俺の男友達の彼女が、俺の彼女になった日!
・・・今想うと? 凄く変な気がする!
元々、“今の彼女は俺の男友達の彼女だった。”
何年も前から彼女の事は知っていたし、よく男友達が彼女を連れて
来ていたから、俺も彼女と会う機会が多かった。
ただ、“男友達の彼女として俺も見ていたから、一人の女性としては
一切見ていなかった。”
親友の彼女に手を出すような友達なんて、俺も嫌だしね。
俺自身も当時は、“付き合っていた彼女を連れて行っていたし。”
みんな仲良しだった、誰の彼女とか関係なく仲が良かったんだ!
俺も男友達の彼女ではあるが、仲良く話もするし冗談も言い合える
仲だった気がする。
でも? 一緒に遊んでいた1年後。
“男友達の彼が彼女と別れたと俺に言ってきた。”
それ以来、彼女は俺達と遊ぶことがなくなった。
その代り、男友達が“新しい彼女”を連れてくるようになったんだ。
俺はなんだか彼女が心配になり、個人的にLINEを送ってしまう。
『久しぶり、元気か?』
『・・・う、うん、元気だよ! 本当に、久しぶりだね。』
『それとさ、アイツと別れたんだって! 何が原因だったの?』
『“他に好きな女の子ができたんだって!”』
『“今のアイツの彼女かな?”』
『・・・そ、そうだと思う。』
『一度! 俺と会わない? 話ぐらいなら聞くよ。』
『・・・で、でもさ、』
『大丈夫! アイツには二人で会った事言わないからさ!』
『・・・じゃあ、う、うん、いいよ。』
『また、連絡する!』
『うん。』
こうやって、“俺と彼女は会って話をする事になった。”
『・・・なんか不思議だね? 二人でこんな風に会うの初めてだし。』
『まあ、礼緒ちゃんはアイツの彼女だったし、二人で会ってたらかなり
ヤバいでしょ~!』
『・・・ま、まあ、そうだけどね。』
『いろいろ聞くよ! アイツが勝手に浮気したんでしょ!』
『・・・わ、私も悪かったのかな? 荘太郎の事、ちゃんと見てなかった
から、そうなったんだと思うし。』
『“礼緒ちゃんは何も悪くないよ! 全部、荘太郎が悪い!”』
『本当に、優君って名前通り優しんだね。』
『えぇ!? 俺? そんな事ないよ!』
『“彼氏が優君だったら? 別れなくて済んだのかな~”』
『えぇ!?』
『冗談だよ! でもさ、本当に荘太郎と別れて辛かったんだよね。』
『・・・ううん、そうだよね。』
『“他の女の子に荘太郎を取られるなんて、考えもしなかったし、”』
『・・・ううん、』
『荘太郎とはこの先もずっと上手くいくと思ってたのにな~!』
『俺から見てもそう思ってたよ。』
『なんで荘太郎は、新しい彼女を選んだのかな?』
『“アイツが見る目がなかっただけだよ!”』
『私もそう想ってる!』
『少しは元気出た?』
『優君と話せて良かったよ! 少し元気出たみたい!』
『良かった!』
『また話聞いてくれる?』
『いいよ! 俺で良ければ、いつでも聞くからさ。』
『うん!』
・・・俺と彼女は、時間が合えばふたりで会うようになった。
そして遂に、“彼女は俺の彼女になった!”
今日は“ふたりが付き合った日。” 俺の彼女になった日!
だから俺は男友達の荘太郎達に俺の彼女を紹介した。
『“俺の彼女の礼緒ちゃん。”』
『えぇ!?』
『“お前ら~付き合ったの?”』
【うん!】
『いいじゃん! 良かったな~』
『ありがとう。』
『優、礼緒の事! よろしくな!』
『なんだよ、それ?』
『“元カノだった訳だし!”』
『荘ちゃんの元カノ?』
『そう! これからも荘太郎の事、よろしくね!』
『“任せて!”』
『頼もしいな~』
『これからもまた今まで通り仲良くやろうぜーい!』
『うん!』
好きな気持ちは何処からやって来るのだろう、、、?
全く! 女性として意識もしていなかった彼女の事が急に気になり
こんな形で付き合うようになるなんてね!
でもさ、俺は俺自身で彼女を幸せにしてやりたいんだ!
アイツの元カノだからじゃなく! 俺自身の彼女としてな!
最後まで読んでいただいてありがとうございます。