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次の行動について。



バッドエンドに進んでいると気付いてのんびり構えていられるほど私は能天気にはなれない。


普通の恋愛どころか、そんなの人生を絶望してもおかしくないじゃないか。


そうと分かれば、一番好感度が高いであろう梓を焚きつけておこう。

エンディング後となる時期にでものんびり恋愛を楽しんでもらえるように…。


そういえば、私に対応する紅牙は好感度が低いらしいな。

一番好感度が上がりやすいのに…。


それは置いといて、梓のところ行ってこよう。


部屋から出て、キッチンへと向かう。


「梓っ!!」

「はい?!」


普段大きな声を出さない私が自分の名前を呼んだものだから、梓が驚いた顔でこっちを見る。


…ごめん、本当ごめん。


「一個頼みがある」

「は、はぁ…?」

「愛海のこと、出来る限り独りにしないでやってくれる?どんなに暗いこと言っちゃってもうっとうしいなぁとか思わないで…見捨てない自信ある?!」


「何を言ってるんですか…当たり前です。俺が愛海班長を見捨てるはずありません!!」

「そっか、よかった。約束したからね。愛海の精神状態はお前にかかってるんだから頑張れ。色々頑張れ応援してるから。じゃ!」


「…なんだったんだ…」

キッチンを立ち去った私の耳に、呆然とした声が入ってきたが、知らん。


辛い時に一人でも一緒にいてくれる人がいるだけで、人間ってのは救われるものなんだ。

だから、それを梓に任せるよ。

一番好感度高いし、大丈夫だろう。

子供の時から想っているんだろうしね。


いろいろとしなきゃいけない行動がある。


ここはゲームの世界というだけで、プログラムに支配されたゲームじゃないんだから、私たちが最初から戦闘に参加すればいい。

そして、それ以前に十六夜班が先行することが出来れば、総力戦で倒してしまうことができる。


そんな感じでスムーズに進められれば、ノーマルエンドくらいまでには展開を引き上げられるんじゃないかな。


だけど、かなり予想外の展開も起きてしまっているから…臨機応変に立ち回る必要もあるか。


「…問題は山積みか」

「燎、難しい顔してどうしたんだよ」

「何だ嵐か。あれ、愛海の様子見に行かなかったの?」

「梓が行ってるから大丈夫だろ?」

「ま、そっか。嵐が行ってもねぇ…」

「どういう意味だよっ」


同期の中でも、嵐とは結構気が合う方。

何と言うか、同性の友達のように付き合える相手という表現がピッタリかな。


「あはは。でも得意なほうじゃないでしょ?」

「ま、梓の方が得意だわな」

「陽が倒れてたら譲らないだろうけどね~」

「なっ、何言ってんだっ?!」


陽が行動を起こしていれば、嵐の感情が完全に陽に向くこともあるだろうとは思っていたけど。

心配するまでもなく嵐の感情は陽に向いたらしい。


だって、いつも余裕そうというか飄々としている嵐が真っ赤だし。

今もぶつぶつ言い訳してるし。


分かった、分かった。


「もう告白しちまえばいいと思うよ」

「何でそうなった?!」


嵐のツッコミを聞きながら、こんなに穏やかな日常が終わってしまうなら、犯人なんて分からなければいいのにと思ってしまった。


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