王妃の深淵(しんえん)
数日後、チャン・ヒジェは急ぎ粛宗に拝謁を願った。
許しが出ると同時に、大急ぎで便殿に入ってきた彼の顔には、何か高揚したような、だが断固たる決意が浮かんでいた。
「殿下、謹んで申し上げます。宮廷内に流布している淑儀様の『不妊説』は、すべて虚偽でございます。わたくしが内医院の医官たちを探し回って調べた結果、これは捏造された診断であることが明らかになりました。」
ヒジェの声は落ち着いていたが、その内容は嵐のようだった。内医院でソン医師が広めた噂と、その背後を明らかにする彼の報告は周到だった。彼はミン・ユジュンをはじめとする西人たちが、この噂を悪意を持って拡散させ、これを口実にチャン淑儀を貶めようとしたことを、具体的な証拠を挙げて説明した。
粛宗は静かに座ってヒジェの報告を聞いていた。彼の顔には驚きよりも、「やはりな」というような笑みがかすかに浮かんでいた。すでにオクジョンの胎気を知っている彼にとっては、予想通りの展開だった。ヒジェの報告は、西人たちがどれほど深く関与し、どのような方法で自分を圧迫しようとしたかについての決定的な証拠を収集する機会となった。
「しかし、それよりも…わたくしにはもう一つ、案じることがございます。」
ヒジェの声にためらいが混じった。
「まだ慎重ではございますが、淑儀様を害する企みに、ミン大監が送り込んだソン医師が深く関与しており、強引に事を進めるミン大監の反応から見て…ソン医師が中宮殿の命を受けていた可能性が高いと思われます。」
ヒジェの言葉に、粛宗の顔から笑みが完全に消えた。彼の眼差しに、驚きと共に冷たい怒りが走った。中殿ミン氏が、直接このような陰謀に加担しているというヒジェの疑いは、粛宗にとっても予想外のことだった。オクジョンを狙った策略は許すことができなかったが、それが正室である中殿から始まったという事実は、単純な政争を超えた問題だった。
「中殿が……直接?」
粛宗の声が低く響いた。
「まださらに確認すべきことがございますが、わたくしの手には負えないと判断し、殿下にお話しする運びとなりました。」
粛宗はしばらく深い思案に沈んだようだったが、やがて彼の眼差しが再び冷たく輝いた。
「チャン大監、そなたが内医院と宮廷内外をさらに綿密に調べ、この噂の背後と中宮殿の関与の有無を、より徹底的に把握するようにせよ。朕も密かに確認してみよう。」
粛宗の命に、ヒジェは深く頭を下げた。もはや単純な政争を超えた、巨大な嵐が吹き荒れることを直感しながら、彼は便殿を後にした。
冷たい風が宮廷を越え、ヒジェの心までも吹き荒れるようだった。
宮廷の奥深く、
ヒジェの心に吹き荒れていた冷たい風は、巡り巡って中宮殿にまで届いた。
豪華な中宮殿は、冬の寒気のせいか、それとも私の心のせいか、いっそう冷たく感じられた。
焦点の定まらない眼差しは虚空をさまよっていたが、深い絶望と同時に燃え盛る憎悪が湧き上がってきた。誰に対する憎悪なのかも分からないほど混乱した心に、頭がズキズキと痛んだ。
「マダムは…懐妊が難しいお体でございます。」
ソン医師の報告は、私に死刑宣告を下すようなものだった。王室の後継ぎを継がねばならない中殿が、子供を授かることができないなんて。
ソン医師に命じたチャン淑儀不妊説が、次第に宮廷内で既成事実化していくのを見て、ほんの少しだけ安堵感が湧いたこともあったが、その後に感じる凄絶な惨めさが、私をさらに強く打ちのめした。
何度も繰り返す自己正当化は、もはや私を完全に慰めることはできなかった。むしろ心の中に深く食い込む不安と嫉妬の影は、ますます濃くなっていった。
手に握っていた玉牌を強く握りしめた。鋭い角が手のひらに食い込んだが、痛みさえ感じなかった。王室の正統と名分を掲げる西人たちの確固たる支持にもかかわらず、相変わらず私の居場所は危ういと感じていた。殿下の目に刻まれたチャン・オクジョンの存在があまりにも鮮明だったからだ。
「マダム、ご心配が深いようです。」
そばに控えていた尚宮の慎重な問いにも、答えることができなかった。ただ窓の外の、凍りついた池をじっと見つめるだけだった。透明な氷の下に映る黒ずんだ水は、まるで私の本心のように深く、暗かった。その池の上を時折吹き抜ける冷たい風に、木の枝の影が揺れた。その影の中に、私はチャン・オクジョンの笑う顔を見た。
チャン淑儀……そなたが、あえて……。
私の唇の間から、隠しようのない冷たい毒気が漏れ出た。王室の法度と品格を重んじていた以前の私は、もう見つけることができなかった。嫉妬と不安、そして狂気だけが残ったまま、生き残るために必死にもがかなければならなかった。
このまま見ているわけにはいかなかった。
今こそ、どんな手を使っても私の居場所を、
そして私の名分を守らなければならなかった。
心臓に突き刺さった鋭い憎悪が、刃のように閃いた。