殿下の朝の悪戯
まぶたの向こうから染み込む日差しが、暖かく睫毛をくすぐった。
あまり明るくもなく、夜明けのように物寂しくもない、早朝の光。
目を覚ましていたが、まぶたを固く閉じたまま微動だにできなかった。
理由はただ一つ。
布団の中で彼の指先がもみもみと、
しつこいほどに愛おしく、私を揉みほぐしていた。
しっかりと抱きしめた腕からは体温が伝わり、
愛おしそうにもみほぐす指先は、
心臓がむずむずするほどにゆっくりと、そしていたずらっぽかった。
到底、目を開けることができなかった。
いや、開けていなかった。
「もうやめてください」という言葉が喉元までこみ上げてきたが、
どうしてもその言葉が出なかった。
寝ぼけて触っているには、あまりにも意図的な手の動きだった。
首筋の近くを撫でては耳たぶをそっと触り、
背中をなぞっていた手が再び腰のあたりを探る、その感覚。
そうしているうちに、ある瞬間、腕を組んだまま、体を私の方へもっと引き寄せた。
背後から感じる息遣いが首筋をくすぐった。
「いつまで寝たふりをするつもりだ。」
低い声に、心臓が先に反応した。
結局、私はゆっくりと目を開けた。彼が笑っていた。
いや、正確には笑いをこらえようとして、ついにこらえきれずに吹き出した顔だった。
「もういい加減にしてください、殿下…くすぐったくて死にそうです。」
私がぶつぶつ言うと、彼はさらにあからさまに笑った。
「朝からこれほど可愛らしく愛おしいのだから、私がじっとしていられるわけがないではないか。」
そして、とうとう額にチュッ、頬にチュッ、
唇にも軽くキスを浴びせた。
朝の日差しと同じくらいに柔らかく暖かいキスに、
逃げるように布団の中に顔を埋めた。
(もう、本当、この朝はなんだ…
心臓よ、少し落ち着いて。今は朝なんだって…。)
だが、彼の指先は覆っている布団をめくって、また追いかけてきた。
再び頬を撫で、額に口づけ、私の手をしっかりと握った。
しばらくそうして視線を交わし、
唇を探し求め、ねっとりと荒々しく
少しずつ深く入り込み始めた。
ぼんやりと彼を見つめていた私は、
遅れて我に返り、ささやいた。
「殿下、朝廷の臣下たちが待っておられます。」
しばらく残念そうに、
少し舌打ちした彼が、
布団の外へ手を伸ばして袞龍袍を取りながら口角を上げた。
「そなたがこれほど美しいのだから、少し遅れても大丈夫だろう。」
片手に袞龍袍を掴み、もう一方の手ではしつこく触ってくる彼の指先に、言葉を続けた。
「大丈夫ではありません、殿下。」
私がきっぱりと言うと、彼は名残惜しそうな瞳で私を見つめた。
その子犬のような瞳に、私は思わずプッと笑ってしまった。
(そんな目、反則だよ。)
「朝からあまり美しくいるな。再び襲いかかってしまうかもしれないからな。」
その言葉に、私はわざと布団を引き上げて顔まで覆った。
耳まで真っ赤になったまま。
(信じられない、本当に…あのビジュアルにあのセリフ…
完全に新婚夫婦みたい。)
彼が袞龍袍を着て身なりを整えるのを見て、私も続いて立ち上がり、
乱れた身なりを整えた。
襟を合わせ、帯を結んで顔を上げると、必ず彼が私を見ていた。
目が合うとクスクス笑い、またいたずらっぽく手の甲に口づけ、
そうして時間はあっという間に過ぎていった。
「本当に…殿下。このままだと本当に遅れられます。」
彼が頭を下げて私の額に再び口づけをした。
そして突然、腰をかがめて私を抱きしめた。
「後でまた来るからな。」
ささやくように言った彼の声が、耳元に長い間響いた。
「いらっしゃるのは結構ですが…
毎回遅れられたら、私によってまた朝廷が騒がしくなってしまいます。」
私の言葉に、彼は微笑んで急いで戸を出た。
敷居をまたぐ前、もう一度振り返り──
「待っていろ。」
彼が去った後、
戸が静かに閉まってから、ようやく私は息を吸うことができた。
日差しが明るく部屋の中を満たしていた。
布団の中に残る彼の体温が余韻のように残る朝だった。
私は静かに伸びをした。
さあ、ここからが…本格的な宮廷サバイバルゲームの始まりだ。
皆さまの関心と愛のおかげで、順調に連載を進めることができています。いつも共にいてくださる読者の皆さまに、心から感謝申し上げます。至らぬ点がないよう、常に最善を尽くしてまいります。誤字脱字や不自然な点がございましたら、小説の発展のため、ぜひお知らせいただけますと幸いです。今日も良い一日をお過ごしください:)