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【あいうえお】を順番に遂行する!

作者: 七瀬
掲載日:2020/12/06







俺は、殺しのプロだ!

仕事の依頼で、人を殺す事も多々ある。

俺は、自分のルールを決めているんだ!


【あいうえお】



【あ】は、初めて会うような新鮮な感じで相手に挨拶する。

“おはようございます!”


【い】相手に、悟られないように、、、。

“違和感を抱かせない!”


【う】迂闊な事をしないように、慎重に!


【え】笑顔で常に接する!


【お】終わり近づく頃には、相手を殺している。




俺のやり方は、じっくり時間をかけて相手に完全に信頼されて

から相手を殺す事。

相手の懐に入る事が肝心なのさ~

俺に気を許せるようになったら? 

既に、そいつはもう死んでいる。

俺に、“情”なんてないからねぇ~





 *




俺は、こうやって生きてきたんだ。

さあ~今日も殺しの依頼が来ているぞ!

俺の事務所のドアをノックする音が聞こえた。

俺は、二日酔いで事務所のソファでそのまま眠っていた。

二日酔いで頭が痛い、フラフラしながら眠い目を擦り俺はドアを開ける。



『・・・ど、どなたですか?』

『あなたに依頼したい事があります!』




真剣な眼差しで俺を見たのは、、、?

里川 樹理香という女性ひとだった。

歳は? まだ22歳で女子大学生だと言う。



『・・・でっ? 依頼って何? 俺は忙しんだけど?』

俺は、少し面倒くさそうに答える。


『・・・こ、殺してほしいひとがいるんです!』

『えぇ!? 俺にそいつを殺してほしいのか?』

『はい!』

『殺しとなると? 依頼のお金も相当高いぞ! 1000万円は

かかると思う! それに、俺はじっくり時間をかけて殺すタイプの

男だから! 延長料金もかかるしな! それにかかった経費や諸々

全部! そっち持ちになるぞ! それでも俺にそいつを殺してほし

って言うのか?』

『はい!』




彼女は、迷わず返事をした。

覚悟を決めた目で、俺をじっと見つめている。

だから、俺は彼女に聞くことにした。



『・・・どうして、そこまで! 俺にそいつを殺してほしいんだ?』

『私の父を殺した男だからです。』

『君の親父さんを? また、どうして、、、。』

『私の父は、この男に騙されて! 会社を倒産させられたんです。

会社は直ぐに火の車になりました、父はあちこちの銀行に行きお金

を貸してくれないかと援助を求めたんですが、この男が裏で糸を引

いていて結局、父は首を吊って死ぬしかなかったんです!』

『・・・・・・まあ、よくあることだな。』

『私は、絶対にこの男を許しません! もう殺すしかないんです!』

『やめときな! “復讐”がしたいだけだろう? そんなんで君の

人生が台無しになるなんて! 勿体なくないのか?』

『この男を殺してくれたら? 報酬のお金以外にプラス1000万円

お渡しします。それなら、どうですか?』

『・・・どうしても? その男を君は俺に殺してほしいんだな?』

『はい!』




彼女の目は、濁りのない真っ直ぐな目で俺を見ている。

彼女の“覚悟”は本物だと俺は思った!


『・・・普通なら、俺はこういう依頼は受けなんだ! 

まあ、今回は? 君に負けたよ! 依頼を受けよう!』

『ありがとうございます!』





・・・彼女の話を聞いていくと?

俺に殺してほしい相手は? 【大物政治家】だという。

政界でも、なかなかの切れ者。

確かに、コイツには嫌な臭いがプンプンする!

コイツを放っておけば? 第二の犠牲者がまた出るだろう。

俺がコイツを殺す事に決めた!

それに、彼女の親父さんもコイツを殺せば報われるだろう。




俺は早速、政界に飛び込んだ!

俺は、コイツの事務所に新人政治家として侵入する。



『君が、新しく入ってきた? 松田 謄史郎君かね?』

『は、はい、先生!』

『うん! どうやら、君は優秀な人材らしい! 何か分からない事が

あれば、ウチの秘書の阿野に何でも聞いてくれ!』

『分かりました、先生!』

『よし! 下がっていい。』

『はい!』




まんまと俺は、この事務所に潜り込む事が出来た。

秘書の阿野 紗也華は、完全に野田の“愛人”らしい。

何度も何度も、二人はこの事務所で密会しているようだ!

野田が、秘書の阿野の為に何でも好きなモノを買ってやる。

高級なシャンパンに、豪華な料理がUber Eatsで配達される。

仲良く、二人は夜のディナーを終えると? 野田が秘書に

体の関係を求め、ふたりはむさぶるように求めあっていた。

俺は、隣のおんぼろアパートからふたりの姿を見ている。

空室だったその部屋を半年前から借りていたんだ。

ここで、ふたりが何をしているのか? 監視するためだ!




 *



ある時、事務所に一人の男が野田に会いに来た。

大きなカバンを持って事務所に入る。

そこでは、裏金を野田に渡しているところだった。

俺は、野田の確実な証拠を握る事に成功した!


次の日。

俺は、チャンスを見計らって野田に話を切り出した。



『先生! お話があります。』

『なんだ、松田君! 君が私に話があるなんて? 珍しいな。』



俺は、今までの野田の悪事を事細かく野田に話し出すと?



『黙れ! 黙れ! 今まで可愛がってきてやったのに? 親切を

仇で返すとは? けしからん! お前は、私の何を知ってるんだ!』

『これはあくまで証拠! 俺の本当の目的は、アンタを殺す事だよ

オッサン!』

『・・・な、なんだと!?』



俺は、手早くズボンのポケットから紐を手に取り野田の首にクルクル

と巻き付けて、鉄パイプに野田を首吊り自殺のように見せかけ、首を

紐で強く縛り付けた事で、野田の声が一瞬で出なくなりそのまま野田

の息が止まる。みるみるうちに、野田の顔は青ざめていった。

俺は、何事もなかったように野田の部屋を出た。

誰にも怪しまれずその後、野田の死体を秘書の阿野が見つける。

そこには、野田が書いたであろう遺書も見つかった。

今までの悪事や秘書の阿野との不倫を奥さんに謝罪する言葉。

家族への想いなどが書かれていた。





 *




・・・その後、警察が直ぐに来て。

第一発見者の、阿野を捕まえる。





『ありがとうございました。 これで! 父も報われると思います。

お金はあなたの通帳に振り込みました。ご確認ください。』

『あぁ、ありがとう! これから君はどうするんだい?』

『・・・第二の人生を歩もうと思います。』

『・・・うん、それがいい!』

『本当に、ありがとう!』





最後までお読みいただきありがとうございます。

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