消えぬ火
夜明けの光が** 障子を かすめた**。
夜通し 揺れていた 灯火は 残り火だけに** なったが**、私の** 内で** 燃え上がった** 火は** 未だに 消える 気配を 見せなかった**。
鹿のように 横たわり** 息を** 整えている 彼女の 頬は** 熱気で 赤く** 染まっていた**。汗に** 濡れた 髪が** 絡みついた 首筋を 見ると 再び** 体が** 火照った**。
私は** 朝鮮の 王だ**。全ての 国の** 運命を 背負い、数多の 生を** 守るべき** 者。
しかし この** 女の** 前でだけは 全てが 崩れ落ちてしまう**。私の** 存在感、私の** アイデンティティ**、私の** 全ての 思惟と 権力が チャン・オクチョンという** 一人の 女に** 全て** 集中して** いた**。
子供を 産むと 心が** 冷めるなどという** 言葉は 一体** 誰が** 言ったのだろうか**。彼女を 渇望する** 心が** 舌の** 先に** 少しだけ** 乗せられるだけで** 心臓は 狂ったように** 激しく 打つ**。
百日を 超えて 堪えてきた 渇きが 一夜で 癒える はずが なかった**。彼女を 抱いたが**、相変わらず 私の** 体は** 彼女を 一層** 渇望していた**。心臓は 別の** 熱さを 要求して** いた**。
私は** 体を** 傾けて 彼女の 額に** 散らばった 髪の毛を** 整理して** やった。指先が 触れると** 見える 震え、その** 小さな 震えさえ** 私を** 狂わせた**。
疲れ果てて 眠り込んだ ように 見えたが**、夢うつつにも** 私の** 懐を** 離れられない** 彼女の 姿。彼女は 無意識の** 中でも 私を** 捕らえて** いた**。
月明かりが 彼女の 唇に** 降り立った。その** か細い 線は** 火の** 気よりも** 危険だった。
もう一度 その* 上に** 口づけしたい**、*
今* すぐ** 起こしてしまいたい、*
隅々 一つ* 一つ** 残らず 私の** 痕跡を 残したい**……*
危険な 欲望に 息を** 呑み込んだ。ぐっと 堪えて かろうじて 我慢した**。
彼女の 手を** 丁寧に 持ち上げ、手の甲に** 私の** 唇を** 当てた。小さな 指先が 私の** 唇を** かすめた**。その** 短い** 接触でも** 私の** 決心は 落葉が 粉々に 砕けるように** 崩れた。
「オクチョン……愛しているよ**。」
囁きが 夜明けの** 空気の 中へ** 浸み込んだ。彼女は 答えなかった**。しかし 微かに 動く** 指が** 私に** 全てを 語って いた**。
その** 震えに 囚われて** 再び** 頭を** 埋めた。消えない** 炎が** 夜明けの** 静寂を 呑み込んで いた**。
夜明けの** 光が** 冬の** 風に** 乗って 緩やかに** 昇った。障子の 向こうから 未明の 光が** 細く** 差し込んで いた**。
部屋の 中は** 静寂に 包まれて** いたが、まだ** 熱い** 熱気が 残って いた**。夜通し 燃え上がった** 渇きの 残り香、殿下の 体温**、そして……速く** 動揺していた** 私の** 心臓まで**。
食い込んで くる** 気配に そっと 振り返ると、相変わらず 私を** 抱いたまま 眠る** 彼の** 顔が** 見えた。端正で 美しい、本当に 心臓に 毒になる** 人。絶え間なく 私を** 求め、そのように 愛を** 囁いても** 疲れない** 人。一晩中 あれほど** 苦しめて** 眠った 私を** また** 起こし、絶え間なく 自分を 私の** 内に** 刻み込んだ 人。
込み上がって** くる** 胸の** 主人、私の** 心臓と 同じ** ような 彼が**、愛らしい** 顔で** 私を** ぎゅっと 抱いたまま 眠り込んで いた**。
すやすやと 眠る** 彼の** 懐に** 潜り込んだ。温かく 移って くる** 体温が 高鳴る 心臓の 中心に 溶け込んだ。
もちろん** 副作用も** あった。声は** 既に** ひどく 嗄れて 割れ、全身の 力は** 全て** 抜けきった 状態だった。
ああ……私、本当に 愚かだった。いくら 久しぶりとはいえ*、こうも 崩れるとは。*
もしかして 彼が** 目を** 覚ますのではないかと** 用心深く** 体を** 起こした**。あちこちに 散らばった 衣類は 彼の** 渇望を 証明するかのように 寝床の 周りに 散らばって いた**。
砕けそうな 腰の** 痛みに ゾクゾクと した** 苦痛が 全身を 貫いた。立ち上がろうとした 矢先**、巻き付いて くる** 彼の** 腕が** 再び** 私を** 引き寄せ**、私は** そのまま** 再び** 横たわるしか** なかった**。
もごもごと 動く** 彼の** 愛らしい** 唇、胸を** 探る** 彼の** 身振りが** ひたすら** 可愛らしく 感じられた。変わらない 彼の** 一貫した** 愛に** 私の** 心は** 少しずつ** 安定を 取り戻して いた**。
歴史は* どう流れていくのだろうか**。いや**、私が** 知っている 歴史は 本当に 正しいのか。*
今の** この** 人を** 見ると そういう** 考えも 浮かぶ。果たして** 私が** 知っている 歴史が 正しいのかと**。以前** 夢で** 見た** チャン・オクチョンの** 悲しみに** 満ちた 視線が 思い出された**。果たして** 彼女は 私に** 何を** 言いたかったのだろうか。
懐に** 抱かれた** 彼の** 頭を** 丁寧に 撫でながら 思索に 沈んだ。
いつか* 私の** 時間は 終わるだろう**。その** 終わりで** 私が** あなたを** 突き放すのか**、それとも** あなたが** 私を** 突き放すのか**。*
未明の 時間は 私に** 深い** 思いを 与えた。だからこそ なおさら** 私にとっては** 一日一日が 大切だった。いつ** 終わるか** 分からない 愛、いつ** 終わるか** 分からない 幸福**、いつ** 終わるか** 分からない 全ての ものが とても 大切で 守るべき** 存在だった。
懐に** 潜り込んだ 彼を** 抱き締めた。彼の** 温かい 体温に 全身が 解きほぐされるのは、まるで** 世界の 全ての 冬が** 消え去り** 春の** 光が** 宿るようだった。
いつ** 終わるか** 分からない この** 愛、いつ** 消えるか** 分からない この** 炎――しかし 今 この** 瞬間だけは 確信できた。
私の** 傍に** いる** この** 人、その** 眼差しと** 心臓の 鼓動が 私の** 全てだということ**。
両目を 閉じて 彼の** 懐に** 浸み込んだ。夜明けの** 光は** 段々と 鮮明になり、その 光まで 私たちの** 息遣いに** 濡れて いくようだった。




