表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

1/21

プロローグ

おっさんなんでなかなか先に進みません

 真田龍也さなだたつや、五十五歳。

二十年以上働いた大衆居酒屋は、コロナ禍を経て客足が戻らず閉店。

会社都合の退職金を手にしたが、再就職は厳しい年齢だった。


「居酒屋の店長経験なんて、もう役に立たねぇんだな……」


 昼間はパートに出ている妻の視線もどこか冷たい。

息子は社会人になり家を出て久しい。

居間にいれば小言を言われ、自然と自室に籠もる生活になっていった。


 頼みの綱はパソコン。求人サイトを覗いては、応募して落ち、返事も来ない。

そんなある日――。


「在宅OK、空いた時間で高収入。初心者歓迎」

怪しげな求人広告が目に飛び込んできた。


ただし書きには、こう記されていた。


 成果報酬+アルファ。

時給換算:およそ1100円。


「……とりあえず、やるだけやってみるか」

半信半疑で応募フォームに細かい情報を打ち込み、送信。


翌日、メールが届いた。

件名は「採用おめでとうございます」。

本文には簡単な挨拶と、一つのURLリンクが添付されていた。


――クリックした瞬間。

眩い光に身体ごと引きずり込まれ、気づけば龍也は部屋着のまま、見知らぬ木造の小屋に座り込んでいた。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ