ケンジ、決戦前夜
エ リ「ケンタンまだ起きてるの?」
ケンジ「ん?あぁ・・エリか。なかなか眠れなくてな」
エ リ「・・・へへへ」
ケンジ「ん?どした?」
エ リ「初めてのお泊りだねぇ」
ケンジ「人の家だけどな」
エ リ「雰囲気雰囲気」
ケンジ「・・・無理すんな」
エ リ「・・・」
ケンジ「大丈夫だって、お父さんはちゃんと助ける」
エ リ「・・・うん、でも・・・」
ケンジ「たった二人の家族なんだろ?エリが迎えてやらなくてどうするんだよ」
エ リ「・・・うん」
ケンジ「危ないからちゃんと待ってろよ」
エ リ「死なないでね」
ケンジ「・・・」
エ リ「なんですぐに答えないの!?」
ケンジ「・・・ごめん」
エ リ「お父さん助かっても、ケンタン助からなかったら意味ないよ!!」
ケンジ「そうだな・・・。正直に言うと、エッジにもまだ勝ってない。明日はそれをさらに越える相手かもしれない。自信は今のところあんまりない」
エ リ「・・・ケンタンはヒーローなんでしょ?」
ケンジ「多分ね」
エ リ「ううん、ヒーローだよ。他の人がまだ認めてなくても、あの日、あの時からケンタンはずっとヒーローだもん」
ケンジ「エリ・・・」
エ リ「お父さん助けて、ケンタンも必ず帰ってくること!約束!」
ケンジ「あぁ。わかった!」
エ リ「ゆびきりげんまん!ご褒美は勝ったらね」
ケンジ「それは期待しておくしかないな・・・今は?」
エ リ「ダメ!・・・それじゃ、おやすみ!」
ケンジ「おやすみ」
エ リ「・・・」
エッジ「止めようか?」
エ リ「エッジさん!?いたんですか・・・」
エッジ「エリ様を守るのが使命ですので、エリ様が望みならば・・・」
エ リ「ううん、そりゃお父さんのためとはいえ、行って欲しくないけど。ケンタンは私のヒーローだもん。必ず勝つのが常識だもんね」
エッジ「・・・」
エ リ「エッジさんも必ず戻ってきてね」
エッジ「・・・了解した」
ついに夜が明ける、
最終決戦の幕は今まさにあがろうとしていた・・・。