軟弱ものに頭を任せられない
頭を任せるって、まくらのことだよ。
まくらって、いろんな詰め物の種類がある。
ふわふわのわた、蕎麦殻、ビーズ、スポンジ。ビーズにもふわふわのクッションになるような柔らかいやつから蕎麦殻と同じようにかための感触のやつもある。
よく聞く低反発まくらにもかたさの種類があるなんてよく聞く話。
ところで、好きなかたさってある?こだわりとか、ない?
「枕が変わると眠れない」とかけっこう聞くフレーズだけどさ、実際そういう人には会ったことがなくてよく分からないのだけど、とりあえず「眠れない」ほどじゃないんだけど、こだわりはあるってことはあるんじゃない?
これにこちらは当てはまる。
ていうかまくらってやつは頭を支えるためにある寝具だ。眠りの王様の掛け布団と女王である敷布団……まぁマットレスでもいいけどさ、その真ん中に鎮座する玉座みたいなもの。
まったく、これは批判があって然るべき発言なのだけど柔らかいまくらとか眠りにかける情熱が足りてないとしか言いようがないじゃないか。
眠りだよ?寝てるんだよ?無防備だよ?
頭だよ?急所だよ?撃たれたら死ぬ。
ふわっふわ優しいホテルのまくら。あれはアサシンへの助太刀に違いないね。頭が沈みこんで安定しない。つまり不安定で、そんな状態で寝る人間は刺客に対処出来ないにちがいない。
やはり黙ってかためのまくらを使うべきだと思う。
硬い枕であるからこそ頭にも刺激がある程度あり、頭が固定されているので不測の事態でも……いや、まぁ、私は夜中に地震が起きても目覚めないタイプなもんで、アサシンを逆にキルなんて無理なんだけどさ。
とりあえずかたいまくらはよいものだ。
新しく買って貰った蕎麦殻のまくらがあんまりにも気持ちよすぎるあまりに昼寝してしまって、テンションが上がりすぎて今度は夜眠れていない人間からのアドバイスだけど、まくらはよすぎるにこしたことはない。
やわらかまくらが好きな人は情熱を持ってエッセイを書いてください。