7話
~???side~
勇者達が城に帰ってから風呂と晩飯を食べて寝静まった頃、王城の中を3つの影が移動していた。その影はある部屋に差し掛かった時に止まる。
「おい、準備はいいか?」
「「大丈夫です」」
その合図と共に部屋の中に入り、その中に眠っている人に向かって転移石という行き先をあらかじめ設定された石が当たった瞬間にその人物は消えた。
「よし、目的を果たしたので早くこの国から撤退するぞ」
「「はい」」
すると部屋の中に居た3人は一瞬で姿を消した。
~???sideout~
~主人公side~
「ん、此処は何処?」
目を覚ましたら全く見覚えの無い場所に居た。何か変な祭壇みたいなのがあって、そこから禍々しい気配が漂っている。
すると急に闇い光が発せられて僕の意識は途切れた。
~精神世界side~
「此処は何処?」
と、ついさっきも言った覚えのある言葉を口にしたら
「ここはわしの精神世界じゃよ」
「誰!」
急に気配が現れたからビックリしてしまった。
「わしか?わしは邪神と呼ばれている存在じゃ」
「邪神?邪神ってあの邪神か?」
「多分お主の考えている事で間違ってはないよ。それよりもお主、力が欲しくないかの?」
「力?」
「そうじゃ、力じゃ。我と契約すれば他者を圧倒出来る力を手に入れる事が出来るぞ」
(それはなんとも有り難い話だな)
「でも、なんで僕なの?他にも沢山いるんじゃない?」
「それは、本来わしが異世界の住人を生贄としなければ力を維持できないからじゃ。そこで勇者召喚が行われたら部下達にその中でも一番弱い奴を連れて来てそいつをわしが吸収するようにしておる。しかし、ここ長年勇者召喚が行われずわしの力が衰えていき、もうすぐ消えてしまう。生贄として最後に選ばれたのがお主だった。しかしの、お主を見ておるとわしがお主に吸収されても大丈夫な気がしての。」
「絶対出来ないでしょ!」
「しかし、お主精神力が異常に高かろう」
「うぐっ」
確かにそうだ。僕の精神力は測定不能を示している。
「どうだ?わしと1つになってみらんか?」
「うーん、分かった良いよ」
「本当かの?」
「うん。その方が面白くて退屈しなさそうだからね」
「感謝する。では、早速やるのでわしの手を握って欲しいのじゃ」
「分かった」
そうして手を握ると何かが流れ込んで来る気がした。それと同時に体から有り得ない程の力が湧いてきた。
(これは凄い)
ステータスがどうなったのか気になったから唱えてみた。
『ステータス』
次はいよいよ主人公のステータスが分かります。
戦闘シーンは自信が無いのでとても雑になると思いますが宜しくお願いします。