第25話 雪女の恋人は……
1
「それでね、今日ここに来たのは、レイレイに相談があったからなのよ」
不意に雪子さんが、ビールを飲みながらポツリとこぼす。
この場所――低橋夫妻の部屋に飛び込んできてから、すでに数時間経った頃のことだった。
なお、オレが死にかけるというアクシデントがあったあと、何事もなかったかのように宴会に戻っている。
「そういうことは、最初に言うべきなのでは……」
「レイレイと会ったことで、つい頭に血が上ってしまって、すっかり忘れてたわ」
オレのツッコミに、さらりと答える雪子さん。
吹雪を吐き出し合う壮絶なるケンカは、宴会を挟んで二回も行われていたわけだが……。
まぁ、これ以上ごちゃごちゃ言うのはやめておこう。
なにせ相手は冷華さんと同類なのだ。怒らせたら今度こそ凍死しかねない。
妻に殺されかけ、隣人とその友人にも殺されかけるとは、いったいオレの生活はどうなっているのやら。
「それで、相談ってのはなんなの?」
「実はね……」
冷華さんに促され、雪子さんから語られたのは、こんな内容だった。
雪子さんには今、つき合っている男性がいる。
とてもラブラブらしい。
つき合い始めてから随分と経つし、もうそろそろ結婚したいとも考えているという。
ただ、少しだけ問題があった。
雪子さんはまだ、自分が雪女だということを相手の男性に話していなかったのだ。
しかも、恋人の前では猫をかぶっていて、おとなしい女性を演じているのだとか。
「そんなにど派手な赤い服を着て、ど派手な赤い髪の毛を逆立ててるのに……」
ぽよ美が遠慮なくツッコミを入れる。
「ギャップ萌えってやつが狙えるかな~と思って」
「なるほど~」
納得するなよ、ぽよ美。
「それに、あの人の前だと緊張しちゃう、っていう理由もあるの」
吹雪を吐き出し合う妖怪大戦争を繰り広げていた人の発言とは思えない。
といったオレの意見は、口には出さずに留めておく。
ぽよ美ならどんなツッコミをしても許されると思うが、オレの場合だと、問答無用で凍結の刑が待っていそうな気がするし。
……いったいオレの扱いはどうなっているのやら。
ともかく、状況は理解した。
理解はしたが、それでオレたちにどうしろというのだろう?
疑問をぶつけてみると、
「なるべく自然に正体を明かせるような感じの、いい作戦を考えてもらいたいと思って……」
雪子さんはそう言って、お願いします、と申し訳なさそうに頭を下げる。
冷華さんに対してはすぐに反発するみたいだが、基本的には真面目な人なのだろう。
人ではなく雪女か……。
そもそも、会えば言い争いになりそうな冷華さんに相談を持ちかけてくること自体、あまりいい選択ではないと思うのだが。
雪子さんは雪女だから、なんでも相談できるような知り合いなんて、他にはいないのかもしれない。
だとしても、宴会中のこのタイミングで相談するというのは、さすがに判断ミスだったとしか言いようがないだろう。
オレはまだほろ酔い程度だが、それ以外の面々は完全に出来上がっている状態なのだから。
「作戦とか考えるのって大好き~♪ 恋人相手ならやっぱり、自分をプレゼント作戦よ~♪」
ぽよ美からは、酔っ払っているにしては意外とまともな意見が飛び出した。
と思ったら……。
「サプライズが必要だから、爆弾を仕掛けた箱に入って待ってるの! そして、彼氏さんが箱を開けたらドカーン!」
「死ぬだろ!」
相変わらず、ぽよ美の考えるサプライズは悪質だった。
いや、これは悪質どころの話じゃないな。
「だったら、そうね。その人とずっと一緒にいたいなら、作戦はひとつしかないわ」
今度は冷華さんが提案する番。
どうせまともな案ではないだろうな、と思いつつも、とりあえず聞いてみようか、と考えたのだが。
「まず相手を凍らせて……」
「死にますよ! 却下!」
最後まで聞き終える前にツッコミを飛ばす結果になってしまった。
「ダーリン、文句ばっかり~。そんなに言うなら、ダーリンにはさぞやいい作戦があるってことよね~?」
「うっ……」
ぽよ美が嫌味まじりに冷めた視線を向けてくる。
ツッコミを入れるのは、体質だから仕方がない。
などとここで言ったところで、納得してはもらえないだろう。
「ほれほれ、ダーリン、言ってみ~?」
「泉夢さん、私の友人のために、是非いい作戦を!」
「うんうん。いい案があるならお願いするわ!」
期待を込めた(一部、冷やかしを込めた)目が向けられる中、オレは酔いの回ってきている頭をフル回転させて考える。
「え~っと……手料理作戦、とか?」
とっさに出た適当な作戦ではあったのだが。
意外にも3人には好評。
「ありゃ、ダーリン、ほんとにちゃんと考えてたんだ~!」
「手料理……。そうね、いいんじゃないかしら」
「食事中なら、自然に会話できる。それは盲点だったわ!」
盲点って……。
自分で言っておいてなんだが、誰でもすぐに思いつく程度で、大した作戦ではない気もするのだが。
この3人は人間ですらないのだから、普通の感覚とはまた違うのだろう。
しかし、手料理作戦を採用する場合、別の問題が生じることに思い至る。
「雪子さん、手料理として振舞うの、カキ氷じゃダメですからね?」
『え~~~~っ!? ダメなの~~~~!?』
オレが指摘すると、雪子さんだけじゃなく、ぽよ美と冷華さんまで声を揃えて驚いていた。
こ……こいつら……。
2
よくよく聞いてみれば。
雪子さんは普通に料理ができるらしい。
カキ氷が好きで年がら年中食べているのは確かなようだが、冷華さんみたいにそれしか作らない、というわけではなかったのだ。
ぽよ美や冷華さんにも見習ってほしいところだな……。
そんなわけで、雪子さんは翌日、恋人を家に呼ぶ決意を固めた。
ただ、ひとりで待つのは心細いと泣いて頼まれたため、オレとぽよ美と冷華さんも雪子さんの家へと行くことになってしまった。
もちろん、彼氏が来るまでには帰るのだが。
今回、手料理のメニューとして考えたのは、肉じゃがと焼き魚。あとは味噌汁とサラダを合わせるくらいだった。
シンプルではあるが、まぁ、家庭的でいいのではないだろうか。
肉じゃがを作ると喜ばれる、なんてのは噂だけで、実際には嬉しくもなんともない、などという話もあるにはある。
だが、オレに言わせてもらえば、愛する人が作ってくれるのならなんだって嬉しいものだと思う。
ぽよ美が作る惣菜メインの少々微妙な料理ですら、オレは毎日感謝しながら美味しくいただいているし。
どちらにしても、雪子さんは何度か彼氏を家に呼んでいて、料理を振舞ったこともあるみたいだから、ここはサプライズ的な豪華なメニューなんて必要ないだろう。
さて、商店街で待ち合わせをして、買い物にもつき合ったオレたちは、雪子さんの住んでいるアパートの前までたどり着いた。
そのアパートの名前は、なかなかすごいものだった。
『女神ハイツ』
確かに綺麗な外観のアパートではあるが、それにしたって女神とは。
豪華なマンションならまだしも、見た感じではオレたちの住むアパートとさほど変わらない程度の建物だというのに。
おそらく各部屋の広さなども、うちと大差ないと思われる。
「うわぁ~、女神だって~。すごい名前~!」
ぽよ美の発言に対する雪子さんの反応は、
「いえいえ、そっちのアパートだって、結構すごい名前でしょ?」
といったものだった。
うん、まぁ、そうかもしれない。
『コーポ錠針』
それがオレたちの住んでいるアパートの名前だ。
なんというか、(物理的な意味で)痛々しい名前とも言えるが。
名前の由来のほうが、もっとすごい。
なにせ、浄玻璃の鏡から来ているのだから。
浄玻璃の鏡というのは、閻魔様が亡者の善悪を見極めるために使う鏡のこと。
生前のすべての行動が映し出されるため、隠し事はできない。もし嘘をついていたら、閻魔様に見抜かれて舌を引っこ抜かれてしまう。というアレだ。
閻魔様……すなわち、大家さんが本業で使っている鏡、ということになる。
そんな名前のアパートに住んでいると考えると、少々恐ろしく思えなくもない。
とはいえ、住む分にはごくごく普通のアパートだ。
住人の多くは、ごくごく普通の人間ではないわけだが……。
アパートの名前についての話は、これくらいにしておくとして。
オレたちは早速、雪子さんの部屋へとお邪魔させてもらった。
部屋の中も、アパートの外観同様、とても綺麗な印象だった。
うちのように壁や床に粘液がこびりついていたりも、低橋夫妻宅のように雪や氷がこびりついていたりもしていない。
いや、それが普通だとは思うが。
汚れなどがないだけではなく、よく整理整頓されていて、手入れも行き届いているように見える。
雪子さんは外見に似合わず、几帳面な性格をしているのだろう。
きっとA型だ。
雪女に血液型があるのかは知らないが。
雪子さんはキッチンに入り、手際よく料理を開始している。
それを、ぽよ美と冷華さんも手伝う。
なお、オレはリビングでくつろいでいる。
男性はキッチンに入っちゃダメよ! と言われたからだ。
以前、ぽよ美にも似たようなことを言われた記憶があるが、どうやら雪子さんも同じような精神の持ち主らしい。
それにしても、キッチンに立つエプロンを身に着けた女性の後ろ姿というのは、とても絵になるものだな。
オレはそんなふうに考え、ほのぼのとした気持ちに包まれていた。
もっとも、ぽよ美たちは邪魔をしているだけとしか思えなかったが……。
「ちょっと、レイレイ! 食材を凍らせないで! それと、麺は今日は使わないから!
あああああ、ぽよ美さん! それは私がやるから! サラダの盛りつけだけお願い! ……でもあの、粘液は入れないように……」
なんとも不安な料理風景だった。
そんな状態ではあっても、時間が経てば料理はしっかり出来上がる。
「泉夢さん、これ、味見してもらえる?」
「あっ、はい」
完成した肉じゃがを小皿に盛って近寄ってきた雪子さん。
オレが頷くと、
「はい、あ~ん!」
箸でジャガイモもをつかみ、オレの口の前まで伸ばしてくる。
味見とはいえ、女性に食べさせてもらうってのは、少々恥ずかしいものがあるな。
と、ぽよ美がすごい目で睨んでいることに気づく。
こ……これくらいで本気で怒ったりはしないよな? 味見なんだし……。
「ほら、早く! 落としちゃう!」
「あっ、そうですね。では」
ぱくっ。
差し出されたジャガイモを食べると、なんとも言えない風味が口の中いっぱいに広がる。
「うん、美味しいです。これなら彼氏さんも、喜んでくれますよ」
「ほんと? よかった~!」
オレの感想を聞いた雪子さんが、ぱぁ~っと明るい笑顔を振りまく。
そんな様子を見ると、こっちまで温かな気持ちになってくる。
一方。
ぽよ美からは、凄まじいオーラが放たれている。
「ダーリン~……!」
怒ってる! 本気で怒ってる!
「いや、待て、ぽよ美! 食べさせてもらったのは確かだけど、単なる味見だから!」
「違うの! あたしの盛りつけたサラダも味見して!」
……ああ、そういうことか。
だが、ぽよ美の手もとを見てみれば、サラダには案の定、粘液やらなにやらがバッチリ混入している状態になっていて……。
「こ……これを雪子さんの彼氏に出すのは、やめておくべきかと……」
「えええ~~~っ!? せっかく盛りつけたのにぃ~~~~!」
せっかく、と言えるほどの手間でもないと思うが。
どちらにしても、ぽよ美の粘液まで入っているサラダを見ず知らずの男なんぞに食べさせるわけにはいかない。
ぽよ美製のサラダはオレが責任を持って、残さずたいらげることにした。
彼氏に出す料理が一品減ってしまったことを詫びると、
「お惣菜だけどマカロニサラダがあるから、それを出すことにするわ」
雪子さんはそう言って微笑んでくれた。
おそらく雪子さんも、あのサラダを出すのは無理、と考えていたのだろう。
3
若干のトラブルは発生したが、無事に料理は完成した。
オレたちはこれで、おいとましておこう。
と考えていたのだが。
「みんな、もうちょっとだけ、ここにいてくれない? あの人が来るまで、まだ結構時間があるの! ひとりになったら緊張で心臓が止まっちゃいそうだから、ギリギリまでそばにいて!」
雪子さんが懇願するので、オレたちはもうしばらく残ることになった。
どうでもいいが、昨日、雪女も心臓は止まっている、と主張していたような……。
それはともかく、適当に雑談しつつ、彼氏の到着時間が近づくまで待っていたのだが。
唐突にチャイムの音が鳴り響く。
彼氏が来てしまったのだ!
オレたちが時間を忘れて話し込んでいたわけではない。
予定していた時間より早く、相手が来てしまったようだ。
想定外の展開に戸惑うオレたち。
ぽよ美と冷華さんだけならまだしも、男のオレがいるのは問題ありだ。
ここは、隠れるしかない!
雪子さんが無言で押入れを指差す。
その中に入れということか。
「は~い、今出ます~!」
雪子さんが玄関へと向かう。
そのあいだに、隠れなくては!
押入れの中に入り、ドアを閉める。
洋室だから、ふすまではなく両開きのドアとなっていたため、なるべく音を立てないように注意した。
ドアを閉めきったせいで、中は真っ暗となってしまったのだが。
すかさず冷華さんがケータイを取り出す。
それにより、充分とは言えないまでも、一応の明かりは得ることができた。
「さ、どうぞ」
「うん、お邪魔します」
雪子さんが彼氏を伴い、リビングへと入ってくる。
足音と声から、状況はよくわかった。
ただ、ドアを開けるわけにもいかず、実際に目で見ることができないのは残念だ。
せっかくだし彼氏の顔を拝見しておきたい、と思ったのだが。
「相変わらず、綺麗な部屋だね」
「いえいえ、あなたが来るから、必死に掃除したってだけ。普段は結構、散らかってるのよ?」
「そうなんだ。でも僕は、散らかっててもべつに気にしないけど」
「もう、私が気にするの! 散らかった部屋なんて、あなたに見せられるわけないじゃない」
「あはは、僕の前では気を張らなくていいって、いつも言ってるだろ?」
「それはわかってるけど……。あっ、そうだ。料理、作ってあるから、すぐに準備するわね」
「おお~、ありがとう! 楽しみすぎて早く着いちゃったから、まだかな~と思ってたのに!」
「ふふっ、楽しみにしてくれてたんだ。嬉しい♪」
なかなか、いい感じじゃないか。
つき合い始めて長いと言っていたし、雪子さんが結婚まで考えているというのも頷ける。
もちろん、正体が雪女だと打ち明ける、という最大の難関が待ち受けてはいる。
それでも、この様子ならきっと大丈夫。
オレにはそう思えた。
……スライムと結婚したオレの意見だから、一般的な人の感覚とはズレている可能性も充分にありえるが……。
「ん~……」
ぽよ美がなにやら、微かにうなり声を上げている。
どうしたのだろう?
気になったオレは、小声で尋ねてみた。
「ん? ぽよ美、どうした?」
「なんか……相手の人の声、どこかで聞いたことがあるような……」
「おや? そう言われてみれば……」
雪子さんがキッチンへと移動してしまい、会話が途切れた現状では、改めて確認することはできなかったが。
確かに、聞き覚えのある声だったような気がしなくもない。
「それにしても、3人で押入れの中に入るのは、ちょっと無理があったかしらね」
「あっ、冷華さん、きついですか? すみません。オレ、身をよじって、スペースを作りますね」
狭くて動きにくくはあったが、どうにか体をずらす。
と、そこで……。
「あんっ」
「あ……あん?」
「もう、泉夢さん、どさくさに紛れて、いやだわ……」
「ちょ……っ、冷華さん? なにを言って……」
困惑。オレはなにもしていないのだから、当然の反応だろう。
だが言うまでもなく、ぽよ美が噛みついてくる。
「ダーリン! なにしてるのよぉ?」
「いや、べつにオレはなにも……」
「ふふっ、暗がりだからって、そんな……大胆……」
「ダーリン~~~!?」
「ご……誤解だ! オレはなにも!」
「嘘だ! あたしの目の前で、不倫してるんだ!」
「目の前でするバカがいるか!」
「じゃあ、目の前じゃなかったらするんだ~!」
「しないっての! ぽよ美、暴れるな、こら! 冷華さんも、どうしてそんなこと言うんですか!?」
「私は事実を述べただけよ」
「がるるるるるっ!」
「……ほんとは退屈になったから、嘘をついてみただけだけど」(ぼそ)
「冷華さん!」
冷華さんは嘘だったと認めたものの、熱くなったぽよ美に聞こえるはずもない。
「ダーリン、許さない!」
「うわあっ! ぽよ美、そんなに暴れたら……」
押入れのドアに圧力がかかり、勢いよく開いてしまう。
そして、そこから転がり落ちる3人……。
そんなオレたちの姿を目撃して、ひとりの男性が目を丸くしていた。
まぁ、逆にオレとぽよ美のほうも、目を丸くしていたのだが。
なぜなら、リビングの絨毯の上にちょこんと座っているのが、ぽよ太郎だったからだ。
「ぽよ太郎!? 雪子さんの恋人って、お前だったのか!」
「あれ? ぽよ美と泉夢さん。なぜそんなところに……?」
こうなったら仕方がない。
オレたちは正直に話した。
それにしても、相手がぽよ太郎だったとは。
驚きの事実ではあったが、だったら話は早い。
というわけで、キッチンに行っていた雪子さんも呼び寄せ、お互いの正体を明かし合う。
雪子さんは雪女で、ぽよ太郎はスライムだということを。
これにて一件落着……かと思いきや。
「なんだよ、雪子! 僕を騙してたのか!?」
「なによ、そっちこそ! スライムだなんて、ひと言も言ってなかったじゃない!」
「聞かれなかったからな!」
「それなら私だって同じよ!」
「しかも、雪女~? スライムってのは、0℃で凍りつくんだぞ!?」
「そんなのどう考えても嘘でしょ!? それに、もし本当でもそんなの関係ないわ! だいたいなによ、スライムって! ねちょねちょして気持ち悪い!」
「雪子のほうこそ、こんな冷たい女だなんて思わなかったよ!」
オレたちが口を挟む隙もないほどの激しい口ゲンカが勃発。
あ~あ、これはもう、ダメっぽいな。
おとなしく押入れに隠れていられなかったオレたちにも責任がないとは言えず、罪悪感もあったのだが……。
そんなオレたちの前で、事態は急展開を迎える。
「はぁ、はぁ……。なんだか、スッキリしたよ……」
「はぁ、はぁ……。ええ、確かに……」
「こんなに本気で言い合えたのは生まれて初めてだ」
「そうね、私もよ」
「是非、今後の人生も一緒に歩んでいこう!」
「はい! 喜んで!」
うわっ、不意打ちでプロポーズが来た!
呆然としつつも、オレたち3人は拍手で祝福の意を示す。
雪子さんとぽよ太郎は、照れ笑いを浮かべていた。
お互いの手を、ぎゅっと強く握り締めながら。
なんだかんだあったが、結果オーライだ。
おめでとう、雪子さん、ぽよ太郎!




