別れた園芸部の後輩の彼女との会話
前後がないです、もしかしたらいつか書くかもしれないですが。
「・・・期待、しちゃうじゃないですか。」
「・・・」
「明日も、明後日も、その次の日も、また来てくれるって、そう思っちゃうじゃないですか。こんなこと、唯の偶然でしかないのに。」
「・・・それなら。」
明日も明後日も、と言いかけた口を、人差し指で遮られる。
「或いは、貴方は優しいから、こんなことならいつでも手伝うよ、なんて言ってくれるかもしれないですね、・・・けどダメなんです。」
「・・・」
「貴方にとってはこんなこと、かもしれませんが、私にとってはそれだけで飛び上がるほど嬉しいのですよ、一瞬でも多く貴方の傍に居られる、そう考えるだけで、気が狂いそうなほど嬉しくなるんです。」
そう言って彼女は再び花瓶たちに目を向け、一瞬、考えたかと思うとまた話し出した。
「・・・私は、あなたが思っている以上に賢くないのですよ、またこんなことをされたら、今度こそ勘違いをしてしまうでしょうね。それだけは、よく覚えておいてください。・・・手伝ってくれてありがとうございました、おかげで少しだけ楽になりました。」
最後に御礼を言った彼女は、大きなじょうろを抱えて校庭へと向かった、俺は、しばらく呆然と立ち尽くしていた。