表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
不浄者は凶神になり斜めな成長する  作者: ジャック・レイ・パール
異世界召喚
19/112

え?ダンジョン探索?マジで?

 俺をダンジョンに連れて行きたいだと?なぜ、『不浄者』など必要があるのか、ダンジョンのトイレの係にでもするつもりなのかな?まあ、確かに女子にその辺で済ませなんて言えないもんな。それこそ、(社会的に)殺されるかもしれん。


 しかし、そんなことの為に圧倒的弱者(ゴブリン以下)であるこの峯島透輝(ふとうとうき)が必要なのか疑問は残るんだが、一体どうゆうことなのだろうか?


「どうして、あの雑魚が必要なんだ?確かに、女としてはダンジョンにいたら精神負担は軽くなるかもしれないけど」


 鈴風さんに雑魚呼ばわりされた、いやね雑魚でもねちゃんと生きてるんですよ?皆に役立つこと(トイレ設置)頑張っているのに……そのデカい胸をオッパゲドンの実験台にしてやろうか?


「涼香……流石にそれは酷いって、あんまり峯島君を虐めると君の部屋のトイレの配水が止まることになりかねないぞ?」


「そこまでキレてない、いや、まあ排水止めることは可能だけどね?」


 三月さんの考えがやばいと思う。フォローしてもらっておいてアレなんだが、流石にそれはねシャワー浴びれないし、トイレ流せないのは死活問題じゃない?女子的に。


 そのあと、「ソレはマジでやばい憂の前に出られなくなるから許してください」と鈴風の謝罪を受けていると、霹靂神から「勝俣の話は聞いてあげないのかい?」と言われる。


「ごめんなさいね、茶番に付き合ってもらって。」


「いや、悪りィこっちも急にこっちも来ちまったもんな。この後の食事の時間の後でダンジョン遠征の計画について話し合うんだが……峯島も今回は参加してもらいてェ」


 勝俣健司はこの世界のに来てから一刻も早く帰還を目指して活動をしているグループだ。彼らはダンジョンで採掘される魔石を持ち帰り日本への帰還を早めようとしている。一応、この活動に参加している者が過半数といっていいだろう。俺?勿論参加してない、錬金術師とかのサポートならともかく、トイレでできるサポートなんてないに等しいからな。


 しかし、そんな俺に勝俣が会合に参加してほしいとは、一体なんだろうか。いけにえに俺を使うとか?サーモン使った方が俺よりいいと思うよ。




 この王城でお世話になっておりますが、食事の時は皆で集まり食事をとる、ビュッヘスタイルだっけか、まあそんな感じである。異世界に来て知り合いも少ないため、こうして食事の際には仲の良いグループが形成されるが、最近は少しずつ変化ができている。適正職同士だ似通ったものでグループが形成されるなどだ。例えばだが、戦士食は戦士職同士で、魔法職は魔法職同士といった具合に。


 その中で、俺(峯島透輝)、保梨奈憂(『聖女』)、三月麗菜(勇者)、鈴風涼香(賢者)で集まっているのは比較的に珍しいことだ。


「どうしたんだ?峯島君、今日は食が細いようだが」


「そうだね、考え事?」


「いや、なんかどうも食欲が湧かないんだよ?」


 三月さんとがサイドテールを左に揺らし、憂は心配そうに首をかしげるが、どうにも食欲がない。この王城の食事は地球と比べても遜色はない、米がないくらいだろうか。腕のたつ料理人達の芸術作品ともいうべき料理はどんなものでもおいしく皆馬鹿みたいに掻き込むのだが今日に関しては全く食指が動かない。


「珍しいこともあるのね、いつもみたく奇声でもあげながら食べてればいいのに、憂に心配はかけさせないでよ。大方、勝俣にダンジョンでの遠征についてきて欲しいって言われて緊張してるんでしょ」


「確かにそうかもしれない、異世界じゃあ命の価値は安いからなストワール王国は周辺国家の中でも随分マシだけどな」


 ストワール王国はそもそもの死亡率が少ないため、人間領ともいうべき国家の中では最も繁栄している。医療などもそうだし奴隷制度もあるにはあるが数は少ないし酷い扱いはされない、そんな中でも日本と比べてしまえば命の価値は安いのだ。


 そして、異世界に来て一番の弱者は俺だ。他の者は王城からでても冒険者でもやっていけそうな奴らが大半の中で、一人で生き抜くのが難しいのは俺しかいない。トイレといったって異世界から来た存在のネームバリューがあってこそだろう。販売にもっていく販路だって王族に協力してもらってこそだ、有体にいって異世界に来て一番日和っているのは俺なのだ、弱者であるにも関わらず虐めなどがないのも皆の人柄がいいに過ぎないのだから。


「だから、空蝉がズルいって言ってるの!!正々堂々と攻撃をうけなさいよ!壁役でしょ!!」


「ハッ!何言ってやがる肉盾が!いいか?攻撃に対して毎回受けてたら回復役が壁役の体力を気にして他に集中できないだろ!空蝉での回避によって回復役の幅が広がるんだよわかったか!!」


 また、忍者とナイトの討論らしい。もはや、毎食のことなので誰も騒ぐことは無い、無いが日本にいた頃もあの二人はよく喧嘩していたので変わらないものを見た気になる。もし、帰郷のためにできることがあるなら勝俣に協力しょうかな・・・今は少し日本が恋しくなった。







 





エロ本とかないんだよね異世界って・・・


:::::::::::::::::::::::::

「よし、皆よく集まってくれたなオイ、ダンジョン遠征まで二週間を切った。班は大体決まったしチームプレーの練習もしてきた、もっとも今回の遠征はあくまでも俺達の力がどこまで通じるかの下見みたいなもんだ。遠征でもう戦えなくなるやつもいるだろう…そんな奴が出ても構わないだからお前らに協力してほしいこの俺に…みんなで日本に帰るために!」


 実際には数年待てば帰れるんだけどな、もっとも数年日本にいなければ今後の日本の生活は厳しいものになるだろうから、一刻も早く帰りたい奴が過半数なんだが。しかし、勝俣の演説には恐れ入ったリーダーシップってやつを持ってる。絵面は完全に不良なんだけどな着崩した制服にこわもての顔で数年前まで本当に不良だったんだし。納得はできるんだけどな、不良やめた後は近所のボランティアに参加したりして評判が良かったんだよなあ。


 そんな勝俣は挨拶を終えると少し気を引き締めた表情を浮かべると…宣言した。


「さて、今回急きょ遠征に参加してもらいたい奴がいる。峯島だ!」


 当然のことながら皆不思議そうに俺を見ている、俺も不思議そうに皆を見ている。必然的に疑問が産まれる「なんで、コイツが必要なんだ?」と。


「峯島のトイレには様々な機能がある…みたいだ、オレにはわからないが王城の技師によると『自動洗浄』に『欠損修復』などのほかに『セーフティエリア』の機能があることがわかった!」


 一斉に俺の方を見てくるクラスメイト達…ヤダ恥ずかしくなってきた。


「つまりだ、トイレの中にはなるが安全な休憩スペースを峯島の能力によってつくってもらえば安心して回復や避難所として利用できるというわけだ。これは峯島が戦闘能力がないことを差し引いてもダンジョン遠征にとって必要になる能力だと判断した!峯島透輝、俺達の異世界からの帰還のため・・・」


「生贄になれ?」


「いや、協力してくれって言おうとしたんだけど」


 悪いね固まった空気を壊したくなるんだ。


面白かったら評価とかブックマークしてくれてもいいのよ?あーはやく透輝をダンジョンに落としたい

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ