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不浄者は凶神になり斜めな成長する  作者: ジャック・レイ・パール
凶神発生
40/112

ヨヨムンド王女の気持ち

更新が不定期と言ったな、明日からだよ多分

そんなわけで、なぜかヨヨムンド王女回になってしまいました。

なぜだ……

 ストワール王国の王城に透輝を失った生徒達はいた、彼らの空気は重い。初のダンジョン遠征でクラスメイトを一人失うという失態を犯したのだ、それに対する城内の人の評価は様々だったが生徒達を責めるようなものはいなかった。


 彼らもわかってはいるのだ、ダンジョンへと赴くことは誰しもが無事に帰ってこれるというわけではないと、確かに惜しい人材では透輝はあった。が、そこまで熱をあげるようなことを大人はしなかった。生徒達を罵るのは簡単だ、だが、彼らとて被害者なのだ自分達に異世界に呼ばれ元の世界に帰ろうとしていたにすぎないのだから。大人たちはそう納得できた。


 そう大人は……____。


「ハイルよ、ヨヨの様子はどうなのだ?」


 ここは王の私室、トルクは仕事を終えてプライベートな時間に王子であるハイルを呼びつけてヨヨムンド王女の様子を聞いていた。


「……駄目ですね、ヨヨ姉さまには今は母上が傍にいますので表面上は安定していますが自室での待機をしてもらった方がいいかと思います。勇者達と会うと悪化の恐れもありますので……。」


 ハイルがそう答えるとトルクは「そうか」とだけ告げ、天を仰ぐ。まさか娘があの少年にそこまで懸想するなどとは思ってもみなかったのだ、国王がゆえに子供との時間はそこまであったわけではないが、それでも時間を見つけては子供達との時間を大切にしてきたつもりだ。それゆえに、愛する娘があの『ブレスレット』を渡す程に彼に惹かれていたとは……。


「私も耄碌(もうろく)したかな……。」


 ふと、そう漏らしてしまったトルクは国王ではなく、ただ一人の娘を案じる父親であった。


~~~~~~~~~~~~~~~~~



「……。」


 ヨヨムンド王女は想起する、ダンジョンで命落としたであろう彼を……。




 思えばなぜ、彼に惹かれたのだろうか?初めて会う時には彼は酷いケガで意識はなかった、同じ異世界でのものに下着を見て大怪我をしたと聞いたときは、そのま治療しない方がいいのではないかとも思ったが仕方なく治療を施した。


 この時は聖女であるユウ様が治癒魔法を使えなかったため、王女である私が三日間をかけて治療した。彼が目覚めた時は安心した、異世界から来た方をお救いすることができたのだと。


 ところが彼は起きて早々に寝てふりをした、。ちょっと待って下さい今年で十歳のハイルでさえ、そんなことはしなかったですよ!?そうして、ようやく彼が観念しました。三日も治癒魔法をかけたあいてにそんな対応をとられるなんて……。


「よかったなあ、世の中にはこんな変人がいるって知ることができたじゃないか。ん……三日?」


「大変だったんですよ?脊椎損傷に内臓破裂が数ヶ所、呼吸は今にもとまりそうで。もし命が助かったとしても下半身不随は確実だったでしょうに。」


 彼はそこで、ようやく私が彼に治癒魔法を施してきたと気づいてくれたようで、申し訳なさそうな顔をしていました。反省はしてくれているようなので彼を睨み付けより反省を促すとむしろ彼は何かを決心するかのように私を見つめてきました……。


 そこからは酷いものでした、突然物凄い勢いで感謝し始めて……あっけにとられた私が許すというと一転して無礼な態度をとるので拷問用魔法を使って反省をさせようとしたらメイドに見つかりあらぬ誤解を招きそうになり、この時点では彼のことは嫌いになりました。


 それから、彼が不浄魔法『トイレ設置』なるスキルが使うことができると判明しました、異世界のトイレなるものを召喚できるものだったそうですが、正直言って私はそれに興味はもてませんでした。


 彼はそのトイレとやらを父様に献上して、父様はいたくそれを気にいった。そして、彼は父様がトイレを気にいったということに気づくと私にも同じものを献上したいと言ってきた、異世界の者が献上したいということを無下にもできず私はそれを許した。


 この時点では彼には嫌悪しかなく、私もそれを隠そうとはしなかったのだが、彼はにこやかに不機嫌な私にこう言った。


「私は貴方に嫌われてるでしょうね……。」


 最初にそう困ったように私に彼は笑いかけた。


「まあ、それはいいです。嫌いのままでいてください、でも、異世界のいや、私達の住んでいた世界の技術の一端だけでも知ってもらいたいのです。使い方は教えますので是非とも異世界の凄さを少しでも知ってください。」


 そうして、私は彼から異世界のトイレなるものとであった。彼に教わったとうりに使ってみるとその衝撃はすさまじく、一瞬で虜になってしまったが途中で刺激に慣れてしまったので翌日には彼にしゃわー機能なるものの改良をしてもらった。彼のところにいって改良をお願いしたとき彼が。


「マジかよ……王族ハマり過ぎだろ。」


 と口をひくひくさせていたがすぐに笑顔で対応してくれた。思えばこの時には嫌悪感を抱くことはなくむしろ別の感情が生まれていたのかもしれない。


 後日、弟のハイルと彼が仲良く話しているのを見かけた時には胸がモヤモヤした、ハイルと話している彼はとてもたのしそうで胸のモヤモヤはキュッと痛いものに変わった。それが嫌だったのでハイルが勉強をサボってここにいると気づいてからは私はかれらを注意するようになった、その時に女勇者であるミツキレイナが私と一緒に注意することがあってからはその二人でハイルと彼の密会を潰した。


 それから、ウエディングドレスを専門とする者たちに採寸をとられた、最初は戸惑って急に嫁ぐことにでもなったのかと思い彼等に話を聞くと父様に私と結婚したいとお願いした男がいるのではないかかいう話で彼等がその人のウエディングスーツをドレスと作るらしい。最近、父様がよく私室に何度も呼んでいるのは彼しかいない……私はこの時頬を真っ赤に染めた。


 そして、彼同伴で王都並びにその衛星都市の教会を回ることになった、この時は楽しかった彼と話す機会が何度もあっていろんな話が聞けた。その度に幼馴染のビュウメスを陰ながら抑えるのには苦労したがそれだけの価値があった。結局抑えきれなかったワケだが、ビュウメスのことを彼は許してくれたので良かった。


 しかし、王城に戻れば今度は彼がダンジョンに向かうという、何度も引き留めたがはぐらかされるばかりでいっこうに話を聞いてくれなかった。なので、もう話すのはやめて行動に移したコッソリ宝物庫からブレスレットを取り出して彼にわたしたのだ。あのブレスレットは王族以外が身に着ければ王族に縁ある者もしくはなる者と証明できるし普通は王族の婚約者に身につけさせるのだ、攻略のために。


 そして、彼がブレスレットを身につけた時は心躍った。もう彼が帰ってきたら逃がさない私のモノにしてみせると意気込んだ。


 しかし、彼は死んだ。ブレスレットの反応がないということは少なくとも無事ではない元々、彼はステータスは貧弱なのだダンジョンで生き残れているはずがない。最初にダンジョンから帰ってきた人達の中に彼はいると信じていた左腕を失ったのだと、それがあるはずがないとはわかっていた反応が途絶えたのは彼等が帰ってくる数時間前なのだから……私は帰ってきたきたばかりの彼らを責め立てた帰ってこずに彼を探せば彼は生きて帰ってこれたかもしれないと……。


 結局、私は自室での待機を命じられ母様と一緒にいた。


「ヨヨ、行方不明の彼のことを考えているの?」


「……。わかりますか?」


 私が母様にそう返すと「母親だもの」と母様は微笑んだ。でもその後の母様の発言は信じられないものだった。


「そんなに彼が好きなら甦らせればいいわ、ちょうど私にはその知識はあるし異世界の方々も協力してくれるでしょう。」


「……え?」


次回こそ生徒達サイドを……

あ、面白ければ評価とブックマーク特に評価欲しいです!!

しかしこの回ヨヨムンド王女だけだけど大丈夫かな?

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