私が選んだ女(ひと)
ミン大監が辞職した後、初めて開かれた大殿会議。凍りついたかのような大殿の雰囲気は、まさに張り詰めていた。
自分たちの首長であるミン・ユジュン大監が辞職したことで、求心点を失い動揺する西人派。その反対側には、ホ・ジョクを筆頭に政界の雰囲気を掌握した南人派が立ち、互いを食い尽くそうと睨み合っていた。
今まで先延ばしにしてきたすべてのことを、今、一つ一つ処理する時が来たようだな。
彼らの顔をじっくりと観察した私は、ただ何事もないかのように薄い微笑みを浮かべて見せた。
「朕は今日、重大な発表をしたい。」
重い沈黙が流れる中、彼らの眼差しにはすべて不安と好奇心が入り混じっていた。ミン・ユジュン大監が消えた今こそ、すべてを覆す機会だった。私の一言に、皆が息を殺して私を見つめた。
「就善堂のチャン淑儀が、龍種(ヨンジョン/世継ぎ)を懐妊した。」
臣下たちの間で、小さなざわめきが聞こえた。何人かの西人派の臣下は顔をこわばらせ、やがて目を固く閉じた。
「お祝い申し上げます、殿下!」
「王室が待ち望んだ殿下の後継者ではございませんか!」
南人派の臣下たちの祝祭ムードの中で、西人派の雰囲気はまるで葬儀の場のようだった。極端に対比する雰囲気に、私は思わず失笑を禁じえなかった。
王室の慶事を祝福することさえできない朝廷の臣下たちとは……。
しばらく彼らの硬直した表情を注視し、沈黙を守った。長きにわたり先代王を苦しめ、朝廷を牛耳ってきた彼らが、これほど無力な姿を見せることに、ぎこちない感覚を覚えたが、同時に妙な快感がこみ上げてきた。
ためらう彼らを見つめながら、言葉を続けた。
「淑儀チャン氏は、**大王大妃ママを最後までお仕えし、**下の者を慈悲深く治め、内命婦を安定させた。また、疫病が流行した際には献身的に功労を立て、民を案じた。その徳行と業績は、まことに大きいと見なすことができる。ゆえに朕は、**淑儀チャン氏を中殿に冊封し、**内命婦を安定させ、朝鮮の国母としての座を任せたいと思う。」
その瞬間、大殿全体が凍りついた。鉄塊のように重い空気が、臣下たちの喉を締め付けるようだった。「懐妊」という言葉に続き、「中殿冊封」という爆弾が炸裂し、西人派の臣下たちは文字通り魂を抜かれた表情だった。彼らの口はぱくぱく動いたが、何も言えなかった。
その沈黙を最初に破ったのは、ホ・ジョク大監だった。
「殿下の思し召しに、誰が敢えて反対できましょうか!淑儀ママの徳行は、すべての民が知るところでございます!当然ながら国母の座に就かれるべきです!」
南人派の臣下たちの歓声が大殿を満たすと、西人派の臣下たちの硬直していた顔は怒りで歪んだ。彼らはついに我に返り、激しく反発し始めた。
「殿下!これは前例のないことでございます!どうして中殿ママが廃位されてから、**いくらも経たない時期に、**新しい中殿を立てようとなさるのですか!」
「ましてや淑儀ママは、**中人の家門の賤出(せんしゅつ/卑しい身分)**ではございませんか。中殿の座には相応しくないと存じます!」
「何を!賤出だと!よくも殿下の前でそのような暴言を吐くか!」
「厳然たる龍種を懐妊された王室の年長者であられるのに、どうしてそのような暴言を吐くのだ!」
騒がしい彼らの論争の中でも、私は揺るがなかった。むしろ、彼らの無知さに怒りが込み上げてきた。彼らはただ自分たちの権力維持に汲々としているだけだった。
よくも王の女をあんな虚言で侮辱してくれる。
昨夜見たオクジョンの姿が思い出された。つわりに疲れ、何も食べられず、ろくに眠ることもできない彼女を思い出すと、ただでさえ湧き上がる怒りがさらに増幅された。騒々しく騒ぎ立てる彼らの口に、**猿轡**を噛ませたいほどだった。
努めて沸き上がる怒りを静め、最大限微笑んだ顔で言った。
「では、廃庶人となった閔氏は、高貴な家柄の出だから、あのような悪行を働いたとでも言うのか。」
私の言葉に、言葉を飲んだ唖のように何も言えない彼らを見て、漏れ出る嘲笑を隠すことはできなかった。
できる限り笑わないようにしたんだが……。
「朕は、オクジョンが懐妊したことだけでも、
十分に中殿の資格は立証されたと見なす。
ましてや、朕の母である大王大妃ママが淑儀に朕を託して逝かれた。
他に何か言うことはあるか?」
大王大妃ママは彼ら家門の年長者であり、ミン・ユジュンと同様に西人派の求心点だった。私の一言で、彼らがこれ以上口を挟む名分は消えた。今、これ以上別の言葉を吐けば、大王大妃ママの遺言さえも毀損することになるだろう。
彼らがどうあろうと、私はこの意志を曲げるつもりはなかった。すでに中殿・閔氏が入る前から、私の中殿はオクジョンだったのだから、少しも譲歩する気はなかった。
オクジョンよ、血の嵐が吹く状況になろうとも、
私はそなたを諦めない。
だから、そなたは何も考えることなく、私と子どものみに集中するのだ。




