転移
青年は近辺の高校に通う高校生である。
名は神城萌保という一風どころか二風も三風も変わった名前である。
女のような名前ともあって少年期ではよくからかわれていたがそれも次第となくなっていた。
ちなみに初見では読みがわからなさそうなので一応捕捉しておくと、かみしろめも、と言う名前である。
話を戻すが、彼は高校生である。花の高校2年生だ。
彼を取り巻く環境さえなければもっといい高校生活を送れたのだろうが……。
何を隠そうこの神城萌保、虐められているのだ。
女々しい名前と大人しい性格、この二つが一部のクラスメイトに大受けした。といえばわかるだろう。
さらにメモは成績は下の方だったのも虐めを加速させた原因の一つだろう。
虐めといっても無視や陰口の対象、何かにかこつけては優秀な者と比較されたり常に劣等として見られたり、机に油性で陰口をかかれたり。
しかし金銭関係へと発展していないだけ世に言う虐めとしてはまだ軽い内容だろう。
が、このメモは実はとんでもない男だということに気がついている者はクラスの中にだれ一人として存在していなかったことが後にあんなことになるとは思っていなっただろう。
「んぬ!?これは危険じゃ!!」
「どうしたんだ?」
のんびりとコンビニ弁当を仲良く食べていると突然女たちの中の一人である黒の着物を着た女が危険信号を発する。
「…これは時空を曲げる転移……相手は結構…いや、かなり力のある神…抵抗は無謀……」
さらに無口な子が口を開いたかと思うと13人を囲むように空間が水面に映る月のように歪んでいく。
弁当を地面へと落としながらメモは掠れた声で聞く。
「つまり?」
「……流れに身を任せる?」
「メモ様、食べ物は粗末に扱ってはいけませんよ」
女の子の返答に顔を青くしたメモへ弁当を指さし頬を膨らませる女の子。
それに対してメモは叫ぶ。
「今絶対そんなこと言ってる場合じゃないってば!!!!!」
その悲痛の叫びと共にメモと12人の女たちは時空ごと転移する。
こことは違う、完全なる異世界へと。
スマホにて書いております。
興がのらないと書けない質でしてすいません。