表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/39

ぬすっと物語0 鳴り響く鐘の音

 その日も、神殿内には多くの人々がいた。


 その神殿は、聖なる獣の卵を祀った神殿である。

 いつか聖なる獣が誕生すると、大切に大切に、何十年、何百年と聖なる獣の卵が引き継がれてきた。


 神殿の中央に祀られた聖なる獣の卵。


 人々が近づきすぎないように卵から一定の距離に柵が作られている。人々は柵の外側から卵に向かってお金を投げ込む。いつの頃から始まったのかは不明だが、聖なる獣が早く生まれてくるようにとの願いが込められてお金が投げこまれるようになった。


 人々のざわめきと、投げられるお金のチャリンチャリンという音が響く中、突如、キン、キンと一際大きな金属をぶつけたような、鐘のような音が神殿内に鳴り響いた。


 神殿内は、一瞬のうちに静まりかえった。


 この神殿には鐘などはない。何が起こったのかわからず、人々は口をつぐんだ。聖なる獣が生まれる前触れかと思う者もいたが、しばらくの間、何の変化もなかったため、徐々に、徐々に、人々のざわめきやお金が投げ込まれる音が大きくなった。


 翌日、神殿の中央に祀られた聖なる獣の卵が銀色に輝いていた。

 卵の突然の変化に、ついに聖なる獣が生まれるのかと人々の期待は膨らんでいった。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ブログを作りました。
『しょせつ』
↑クリックで飛べます
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ