表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
29/34

 次の日、俺は教授の家にいた。


 すべての事情を説明し、彼に助けを求める。

「そうか、アイがそう言っていたのか」

 教授は、すべてを悟ったような表情だった。

「はい」


「すまないな。中村くん。こんなことに巻き込んでしまって……」

 教授はそう言うと、俺に頭を下げる。


「教授。それで、アイは……」

「みたところ、自分で幾重の厳重なプロテクトをかけて、引きこもってしまっているようだ」

「それは、解くことができるのですか?」

 俺はそう聞くが、教授は首を横に振ることしかしなかった。


「このプロテクトは、最新型AIのアイが作ったものだ。製作者の私ですら、それを解くことはむずかしい」

「そんな……。じゃあ、俺はもう二度とアイに……」


「キミにはとても酷なことをしてしまったな。大変申し訳ない」

「……」


 教授は深刻な顔をして、口を開いた。

「キミには、すべてを教える義務がわたしにはあるな。そして、キミはすべてを知る権利がある。私と一緒に来てくれないか?」

「どういうことですか」

「来てくれば、わかることだよ」

 そう言って、客間を教授はでていく。

 俺は、それに続いた。


 ※


 教授は部屋を出ると、階段を登り始めた。

 おれも同行する。


「キミに見せたかったのは、ここだよ」

 教授はある部屋にたどり着いた。

 そこは、一見普通の部屋だった。


 でも、俺には普通の部屋ではなかったのだ。

 そこの扉には、こう書かれていたのだ。


【愛の部屋】と……。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ