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01 転生したら、赤ん坊だった。。。え?

目が覚めると知らない天井だった。天井は木製で、どうにも遠く感じる不思議な天井だ。


・・・ん?周りを見回そうとするとやけに首が回りにくい。しかも体の周りを木製の何かが囲っている。


「あうあ」


誰か。俺はそう言ったはずなのに、母音すら怪しい舌足らずな声が聞こえた。・・・


まさか、、


「あうあいあいああ」


誰かいないのか。間違えなく俺はそう言おうとした。言おうとしたが現実にはこの声が俺の意思と連動して聞こえてくる。


しかも、前に伸ばしたはずの自分の手は小さく、幼さを感じる白い肌だった。



・・・つまり、まさか!?




「あえ、あうあういあいあえああ!?」((俺、赤ちゃんに転生した!?))


















―――――――――――――――――――――――――――



・・・状況を整理しよう。俺は居眠り運転のトラックに轢かれて死んだ?はず。死んでないにしても、病院の中だろう。


だが、今は赤ん坊の姿となって多分木製のベッドに寝かされてる状況だ。




・・・・・・分からん。どう言う状況だそれ。



せめて鏡でもあれば自分の姿を確認できるのだが、周りを細かく見渡そうとしても、首がまだ据わってないかのように思うようにいかない。


最低限見えた範囲にあるのは木製の丸テーブルと椅子、磨りガラスの窓などだ。ここが現代日本だとすると随分遅れていると感じる雰囲気で、現代というよりかは中世のヨーロッパのような文明のもののようだ。


「あうあ!」(誰か!)


もう一度人を呼んだみたものの反応なし。


どうしたものかと決めあぐねていると、


「あら、ロイドちゃん。どうしたの?おしめかな?」


突然、女性がドアを開けて俺に喋りかけてきた。


その女性は綺麗な赤髪を後ろで可愛らしく結んでおり、少し童顔ぎみであり、見様によっては10代後半のように見える。


だが、その胸に携えている暴力的なまでの圧倒的質量を誇る『それ』が、その予想を悉く否定してくる。


「あえ?」(誰?)


「ちがうの?おしめじゃない?。・・・おっぱい?」


そういうと彼女は俺を優しくベッドから抱き上げると、自身の服を少したくし上げ、俺の目の前で露わにした。


・・・おお、神よ。本当に楽園はあったのですね。小さい頃神様なんていないんだって言ってすみませんでした。極楽浄土はここにあったみたいです。


なんて馬鹿なことを言ってみたが、性的な興奮は起こらなかった。むしろ、いつの間にか普通の赤ちゃんかのように本能的に「そこ」に顔を向けていた。


「あら〜よしよし。いい子ちゃんですね〜〜。よし、お母さんがお歌を歌ってあげよう!。・・・フフン〜、フフフ〜ン、f・・・・・・・・・・・」


ソプラノの高い、それでいて心地の良い鼻歌が聞こえてきた。・・・あーーぼおっとしてきたなーーーーもしかしてこのひとは、おれの、、()()()()()()お母さん、なんじゃ・・・・・・・・・・」




俺の意識はそこで途切れた。



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