00 始まり
「あーーーー。今日も仕事疲れた..........」
俺の名前は佐伯涼也。新卒で入ったゲーム開発会社に勤めて早五年。
大企業、《G-kix》の系列会社に入ることができた俺は、将来安泰だと思っていた。
だが、俺の勤めた会社は酷いブラック企業で、サービス残業が月100時間を越していた。
同期の人たちは次々に辞めていったが、俺は、今よりもさらに悪いところに勤めるならばと、この会社で立派な社畜としての毎日を過ごしてきた。
だけど、流石に今回のような五日間で一睡もできないことは初めてだったな。なんでも、うちのクソ上司が見栄を張って、現実的に不可能な量の仕事を、取引先と契約してしまったことが原因らしい。
「眠い、、、眠い、、、」
おぼつかない足取りで歩いていると、
「あ!あぶない!!!」
男の叫ぶ声に反応して、意識を取り戻しても時すでに遅し。
目の前には、猛スピードで迫ってくるトラック。女性の甲高い悲鳴が聞こえた瞬間、僕の体は宙に舞っていた
朦朧とする意識の中、夜の街の光が走馬燈のように流れていく。
最後に見えたのは、トラックの運転手が寝ている姿だった。
……くそ………居眠り運転かよ…最期までほんとに運がないな…
俺の意識は、そこで途切れた。
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【エレヒード(選ばれし者)の日本における死を確認しました。実験段階をベータ版からマスターアップ版に移行します。
エレヒードへのギフトの付与・・・・・・成功しました。世界初のエレヒードへの特権ギフトの付与・・・・・・成功しました。新生児への魂の定着・・・・・・成功しました。
これより、エレヒードのアルカンレティアへの転送を開始します。どうか、7人のエレヒードに女神の加護があらんことを。】
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