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『鍵(カギ)による、支配と解放』⑼
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未知の領域に入ることは、探求心の傍ら、何か謎めいたものを解き明かすという、科学の思考である。
それがまた、天災によって、守られる事があると、決して踏み込んではいけない領域だと直感する。
悪は死に絶えた・・・分からないままの方が良いことだって、沢山あることだけは確かだ。
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解釈し鑑賞する時代は過ぎ去ったとして、後はどれだけの未来的創造があるかどうか、ということが疑問に残るだろう。
しかし、点然として瞬く光の様に、未来は一瞬にして、世界を価値に変えてしまう。
変容による功罪・・・我々は、何かを知るつもりが、自分自身を知ることに執着し過ぎた様だ。
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季節という現象がある日本に置いて、解くならば、それは確かに奇跡の現象だと言っても過言ではない。
その奇跡を、熱帯が消し去ろうとするながば、それは日本の終わりと、日本芸術の終わりを指す。
まだ生きていて良いのだろうか・・・それは、今は生きているという、奇跡の元に成り立つ懐疑だ。