夢現
1000字程度のとても短い短編です。
ふと、目が覚めると見慣れた天井が見える。一人暮らしを始め一年、毎日見上げている天井だ。
毎朝見ているはずなのに、懐かしさを感じて涙が出てくる。
目覚まし時計の針の音が聞こえる。
その音にさえ懐かしさを感じ、胸が苦しくなる。
しばらく天井を眺めていると、先ほどまでの懐かしいという感覚がなくなり心が落ち着きを取り戻した。
まだ、外が暗いのを感じ時計を見てみると3時半を指している。
理解したのはまだ朝まで時間があること。
もう少し惰眠をむさぼろうと思い寝返りを打つ。
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ふと、目が覚めると見慣れない天井が見える。
見慣れない天井のはずなのに、ここが何処で自分が何をしなけらばならないかを知っている。
遠くで鐘の鳴る音が聞こえる。
初めて聞く音色なのに、これが時を知らせる鐘であることを知っている。
ぼーっとした頭で、壁に立てかけている石に目を向けると赤色を示している。
それに気づき慌ててベットから跳ね起きる。
急いで布団を畳み身支度を整え村の広場に向かう。
広場に着くと、すでに人だかりができている。出遅れたようだ。
広場では村長が『仕事』を集まってきた村人、一人一人に渡していく。
早い人ほど容易な仕事があてがわれる仕組みとなっている。
ようやく自分の番となり『仕事』を村長より受け取る。
今日の『仕事』は洞窟の探索であった。洞窟とはここより北にある洞穴のことで、最奥に何があるのか分かっていない。この洞穴を調査することが今回の『仕事』である。
無事に『仕事』を終え、見慣れた天井がある部屋へと帰るのだと意気込み今回の『仕事』に望むのだ。
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ふと、目が覚めると見慣れた天井が見える。一人暮らしを始め二年、毎日見上げている天井だ。
毎朝見ているはずなのに、懐かしさを感じて涙が出てくる。
目覚まし時計の針の音が聞こえる。
その音にさえ懐かしさを感じ、胸が苦しくなる。
ぼーっとした頭で、壁に立てかけている時計をみると8時を指している。
それに気づき慌ててベットから跳ね起きる。
急いで布団を畳み身支度を整え会社へと向かうのだった。