね、苦手です。この作品はそんな描写はないようにしたい。ってか称号的に透輝が寝とり側じゃね?じゃあ問題はないのか?スキル欄にはないですがちゃんと感度上昇術もあったりするからね……。
パトラとの邂逅が終わったあと、透輝はしっかりと入浴を楽しんでから湯船からでた。
「ああ~ええ湯じゃったんじゃ~♪」
世界最大のダンジョンの深層で心地よく風呂に入浴という戯けた透輝は、一通り体を拭いたあとで装衣の出し方を知らなくて焦ったが、『服が欲しい!』とイメージすると透輝の体から血霧が溢れ、それが入浴前に身につけていた装衣に変わる。
「いや、まあ便利だから…いいんだけど……。」
おそらく、神格を得た影響だろう装衣がでたのは、とりあえず、リラックスできる空間である寝室(無論トイレ)に移動して部屋にある簡易ベットに座するとパトラへと話しかけて見ることにするどうすればいいのかわからないからとりあえず虚空に向けてだが……。
「パトラァー!話がしたいから出てこい!」
しばらく反応がなく、失敗したかと透輝は思ったが、その数瞬後に透輝は精神がなにかとの繋がりを感じる。
『……もう、裸じゃない?』
「なんで、若干口惜しげなんだよパトラ……。」
どこか残念そうなパトラに透輝は、そんなに『漢の尊厳』を見たいのか、このムッツリスケベと思ったが、透輝の考えの一部はパトラに伝わるのでパトラの慌てた思念が透輝に伝わる。
『ざ、残念とは思ってないっ!誤解しないでっ!』
「……本当かなぁ?嘘くせぇな~?」
『本当に、ホントだからぁ!』
「お前着替えてる時チラチラ見てただろ?」
『見てない!』
「嘘つけ絶対見てたゾ、見たけりゃ見せてやるよ(震え声)」
自分で言っていて恥ずかしくなって震え声になってしまった透輝だったが、その考えはパトラにも伝心するわけで……。
『恥ずかしがるならやめてよォ~!!』
パトラの泣くような声が響いた。
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結局、そのあと二人は揃って沈黙し会話は途切れた。正直、透輝は自分が何をやっていたのかと軽く自己嫌悪状態だった、パトラも黙っているしどうしようかと悩む。
「あ~パトラ?聞こえてるか~?」
『……聞こえてる。』
渋い反応ながらもパトラの返事があることに一応の安心をする透輝、ここでパトラに嫌われたりすればこの場所、ダンジョンの深層で一人ぼっちだ。
それは……それだけは嫌だった。自分以外、誰もいないというのは恐ろしい。それを招きかねない行為をしたことに一時の感情に身を任せるべきではなかったと後悔する。
『そ、そこまでは怒ってないよ……。』
その考えが伝心したパトラの若干の心配を含んだ思念が届くが、それ以上に透輝はパトラが怒ったという部分に過剰反応してしまう。なにせ彼女に見捨てられたら精神が安定を保てそうにないからだ。そこでつい透輝は焦ってしまう。
「すいません許してください!何でもしますから!」
『……。ん?今何でもするって言ったよね?』
…ここぞとばかりに反応するパトラに透輝は「あ、やべ前言撤回いいすか?」と言いたくなったが、それは手遅れになった。
『前言撤回とかしないよね~、そんなことしたら本当に怒っちゃうよ?もうお話しないよ?』
それだけはマズイただでさえ凶神となったことなどでいっぱいいっぱいでパトラとの繋がりを失いたくはない。パトラはなにやらいろいろ知っているようだしそういったことも相談しないと考えてもいた。
「……どうすれば許して頂けるんですか?」
『それはねえ…………』
パトラは声を弾ませながらもったいぶる、透輝を自分が困らせているということにある種の興奮を覚えているらしい。まあ、神となった男を困らせることは確かに愉悦かもしれないが……。
『このダンジョンの攻略でどう?今のトウキなら楽勝でしょ?』
そして散々もったいぶってパトラが出したのは透輝に『大賢者のダンジョン』を攻略させるというものだった。
「え、ソレ危なくない?俺の個人で達成できるの?」
神格を得て『小凶神』となった男とは思えないほど透輝は弱気だった。そもそも透輝は神となった自覚などはないのでしょうがないかもしれないが、それにしたって、今の素の状態でもほぼ敵なしなのに、さらに『凶神化』でステータスが未踏の域の高みまでいくというのにこの弱気はないだろう……。
『ハア、トウキはもう最強みたいなものなんだよ?しかも<瘴気>まで扱うんだからトウキに勝てる存在なんて滅多にいないよ。それこそ命ある存在はトウキに勝てないだろうからね……。』
「あ?そなの?じゃあ頑張るわ」
ゴミ捨てに行ってくるみたいな軽いテンションで透輝は『大賢者のダンジョン』を攻略することを決めたのだった。
「でもなんで、このダンジョンを攻略する必要があるんだ?せめて理由くらいは教えてくれてもいいだろう?気になってしかたがないしな……。」
透輝の疑問は当然だ、なぜパトラは『大賢者のダンジョン』を透輝に攻略させようとするのか、パトラは暫く唸るようにしてからワケを透輝に伝える。
『実はね、ここのダンジョンのボスと因縁があるの……。そいつのせいで私は現実世界に顕現できない、それどころか透輝に出会う前は知性すら持ち合わせてなかった。私の存在をあいつに奪われたから、だからトウキには悪いけど私は私を取り戻したいの……。』
そう透輝に伝心したパトラの言葉には怨嗟の感情があり、透輝にパトラの負の感情が透輝にはありありと感じることになった。だがそれよりも……。
「なるほどな、詳しく今は聞かねえ。でも一つ教えてくれ……その因縁の相手とやら倒せばパトラは現実に顕現できるってことか?」
『え、うん、できるようになると思うケド?』
どこか戸惑ったようなパトラの思念だが、それを聞いた透輝は俄然やる気に満ち溢れた。
「あははは!なるほどなそりゃいいやッ絶対に倒してやるよダンジョンボスとやら倒してやるよパトラみたいなカワイイ子をそれで現実に拝めるワケだろ?」
『か、カワイイってよく恥ずかし気もなく本人に言えるんだね……。』
恥ずかしながらも拗ねたようなパトラだったが、透輝が臆面もなくそんな言葉を紡げたのは……。
「恥ずかしくなんてねーよ、実際に目の前にいりゃ別だが、目の前にいるわけじゃないなら迷わずにそう言ってやるさ……。」
つまるところ、ヘタレ野郎宣言ともとれる訳だが……。
『そうなんだ……。あの、じゃあサポートで順路とかは教えるので、よ、よろしくお願いいたします……。』
少なくともパトラは恥ずかしいような嬉しさが混じったような返事に透輝は「りょーかい!」と軽く笑いながら答えたのだった。
続きが気になればブックマークとか評価とかオナシャス!次回は透輝か生徒達サイドかで迷ってるんで感想とかで続きが気になる方を教えてくれればそちらを優先したいですね(するとは言ってない)




