燃え上がる火種
「息子……と言ったか。」
足に力が入らなかった。私は思わずその場にどさりと座り込んでしまった。
言葉を伝えたパク尚宮さえもどうしていいかわからず、それ以上言葉を続けることができなかった。部屋には静寂だけが漂った。
廃位という不名誉な出来事を経験しながらも、私は崩れまいと努めてきた。叔父の私邸に入り、その痛いほどの視線を浴びながらも、西人の大臣たちに再び認められようと努力した。恵民署に出て困っている人々を助け、働き手を補い、困難な人々に蔵を開けて分け与えるなど、背を向けた民心を取り戻すために地道に顔を見せながら努力した。
そうして少しずつ積み重ねた信頼は、私の失敗を挽回し、再び私を中殿の座に上げる方向へと集約された。今、西人勢力に残されたカードは私だけだということを知っていたので、それを利用して中殿となった張氏を揺さぶろうとした。だからこそ、今日生まれる張氏の子は娘でなければならなかったのだ。
それなのに……
どうして天は、そなたの味方をするのだ、張玉貞。
努力したすべてのことが一瞬にして崩れるような気がしたが、どうせ私も退路はなかったので、このまま引き下がるわけにはいかなかった。
「叔父上にお目にかからねばならぬ、行こう。」
パク尚宮と共に愛屋を出て、母屋へと向かった。私邸の夜は、宮廷の夜よりも遥かに冷たく静かだった。軒先から落ちる雨音だけが、がらんどうの私の心のようにこだました。
叔父の母屋は、まだ早朝であるにもかかわらず、明かりが煌々と燃えていた。用心深く声をかけようとしたその時、内側から人の気配が聞こえた。
「王子だと……王子が生まれただと!今、どうすればよいのですか、大監。朝廷でもひっくり返さねばならないのでは!」
この声は……**金学洙**大監ではないか。
「おやめなさい、声を落としなさい、金大監……まだ何も終わってはいない。」
「その通りです、大監。今すぐ重要なのは、殿下が下される元子冊封です。今の殿下の勢いから見て、王子をすぐに世子に封じると言い出すかもしれません。」
「**止めねばなりません!**今止めなければ、中殿ママの復位は夢にも見られないことではないですか!」
皆、足元に火が落ちたように熱弁をふるって議論を交わしていた。雨音に冷たく冷えた心が、一緒に洗い流されるように押し流されていった。
「朝廷は風のように動き、王は民心に従って動きます。今は中殿張氏が国民の支持を得ているとはいえ、民心というものが一度背を向けたらどうなるか、ご存知ではありませんか。むやみに動くよりは、今は現実的な判断をすべき時です。」
**金萬重**大監まで……。
この考えは私の考えと一致していた。民心を取り戻せば、殿下の心を取り戻せるだろうということ。しかし、内部の雰囲気は懐疑的だった。民心はそう簡単にひっくり返せないというのが大方の意見であり、元子冊封を阻止しなければならないというのが皆の意向だった。
騒がしい最中、静かに叔父の声が聞こえた。
「**連判状**だ。」
騒がしかった母屋の内部が、一瞬にして静かになった。紙が擦れる音と共に、再び叔父の声が聞こえてきた。
「中殿ママの復位と、張氏の廃出、そして元子冊封に反対する者は名を連ねよ。名を連ねた瞬間、単なる署名ではなく、家門の運命を賭けることになるのだ。」
叔父のその言葉を聞いて初めて、抑えつけていた涙が流れた。これ以上次の話を聞くことができず、踵を返して愛屋へと走った。冷たい雨水が顔を叩き、頬を伝う涙を隠してくれた。
そうだ、
崩れたのは心だけ。風は私の側に傾いている。
王子が生まれたとしても、私が引き下がる理由はない。
張玉貞、そなたが天を背負っていたとしても、その天さえもへし折ってやる。
私が倒れるまでは、そなたもまた安穏としてはいられないだろう。
冷たい風が瓦の上をひっかいて通り過ぎた。その風の中で、私は再び刀を握った。
新たな戦いは、すでに始まっていた。




