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第8話「恵の助人」
「彼を助人にする。」
俺を待ち受けていた感情は恐怖と混乱。
俺が助人?何を言い出すんだこいつ・・・。
「横から失礼。私は浦並真梨絵、笑の助人。あんたは強そうだし笑が目を付けたのも分かるけど、そいつは指揮官と言いつつ弱い男よ。私にそんなやつと戦えって言うの。」
本当に浦並の言う通りだ。
俺は弱いし、浦並みたいな強いやつに勝てる自信はない。
「でも私、この人に負けたの。初めてだった。西校では私に勝てる人なんていなかったの。最強名乗って乗り込んで行ったら、こんな弱そうな人に負けた。だからこの人は強い。私が最強なんだから、私に勝ったこの人はもっと最強。決め付けは昔の私みたいで恥ずかしいよ。」
恵、お前そんな事を・・。
俺は正直あんまり戦いたくはなかった。
出来ればこんな強キャラみたいな奴らと一戦交えるのなんてごめんだ。だけど・・・。
「浦並、俺からも頼む。お前の足元にも及ばなくてもやってみたい。俺は恵の助人になるよ。」