日常な日々
思っているペースって難しいですね。
三浦から勝俣に変更しました
最悪な気分だ今も頭の中がグシャグシャで男の慟哭と苦悶そして喘ぎ声が聞こえるようだ。そんなことを考えながら峯島透輝は自分の通う高校へと寝不足でフラフラとした足で向かった。
「保梨奈さん…俺と…付き合ってくれ」
保梨奈…他校の男子生徒にまた告白されてやがる
保梨奈憂…透輝の友人で、月に二人は男子に告白されるような奴でクラスでも美少女扱いされるような存在、華奢な体つきに肩口にかかるほどに絹のような滑らかで細い黒髪にクルッとした目が特徴的で、場にいるだけでも華やぎ、声も耳に心地よいソプラノであり、もし落とし物を拾ってもらい笑顔で手渡されたら思春期男子は惚れてしまう。
「だが、男だ」
朝の清々しい空気に全く清々しくない心根を持っていたが眼前の光景を見えいると多少は気分が良くなってくる。滑稽なものを見れたってことでな…。
そんなことを考えながら見物していると憂が周りの見物人の中から俺を見つけたようだ。目と目が合う、視線から助けを乞う姿は庇護欲を誘う。それを受けた俺は笑顔で憂に向けて頷た。憂の顔に安堵の表情が浮かぶ、それを見ながら透輝は…
ダッシュで校門に向かった
「ちょっ透輝、待って止まって~。」
憂は呆けた顔を一瞬浮かべたものの、すぐにこっちに向かってきた。
「テメッ男だろがァ!テメーでそれくらい解決しろやァ!!」
「僕が男でもこうして告白してくる奴にそれが通じるわけないじゃない!」
寝不足と精神的疲労も溜まっている俺は憂にあっさりと捕まる。あー、面倒だなぁと感じていると憂に告白していた他校の男子がこっちを睨んでいる。まあ、告白をした相手が他の相手と急に話はじめればそうなる。案の定憂に告白をしていた他校の男子生徒は透輝と憂の二人をみて疑問に思ったようで。
「おい、お前憂さんとどういう関係なんだ。」
「二人でエロゲーをして品評しあう仲です。」
憂は透輝の顔を見ながら絶句と驚愕を織り交ぜたような表情を浮かべて呆けた。透輝はその憂の顔をみてしたり顔を浮かべ再度他校の男子に顔を向けると。
「そういう訳ですので、俺は憂の性癖からどんなプレイが好みかまで知っています。そして、憂は男だ。ノンケだろう?諦めて帰れ。」
「え?はあ?ええ!そんな…」
いい具合に混乱しているのを横目に憂の手を引っ張るその時憂が『あふん』と漏らしたが無視して進む、透輝は面倒はもうごめんだった、しかし…
「透輝、ごめんね校門に戻っていいかな?」
「オメーはなんで解決した(してない)面倒に戻りたいんだよぉ!」
はたから見たらカップルの痴話喧嘩に見えただろうが、この騒ぎはもう見慣れた騒ぎであるので注目するものは少なかった。それだけ透輝、憂が騒ぎの中心にいたことが多かったということだが…
「いや、透輝、僕はね涼香ちゃんを待ってたんだよ、そこにアレが来ただけだって!」
「くそ、リア充は滅びろ、バルス!」
憂は男の娘なのに彼女がいるのだ、そのことを知ってはいてもリア充への恨み言を抑えられない抑える気もない透輝は憂に滅びの呪文を唱えた。
「ほう…滅びの呪文を唱えるほどとはな、素直に私達を祝福してくれていいんだぞ?結婚式には呼ぶし祝辞も言わせてやる。」
「涼香ちゃん!」
「げえ!鈴風さんいたんですかァ!」
鈴風涼香透輝の通う高校の三大美人とまで言われ、かわいいというよりはクールといった感じ、髪はロングストレートであり本人いわく憂の好みだからとのことで、近所でバカップルぶりを発揮しており憂との交際は知れ渡っている。ちなみに憂のほうが身長が低く、また女顔のため憂が男だと知らない人達からは百合カップルだと思われているらしい。透輝としては関係ない話なのでどうでもいいかなとは思っている。
「そろそろ教室に行きません?ここにいると目立ちますし。憂もそれでいいよな鈴風さんには会えたんだし。あと、いちゃつくのヤメロ。」
「小さい男だ。憂に抱き着いているくらいで。」
透輝の高校において涼香は三大美人とよばれている、そして憂も三大美人の一人なのだ(男なのに)。そんな二人が頬を朱く染めつつ抱き合う姿は言わずともわかろうというもの。百合にしかみえない。ゆえに周りの視線などを鑑みて注意したのにこの言いようであった。実は二人を止めたのは残る三大美人の一人に会いたくはなかったというのもあったのだが。あの人にゃあ、会いたくねえなあと口にはださずとも思うのであった。あと、憂が手を鈴風さんとつないでいるのは絵になるな百合的な意味でと透輝はやはり寝不足でおかしくなっている頭で思った。
「涼香ちゃんまた昼休みにね!」
「うん、憂楽しみにしてる。」
透輝はこんなバカップルなのに百合にしかみえないこの二人がそれぞれ違うクラスで良かったと思っている。単純にうざったいのもあるがクラスの女子生徒がキマシタワー状態になるからだ。どのみち昼休みには鈴風が憂のいるクラスに来てその状態になるのだが。
「はあ、今日という日が無事に過ごせますように。」
「透輝、それはフラグなの?」
教室に入ると透輝に遅れて憂も教室にはいってきた。
「よう、峯島それに保梨奈。」
「あ、おはよう勝俣。」
「おはよう、勝俣君。」
勝俣 健司、中学まではかなりの非行を繰り返していたが、親の再婚をきに非行をやめ学業を真面目に取り組みボランティアなどの活動なども始めた。しかし格好だけは非行していた当時と変わらないため、評判は律儀な不良などと呼ばれている。透輝、憂とはクラスメイトだ。
「と、ホームルームが始まるか…。」
「あはは、遅れたのは涼香ちゃんと話してたせいかな?。」
「そうだよ(便乗)、反省しろ。」
昼休み
「憂~、来たよ~。」
「涼香ちゃん!あのね僕ね今日はお弁当作ってきたの。」
「え、あ、ありがとう…。」
「普通、逆だと思う…。」
昼休みになってバカップルがはしゃぎだした。と透輝は寝不足で食欲の起きない自分は昼休みを利用して寝ようかなと考えていたが、目の前で盛り上がっている二人をみてそんな気もなくなった。それが失敗だった。透輝の天敵が訪れたのだから。
「透輝!先生のアシスタントはまだか!気になってしょうがないんだ、触手か?それとも蛙の化け物か、それとも中年のおっさんか!?」
「ああ、神よ私に平穏はないのですか…」
三月麗菜、涼香のクラスメイトで友人、透輝にとっては天敵にしてアシスタント仲間である。髪サイドテールにしてまとめており、端正な顔立ちをしている。もっと簡単に言うとザ・生徒会長といった人柄であり、保梨奈憂、鈴風涼香に続く三大美人の一人である。ただし、腐ってる。
「あとで、アシのことは聞いときますよ、だかあ、今日は勘弁してください眠いんでさぁ。」
「いや、私の方でもなストーリーを考えたんだ聞いておくれよ。あ、保梨奈と鈴風も。」
「やめとくよ、私も憂もノーマルたがらね。」
「俺もノーマルなんだが。」
透輝の主張は聞き入れられないのだが、主張せずにはいられなかった。麗菜のオープン腐女子には透輝が関わっているためだろうが。
「透輝君、君が異世界の王となり王妃と王女を持つものの王妃と王女を人質にとられ人質交換のために魔王軍幹部の触手に人質と国民の前で汚されるというのはどうだろか!もちろん君の産卵のシーンもつけよう!」
「最悪ですけど従姉さんは好きそうですね。」
麗菜が先生と呼んでいるのは透輝の従姉で透輝の家に下宿している。そして趣味でBL同人を描いておりなかなかの有名サークルだが、その作品のモデルはだいたい透輝であったりする。透輝は従姉に逆らえず泣く泣くアシ活動を手伝っていたこともあったりするが、三月麗菜との出会いによりアシ活動の機会が減ったのだが今度は麗菜自身の考えた脚本を聴かされたりするようになった。透輝的にはどちらにせよ嬉しくはなかったろう。それに従姉と麗菜は相性が良かったのも透輝にとっては不幸だった。二人で透輝が触手やら中年のおっさんやら不良やらに襲われるシチュエーションを語りはじめたりすることになっためだ。
「お、もう時間かじゃあ行くとするか次は理科室なのでね。涼香?」
「そうだね、麗菜。憂またね~。」
嵐のような時間が終わり麗菜、涼香は去った。そして透輝は…。
「飯…食いそびれた…。」
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帰りのHR
担当の女性教諭が特に意味のない連絡をするだけの時間なのだが、今日は違った。
「よく聞け、明日なんと転校生が来るそうです。喜べイケメンだったぞ!」
『ッはあ?』
生徒達は呆けた顔をし、担任教諭はニイッと笑うと…。
「転校生が来るといった。イケメンだ、明日から登校するそうなのでそのつもりでな。」
そう言って教諭はHRを終わり逃げるように去っていった。
次で転移までいけると思うんですけど、がんばろ…。