甘美な誓い、蠢動する陰謀
東屋の中。
慎重に彼の腕の中から身を離したが、
視線は依然として私に留まっていた。
暖かな日差しを宿した彼の瞳。
時折目を閉じても、消えそうにない温かい視線だった。
「私から離れるな。」
低く、優しく囁く声。
拒むことのできない、甘い命令だった。
指先を掴み、そっと導く手。
再び彼と近づいた。
耳元で心臓が狂ったように鳴り響く。
自分では制御できないほどに。
彼は手の甲を伝って手首を優しく撫で上げ、
慎重に肩に手を置いた。
触れた箇所ごとに、くすぐったさと痺れるような感覚が絡み合った。
思わず頭を下げた。
恥じらいが全身を染める。
軽く笑う息遣い。
「恥ずかしがる顔も、実に愛らしいな。」
彼の額が慎重に触れた。
息遣いが、体温が、目が眩むほど近くなった。
目をぎゅっと閉じた。
小さな震えが全身をかすめた。
彼は急がなかった。
ゆっくりと、あまりにも慎重に。
指先で私を包み込み、堪えようと努めるような息遣いが肩を伝わった。
壊れやすいものを扱うように優しい手つき…。
そのくすぐったい感覚に、袖口をそっと掴んだ。
短い笑い。
そしてごく短く、しかし熱く重なる唇。
息も、思考も、時間も
すべて止まった。
東屋の向こうを風がかすめた。
日差しは優しく傾き、世界は二人だけの小さな囲いのように静まり返った。
慎重に彼を見上げた。
胸に私をしっかりと抱きしめたまま、彼はごく低く囁いた。
「いつまでも、そなたの傍にいるだろう。」
喉が詰まり、何も言葉が出なかった。
胸がチクリと痛む。
この人を、これほどまでに愛するようになるなど、思いもしなかった。
切実に、いじらしく。
慎重に彼の胸に顔を埋めた。
高鳴る心臓の音が耳元に響く。
彼の心臓の鼓動と私の心臓が
一拍たりとも違わず鳴り響いていた。
指先から伝わる温かさが
胸の奥深くまでゆっくりと染み渡った。
────
その日の午後。
大妃殿。
障子の向こうの陽光が、どんどん長く傾いていく。
大妃は静かに茶碗を持ち上げた。
澄んだ茶の香りがほのかに広がった。
しかし彼女の眼差しは静かで冷たかった。
白玉の扇を開いたり閉じたりしながら、思索にふけった。
尚宮が慎重に近づいてきた。
「閔大人のほうから不審な動きが感知されました。」
扇ぐのを止めた。
「申してみよ。」
尚宮は頭を下げた。
「チャン尚宮が大妃ママ様を侮辱したという噂が、宮中と朝廷に広まっております。
まだ微弱ではございますが、意図的な動きが明確にございます。」
扇をゆっくりと閉じた。
閔ユジュン。
あの老獪な男。
やはり黙っているはずがなかった。
静かに障子の向こうを眺めた。
日差しの下で慌てふためくチャン・オクチョンの姿が浮かんだ。
裙裳の裾を握りしめる小さな手、
舞い散る髪を慎重に整えるあの子。
不器用で、幼かったが、真心を抱いていた。
閔ソイ。
きれいに磨き上げられた野心。
얌전な顔の裏に隠された、確固たる決意。
誰を立てようとも、その代償は朝鮮全体に及ぶだろう。
扇を再び広げた。
微かな梅花の模様が日差しの下に滲む。
どうすべきか。
胸の奥深くから響く問い。
障子の隙間から染み込む風に、香りが混じっていた。
大妃は静かに目を閉じた。
部屋の中は息の音一つなく静まり返った。
そしてその静寂の中で、
朝鮮という巨大な流れが、ゆっくりと方向を変え始めていた。