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第34話「嫌がらせ」

「ちょっと笑!私が貸した漫画に変なしおり挟まないでよ!」


「・・変じゃない、ぬここ様。」


「気持ち悪い猫とタヌキの間みたいな生き物じゃない!呪われたかと思ったわよ!」


「恵はぬここ様の可愛さが分かってない。」


あのパーティー以来仲良くなったと思っていた二人は俺の目の前でくだらないことで絶賛喧嘩中。


でも二人とも名前で呼びあって漫画まで貸し合ってるのは本当に進歩感じるな・・・。


「あはは、今日も恵ちゃんと笑ちゃんは喧嘩ばかりしているね。」


「仲良いって事だな。」


まぁ確かにあれ以来パーティーメンバーで一緒にいることが増えたな。結局彩夏ちゃんは忙しいのか全然会えてないな。


ガラッ


噂をすると彩夏ちゃんと学校で初めて会った。

相変わらず今日も可愛い。


「彩夏ちゃ・・・」


「省汰!」


嬉々と名前を叫ぼうとすると爽馬に口を塞がれて、沈黙が走った。

そして道を塞ぐように、彩夏ちゃんの目の前に2人の女生徒が立っていた。


「今日も相変わらずふりふりの服着て男媚び?随分と楽しそうじゃない。」


「そうそう、最近アイドル活動がお盛んで全然登校出来てないんでしょ?このまま辞めちゃえばいいのに。」


「なっ?!」


目の前にはいじめの光景が広がっていたが誰も止めようとはしなかった。爽馬でさえ止めないなんておかしいだろ・・・。何があるのか状況を探る前に、笑達に抑えられていた手を振りほどいて恵が動いた。


「なんで大人しく見てなきゃいけないのよ!あんた達、彩夏のこと虐めてんじゃないわよ!」


二人に言いに行こうとした次の瞬間、恵が気絶した。

何が起こった・・・?


「恵ちゃん!」


「・・あーあ、あんたのせいで気絶しちゃった。責任取れるの?」


「危害を加えるなら私だけにして。私以外誰も巻き込まないでよ。」


「ふふ、あははははは。」


彩夏ちゃんがそう言うと、目の前の生徒二人も気絶した。謎が深まるばかりだが、とりあえず動いて大丈夫なのか、爽馬が俺から手を離して恵ちゃんの方に駆け寄った。


「俺が恵ちゃんを保健室に連れて行く。琢磨と省汰、その二人運んでくれ。」


「・・分かった。」


納得が出来ないが、とりあえず言われるがままに保健室まで連れて行った。

意外と様態は安定しているのか、皆眠っているだけのようだ。

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