月明かりの下の狂人
夜明けの空気は、肌をえぐるように冷たかった。
大殿の門が開くと、大臣たちは一斉に頭を下げた。緊張に満ちた朝廷のため息が、静寂の中に沈んだ。
しばらく後、きちんと袞龍袍を着た粛宗が一歩を踏み出した。その重みのある動きは、大臣たちに緊張を強いた。竜座に座った粛宗は、しばらく大殿を見渡した。その視線が触れるたびに、大臣たちの肩は低く、さらに低く傾いた。
「今日、朕が汝らを呼んだ理由について話そう。承旨、入れ。」
低くも確固たる響き。用心深く姿を現した都承旨が、端正な足取りで粛宗の傍らに立った。大臣たちは一斉に硬直したまま互いの目を避け、その沈黙は嵐の前の静けさのようだった。
都承旨は粛宗に丁重に礼を表し、教旨を広げた。
「天の道は万物を育むことにあり、社稷の根本は後嗣を確固たるものにすることにある。これこそ万古不変の真理である。朕が考えるに、国の基盤を強固にし、宗廟社稷を安定させることより重要なことはないので、昼夜これを憂慮してきた。ついに国本を定めるべき時が至り、宗親と大臣たちの意見を問い、また民心の意を察して深くこれを考慮した。ここに、元子ユン(昀)は、性根が温和で賢く、まさに国の大きな器となるに値する。すでに国母である中殿の生んだ子として、天が下された正統性を備えている。朕がこの子を世子に冊封するにあたり、どうしてためらうことがあろうか。教旨を下す。元子ユンを世子とし、これに関する全ての儀式を礼法に従って準備するようにせよ。」
墨が滲み、歴史に残る一文が描かれた。
大殿は、顔面蒼白となった西人の大臣たちと、笑みが浮かぶ南人の大臣たちの姿が明白に対比され、さらに雰囲気を危うくした。粛宗はしばらく息を整え、再び口を開いた。
「承旨は、この意を万民に知らせよ。また、すでに朕の命により冊封礼を知らせる使者も都城を去った。今やこれは、誰にも覆すことのできない朕の意であり、朝鮮の意である。」
最後の言葉が落ちると、大殿の空気は爆発するように揺れ動いた。大臣たちは互いに目配せし合い、抑えきれない怒りと当惑を隠せなかった。しかし、誰もあえて直接反発の声を上げようとはしなかった。王の命はすでに歴史に刻まれ、逆らうことのできない波となって朝廷を覆った。
その日の夕方、閔維重の私邸は、炎上する灯火の中で深夜までざわついていた。西人の重鎮たちが一人、また一人と集まり、皆の顔は赤く上気していた。
「使者が発ったというのなら、もう止めることはできないという話ではないか!」
「世子が確定すれば、張氏は世子の母后だ。二度と揺さぶることはできない!」
怒りに包まれた言葉が飛び出したが、閔維重は重々しい手つきで卓を叩いた。
「だからこそ、連判状が必要なのだ。」
彼の手先が、一枚の紙を広げた。連判状は灯火に照らされ、銀色の刃のように光った。
「これが我々西人の最後の武器である。名を連ねた瞬間、命を差し出すのと同じことだ。だが、今、我々にはこの道以外に他の道はない。まだ決断を下していない者は、早く決断をせよ。」
息詰まる静寂の末に、一人、また一人と筆を取った。墨の署名が書物に刻まれるたびに、部屋の中の空気はさらに重くなった。
「執事!」
閔維重の声に、外でうろついていた執事が慌てて部屋に入ってきた。深々と頭を下げた彼をしばらく見つめていた閔維重は、自分に戻ってきた連判状を彼に手渡した。
「今すぐこの連判状を金寿恒大監の屋敷へ持って行け。明日にでも連判状を上げるのと同時に、成均館の儒生たちによる上訴が始まるだろう。」
執事は両手で連判状を受け取り、懐の奥深くにしまい、頭を下げた。
「命、承知いたしました、大監。」
彼はすぐさま闇の中に身を隠した。
そして、遠くで彼を追うもう一つの影が見えた。張希載の部下たちが、すでに閔維重の私邸の土塀の向こうを守っていた。希載は私邸の外の一角、柳の木の陰の下に立って、悠然ときょろきょろと辺りを見回す彼(執事)を眺めた。
この家から出てくる者たちは、どうしてこうも気配を隠せないのだろうか。
思わず漏れる失笑を隠すことができなかった。そしてすぐに、笑みが消えた冷たい顔で虚空に囁いた。
「あの者を追え。傷つけてはならぬ。あの者が何を持っているか確認せねばならぬゆえ、密かに捕らえて閉じ込め、その懐にあるものを私に持ってこい。」
彼の指示が下されると、影たちは音もなく散らばった。
執事は金寿恒の家に向かう狭い路地を急いで歩いていた。指先に触れる連判状の感触が、汗に濡れて滑った。彼は周囲をきょろきょろ見回しながら足取りを速めたが、対応する間もなく黒い服の男たちが四方から道を塞いだ。
「誰だ!よくも——」
言葉を終える前に腕を折られ、口を塞がれた。執事は最後まで連判状を放すまいと、指の関節に血が噴き出した。しかし、結局力が抜け、一冊の本が彼の腕から滑り落ちた。
落ちた連判状は、地面に触れる前に黒い手に収められた。そして、動揺する彼の後ろにゆっくりと現れた張希載が、それを受け取った。
「月明かりが、実に見事に美しいではないか。」
図々しい希載の声に、戸惑っていた彼は顔面蒼白になった。
「だ……貴殿は?」
震える彼の声を楽しむかのように、希載は彼を見つめた。彼は奪い取った連判状を高く掲げ、月明かりに透かした。
「月明かりよりも私が美しいのだが、今日は機嫌が良いので広い心で理解してやろう。しばらく私と同行してもらわねばならぬ。抵抗しなければ命だけは助けてやろう。」
灯火のない路地、ひんやりとした月明かりが希載の手に当たった。希載の目元に冷たい光が閃いた。
「これが……連判状というものか。」
彼はゆっくりと笑った。薄い本一冊。今やこの本が、西人の首を絞める縄となるだろう。
連判状を懐に入れた彼は、遠く、おぼろげに輝く宮廷へ向かう道の灯火を見つめた。姉と子が眠るその場所に向かって、希載は微笑んだ。
「我が姉上が、私に大きな借りができたな。」
月明かりが彼の服の裾をかすめた。物寂しく吹く風に、連判状の角がかすかに揺れた。
その風が刃となり、西人勢力を根こそぎ一掃するだろうという考えに、下からこみ上げてくるしびれるような喜びを感じることができた。




