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0.1 妖精達のお喋り
プロローグと言うか前日談になります。
「おかえり! コロンだよっ!」
「ステラです。って言うか『おかえり』ってメイド喫茶か何かですか?」
「ご主人様、ご注文は私ですか?」
「最早ツッコミ所しかありません」
「お店に居るだけでご主人様が来てくれたら、私達も楽チンなのにねー」
「まず私達の姿が見える人が中々居ないですからね……。パートナー探しは気が遠くなるくらい大変です」
「だから、初めてご主人様を見付けた時は、凄く嬉しかったんだ」
「コロンさんの最初のマスターは、とても優しい方でしたね」
「赤ちゃんが出来た時も、色々と気遣ってくれたし……」
「本当に、コロンさんは良い方に巡り逢えたと思います」
「だからなのかな? 子供が生まれて、私もお母さんになって……、お母さんやご主人様みたいになりたいって思ったの」
「それで、困っている仲間を助ける今の仕事を始めたんですね」
「うん。でも私、お母さんと比べたら全然だから……」
「それは仕方ないですよ。その分私も手伝いますから」
「わあー! ステラちゃんありがとうっ!」
「ひゃぅ……コロンさん急に抱き付かないで下さい……!」