新たな産声
深まるばかりに深まった夜。中宮殿の軒先には、雨粒のような露がぶら下がって煌めき、庭の灯籠は、緊張に包まれた女官たちの影を長く伸ばしていた。
不安な気持ちで足を踏み鳴らすばかりだった粛宗が、もうこれ以上は耐えられないというように、中宮殿の御所の戸の方へ動こうとしたその瞬間、
「ワアアアン!」
地面の奥深い深淵を切り裂くかのように、赤子の泣き声が弾け出た。
全員の胸がドスンと落ちた。粛宗はその場に釘付けになったように立ち尽くし、目元が赤く充血した。何刻も続いた産みの苦しみの末に、ようやく聞こえてきた最初の産声。その音一つで、死にそうだった心が光のように生き返った。
「オ……オクジョン……」
感激のあまり、息が喉に詰まり、もう飲み込むことも吐き出すこともできなかった。彼はこれ以上我慢できず、御所の方へ足を踏み出した。瞬間、御所の内側から満面の笑みを浮かべた医女が彼を迎えた。
「中殿は……大丈夫なのか?」
粛宗の問いに、満面の笑みを浮かべた彼女が頷いた。
「はい、殿下!中殿ママも坊ちゃまも、皆様ご無事でございます。どうぞ、お入りください!」
彼女の案内に、感激に満ちた足取りをかろうじて踏み出し、中へと入った。
一方、宮廷の内側の空気はまた違っていた。退勤できなかった西人の大臣たちは、月明かりが差し込む執務室の下に集まって座っていた。各自の顔は灯籠の光に歪み、まるで陰謀を企む亡霊のようだった。閔維重が辞職した後、宮内で西人を率いていた領議政、金寿恒もまた、硬い表情で座り、ため息をついていた。
「皆、退庁もできず、一体どうしたというのだ。」
「中殿が何を産むかによって、我々の生死が分かれるのだから、どうしようもないだろう。」
低く抑えられた声がざわめいた。
「もし姫ならば、計画はもっと容易になるではないか。」
「ああ、この人ったら、**それを静かにしてくれ!**誰かに聞かれたらどうする!」
その瞬間、息を切らして走ってきた承政院の役人が、敷居に倒れ込むように飛び込んできた。
「出ましたっ!」
全員の視線が一斉に彼に突き刺さった。息が詰まるような沈黙は、より大きな響きで会合を包み込んだ。騒がしい隙間の中でも、ついに口を閉ざしていた金寿恒の口が、ついに開かれた。
「何を産んだと言うのだ。」
低く抑えられた彼の声は、重厚さを超えた威圧感さえ感じさせた。
「そ、それが……。」
簡単に言えず、ためらう役人の様子を見ていた金寿恒は、席から立ち上がった。
「皆、行こう。閔大監と、友庵先生がお待ちだ。」
ふらつきながら歩き出す彼らの姿は、まさに魂まで完全に抜き取られたかのような様子だった。疲れ果てた顔で金寿恒についていく彼らの後ろを、正体不明の黒い影もまた追った。
中宮殿の戸を開けて入った。部屋の中には、まだねっとりとした汗の匂いと、かすかな血の匂い、そして薬の香りが混じり合っていた。医女たちと女官たちが慌ただしく動き、キム尚宮は私と顔を合わせるや、涙でぐしゃぐしゃになった顔で頭を下げた。
そして、私の視線が届いた場所──汗にびっしょり濡れたまま横たわるオクジョンがいた。その胸の中には、まだ胎膜の痕跡が残る赤くて小さな生命が布に包まれていた。細くか弱い腕が虚空をぴくぴくと動いた。
彼女は辛うじて目を開けた。私が愛するその瞳……瞳孔はかすれながらも、奇妙に輝いていた。用心深く近づくと、気配を感じたように身を起こした。
「殿下……」
彼女は赤子をしっかりと抱きしめたまま、笑いなのか涙なのかわからない表情でつぶやいた。
簡単には言葉が出てこなかった。子どもを見つめ、何も言えない私を見て、オクジョンが微笑んだ。
「子が……とてもブサイクでございます。」
力の抜けたおどけた言葉だったが、その言葉の中には涙と安堵が入り混じっていた。崩れ落ちるように座り込み、彼女を強く抱きしめた。
「よかった、そなたが無事で本当に良かった、ありがとう、オクジョン。」
生臭く立ち上る血の香りと、かすかに震える彼女の体をしっかりと抱きしめ、ただ**『良かった』**という言葉だけを繰り返し呟きながら、すっかりやつれ果てた彼女を抱きしめるしかなかった。愛おしすぎて、そして私の女であることがあまりにもありがたくて、すべての感情が波のように押し寄せ、ただ抱きしめる方法しかなかった。
「殿下、お慶び申し上げます。王子でございます。」
キム尚宮が慎重に私に赤子を抱かせてくれた。震える手で、そっと受け取った。初めて触れる感触。小さくて、軽くて、柔らかくて、愛おしかった。私の胸に抱かれた子が、小さく体をぴくっと動かした。シャボン玉のようなあくびをすると、やがてもぞもぞと動き出した。指ほどの小さな手が虚空を探し、私の指先をかろうじてぐっと掴んだ。
感激のあまりオクジョンを見つめると、私と同じ顔で子どもを見つめていた。この瞬間を夢見てきた。愛する女と、大切な子ども……王としてではなく、一人の夫として。
「お慶び申し上げます、殿下!」
「お慶び申し上げます、中殿ママ!」
その声は風に乗って庭に広がり、宮廷全体が歓声に包まれた。その瞬間だけは、産血の生臭い香りも、辛かった産みの苦しみの影も消え去ったようだった。残ったのは、ただ新しい生命の産声と、天地が揺れるような万人からの歓声だけだった。




