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第九話:噂の笑顔 その3

怪談、それは怪しい話でなくてはならない。

高校生が片手間に書いた作品です。

表現力が足りていなかったり、誤字脱字があるかもしれませんが暖かい目で見ていってください。

作品をさらっと紹介

2024年の夏を舞台にある高校生が怪談に足を突っ込んでしまう物語。

※この作品での出来事は全て空想です。

作品に登場する団体は現存する団体などとは一切関係ありません。

7

振り切った。

そう思えたのはその刹那の一瞬だけだった。


誰かと一緒ならあのことを思い出すことはない。


しかし一人で暗い部屋にいるその時になると突如として現れ脳内を占拠してくる。

脳内で無限に再生されるあの光景。

涙は枯れ果ててしまい砂漠のようになった。

でも微かに残るオアシスから流れ続ける涙。


昔から一度泣き出すと止まらない。

昂った感情をコントロールできない。


服や手、床一面に俺から流れ出る生々しい液体が付着。

こっちも枯れ果てることなく永遠に流れ続ける。


「なんで.....」


いつのまにか傷口は塞がり血は止まったが涙は止まらなかった。

8

翌日、俺は名刺の裏に書かれていた場所に渋々出向いた。

バックれてやろうかと思ったがこの怪談についてと言われてしまったらそうはいかない。

着くとそこにはボロく見るからに営業していない店だった。

「間違えたかな...」

一瞬で不安に襲われた。

そしてなんだかソワソワしてきた。

しかし

「きてくれたのか。さぁ入りたまえ」

そこにいたのは沼地だった。

まるで親戚のおじさんのように俺を歓迎している。

俺は沼地の言う通りにボロい店にそそくさと入って行った。


「オオカミについて話したいって聞いたんですけど..」

俺は嫌味のようにそう言った。

「あぁ、その件について話したかったんだ。それより心の面はどうなのかな?」

どうしてこいつは俺に執着するのだろうか?

「頼れる人のおかげでどうにかなりましたよ」

強がってお前はいらないというシニカルな言葉を言った。

「そうかそれはよかった」

なんともあっさりした反応だった。

少し不服だ。

でも内心嬉しいというか安堵というか色々なものがぐちゃぐちゃに混ざった感情が浮き出てきた。

いつのまにか涙腺が緩んで涙が出てきてしまった。

俺は奴にそれを悟れらないように涙を拭く。

幸いマスクをつけているから表情ではバレないだろう。


「それはさておきオオカミの件なんだがいきなり消えたんだ」

俺は二、三秒間をおいて

「いきなり消えた?」

と少し大きな声でそう言った。

「あぁ、ほんの数秒前までいたはずなのにいきなり消えたんだ」

「それでどうなったん?」

思わずタメ口になってしまった。

「おそらくだが、爆散した」

「爆散?」

次から次に入ってくる情報を整理できずどんな状況なのか全く想像できなかった。

「あぁ、さっきまでそれがいたであろう場所に血溜まりができてたんだ」

「そうなのか....」

なかなか信じ難いことだった。

やっぱりエミリの言う通り、こういう話は自分の目で見ないと信じれないと思った。


「伝えたいのはそれだけだ。メインの予定がなくなったもんで短くなっちまったな。悪かったなこんな場所に呼んで」

「いいえ」

俺は嫌味たらしく涙を拭きながらそう言った。


「ここはどう言う場所なんですか?」

唐突な疑問をぶつけてみた。

「ここか、一応俺たちの拠点だ」

俺は店の奥の方に足を運ぶとそこにはホワイトボードに丁寧にまとめられた図があった。

「これって?」

俺はそれを指差しながらそう言った。

「あぁ、これは時系列に並べたものだ、こっちは起きた場所でまとめたものだ。」

俺はホワイトボードを覗き込むようにみながら

「名古屋とかでは起きてなくて三河地域だけに固まってるんですね」

「そうだ。そのことからおそらくここ、三河地域が発祥なのではないかと考えて時系列でまとめてみたんだ」

俺は時系列順の図を見る。

「俺たちが組織されたのが4月だ」

俺は4月以前の項目に焦点を当てる。

「2月くらいから起きてるんですね」

「あぁ、まぁ初めの方は俺たちが発見したものでなくネット上に転がっていた情報だから鵜呑みにするのは良くないが2月以前のものは見つからなかった」

「三月の中旬ごろからすごい増えてますね」

俺はボードを指差しながらそう言った。

「あぁ、そこから俺たちはこの一ヶ月半の何かが起きたと考えたんだ。」

2月から3月の間に起きた何か...

俺はハッとした。

「確かあれって三月の頭でしたよね」

「あぁ、俺たちは今その事件の究明に全力を注いでいるんだ」

「でも関連ありますかね?」

彼の顔をみながらそう言った。

「俺も同感だ。三河地域で起きていて時期が合致する。かなりいい条件だがな。でも無駄足を踏むのが俺たちの仕事なんだ」

以外にも深いこと言うんだなと思った。


「あ、あと一つ」

俺は人差し指を立てながらそう言った。

「なんだ?」

「腕を無くした男の子、どうなりましたか?」

あの子のことが心配だった。

「一命は取り留めたよ」

それを聞いてホッと安堵した。

「そうですか。どこにいるかって知ってたりしますかね?」

「知っているがいえない」

個人情報がどうのこうのってところだろう。

「そうですか。じゃぁ今度会いに行くようなことがあったらごめんなさいって伝えておいてください」

それを聞いた沼地さんは頷いていた。


俺が家に帰ろうとしたとき彼がこう言った。

「強がるなよ、俺たちを頼ってくれ」

また涙が出てきた。

「アカネ.....」

9

私はソラさんに会ったことによって気づいたことがたくさんある。


私は友達を作るために今日ここにきた。

今日の部活は全力で取り組む。

やっぱりだらけている人と同じ空間にいたくないと思うはずだ。

「あれ、西野ちゃん。やる気になったの?」

「失敬な、元からやる気ですよ」

先輩は私をじっと見てそう言った。


「エミリちゃん、なんか変わったね」

「え?そうですか?」

「なんか楽しそう」

「そうですかね?」

「うん、そうだよ。そっちの方が可愛いよ」

「そんなことよりやりますよ」

私はやる気を見せつけた。

少し露骨かもしれないが、私はこうだったんだ。

まだ真似事かもしれないけどいつかあの頃みたいに戻るんだ。

「やる気だね。いいじゃん。じゃ初めよう」

「え、先輩ここのレーンじゃないですよね?」

思わず突っ込んでしまった。

「まぁたまにはいいじゃん」

私は勢いよくこう言った。

「いや、月末は最後の大会でしょ」

「そうだったんだけどね。バタフライの子が怪我しちゃって出れなくなっちゃんだ。誰か変わるをやってくれたら..」

そういうと先輩は私の方に視線を送った。

「いや無理ですよ。よりにもよってバタフライなんだから」

考える隙なく否定した。

「そっか。じゃぁ仕方ないな。大会には出れないから西野ちゃんと練習しよう」

なんだかニコニコしていた。

「もしかして私のこと好きですか?」

少し調子に乗っちゃったな..でも私らしいかも。

「そうだよ」

え、

もっとツンツンした回答を望んでいたのだが..

斜め上の回答に少し恥ずかしくなってしまった。

「ウッソピョーン。あれ本気にしちゃった?」

「ひっど」

すると先輩は私の頭を撫でた。

「何するんですかッ?」

内心少し嬉しかった。

「私さ、一人っ子で下の子が欲しかったんだよね」

「え?」

私は彼女を見上げながらそう言った。

「可愛いなって思ったんだよ」

「ありがとうございます」

恥ずかしくてツンツンした回答しかできなかった。


練習が始まった。

辛かった。

やっぱり周りの子についていけない。

でも挫けちゃダメだ。


「やっと、終わった」

ついにメニューをこなした。

まさか1.5kmも泳ぐだなんて。

疲れ果てた体で肘やらなんやら全て使って全力でプールサイドに上がった。

つっら。

高すぎるんだよ。

疲れて歩ける気がしないしなんだかふわふわする。

そんな体を必死に動かして練習道具をしまい、着替えをパパッと終わらせて部活の最後の集合も終わった。


私は終わってすぐに近くにいた同い年の子に近づいて

「あの、次の土曜日に遊ばない?」

いきなり遊びに誘うは早かったかな?

同級生たちは少し考えていたが

「うん、いいよ。でも再来週でいい?」

私はパッと嬉しくなった。

「ありがとう」

同級生の子は私をまじまじとみて

「エミリちゃん、笑うと可愛いね」

私は口角が上がった。

「そうでしょ」




おまけ

日常に怪談をお好みで

第三話:友達の形

「そららんッ!!」

いきなりのことだった。

学校帰り駅から出て駐輪場に向かっている時にどつかれたのだった。

俺はやばいやつに絡まれたかと思い後ろを見るとそこには幼馴染のタイチがいた。

「久しぶり」

思わず声が出た。

かつての友達と会えたことが嬉しかったのだ。

「そららん元気だった?もう高校始まって二ヶ月くらい経つけど友達できた?」

ドキッとした。

本当のことを言おうか迷ったけど心配をかけたくないと思った。

「まぁ、ぼちぼちかな」

「そっか」

この流れの会話が続くとまずいと思ったので会話を変えた。

「なぁ、タイチはどこの高校に通ってるの?」

「俺?俺は名古屋の料理学校に通ってんだ」

そういえば料理が上手だとか言っていたような気がした。

だからこんなんなんだろうか。

「週に2回も調理実習があるんだ」

「さすが料理学校って感じだな」

「そららんはどこに行ってるの?」

そららん、と言うのはタイチがつけてくれたあだ名だ。

中学の頃まではこの名前で呼ばれることが多かったが今ではそんなことはない。

今ではこの呼ばれ方をするだけで涙が出てきそうだ。

「俺は南高だよ」

「へー南高なんだ。あ、わりぃそららん。俺お母さん待たせてるからここまでだは」

「そっか。またな」

少し悲しかったがまぁ向こうにも用事があるからと思った。一瞬の出来事で懐かしさに浸る時間もなかった。

ともあれ元気そうです何よりだった。

「またみんなに会いたいな」

成人式の時みんなで懐かしい昔話に浸れる日を俺は首を長くして待ち続けている。

いかがでしたか?

少しずつでも表現力を手に入れられるように日々努力します。

では軽く登場人物のプロフィール紹介といきましょうか。

名前:アスノソラ(主人公)

生年月日:2008年4月(16歳)

身長169cm

体重51kg

趣味:絵

説明:泣き虫

高校に入って馴染めず話す機会が減ったから泣かないだけで仲を深めていくといつか泣く。

泣くと翌日まで引きずる。

それと、アカネちゃんって誰?想い人?


名前:西野エミリ

生年月日:2010年7月

身長:157cm

体重:秘密

趣味:絵

説明:彼女は過去の自分になりたい。

彼女もソラと同じで強がり。

ソラの話を聞いている時内心泣いていた。

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