第47話「本人登場」
「彩夏ちゃん!この前までお休みしてたけど、大丈夫だった?」
・・あいつが佐渡か。全て知った後だと、心配したような素振りがとてつもなく胡散臭いな。
佐渡は可愛らしい雰囲気で、彩夏ちゃんと似たような系統ではある。多分彩夏ちゃんが選ばれて自分が落とされるのを恐れたんだろう。
「・・・っ!!」
爽馬、なんて顔してるんだ・・勘付かれる・・・。
「爽馬、顔に出てるよ。後は俺に任せて。」
そう思った矢先、琢磨が小声で合図した。
「君が佐渡さんだね。良かったら練習が終わった後少し話さないか?」
「えっ、私?いいよ、待合室で待ってるね。」
イケメンに話しかけられて満更でもないか・・大悪女とは言えちょっと羨ましいな。
「久能くん・・だよね?」
後ろから声をかけられ振り向くと、驚いた顔で野乃崎さんがこちらを見ていた。
「ああ、久しぶり。野乃崎さん。」
「久しぶり、元気そうで嬉しい。みんな寂しがってるからまたDクラスにも遊びに来てね。」
クラスにいる時は大人しい子だと思ってたけど、こうして見ると綺麗な子だな。もっと話しておけばよかった。と、それは置いておいてこの間のことについて聞いてみるか。
「そうだな、また遊びに行くよ。そういえば、野乃崎さんに聞きたいことがあるんだけど、終わった後少し時間いいかな?」
「分かった、大丈夫だと思うからまた下に集合しよう。」
彩夏ちゃん達のグループと解散した後、俺達は作戦を練り直した。
「今日はあくまで情報収集しよう。勘付かれたら今以上のことが起こるかもしれないからな。」
「さすが琢、冷静だな。省汰も野乃崎さんに色々聞いてきてくれると助かる。俺だけ足引っ張ってごめん・・・。」
いつも明るい爽馬が落ち込んでいた。
爽馬がこれだけ落ち着きがないのも、彩夏ちゃんのことを大事に思ってる証拠だ。
「別に爽馬が悪い訳じゃない、悪いのはこんな陰湿な嫌がらせをするやつだよ。俺達で絶対捕まえよう。」




