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観察日記 7

「うわ~! 綺麗だね~♪」


「ちょうど満開で良かったですよ」


 俺達は喫茶店から少し歩き、近所でも結構有名な、桜の木が並ぶ公園に来ていた。


 公園には子供が遊んでたり、シートを敷いて花見する人など多くの人がいた。


 俺とユキネさんはゆっくりと桜の木が並ぶ公園を歩き、満開になった桜を見て歩いた。


「ユキネさんは桜が好きなんですか?」


「うん、桜もそうだけど、桜の花が咲く頃の季節が好きなの、ポカポカしてきてほどよい暖かさで……」


「そうですね、冬は寒いですもんね」


「私は冬も好きだよ♪ やっぱり雪国育ちだから雪が降るとワクワクするし♪」


 そんな事を話ながら歩いていたが、桜の木の下の近くにあったベンチが目に入ったので、2人で座る事にした。


「桜は綺麗だし、天気も良くてポカポカしてるし…… ふぁ~……」


 ユキネさんがとなりで可愛いあくびをした。


「そういえばユキネさん、今日は眠そうでしたね?」


「うん…… 今日が楽しみで眠れなかった……」


「そんなに楽しみにしてくれてたんですね、良かったです」


「ふぁ~! ワクワクしたら眠れなくて…… だから……」


 コックリと船を漕ぎ始めるユキネさん。

 するとユキネさんは俺の肩に頭を乗せ、眠ってしまった。


 すっかり寄りかかられ身動きが取れなくなってしまった俺。


 しかし寝不足のユキネさんを起こしても可哀想だからしばらく肩を貸してあげる事にした。


 ユキネさんの頭に桜の花びらが乗っかってる!


 あっ! そうだ……


 そして俺はスマホを取り出し……


 カシャッ!


 スマホで撮った写真には、ユキネさんの寝顔が…… 


 さっき俺の動画撮ってたし、おあいこだよな?


 なんか俺も……眠くなってきたな……


 そして桜の木の下……俺達2人はベンチに座りながら、少しの間眠ってしまった……




 ほんのり甘くいい香り……


 そして……柔らかくて気持ちの良いクッション……


 クッション? 俺は……


 ハッと目を覚ますと俺は横になっていて、慌てて体を起こすと、ニコッと笑うユキネさんが俺を見ていた。


 一体俺は…… あの柔らかい感触…… まさかひざ枕!?


「あっ! ゆ、ユキネさん、すいません!」


「いいよ、トウヤくんがベンチから落ちそうだったから私が勝手にしただけだから」


「本当にすいません!」


「気にしないで♪ それよりもうそろそろ帰ろ? だいぶ涼しくなってきたし」


「そうですね……」


 ユキネさんを寝かせてあげてたと思ったら、逆に俺が寝かせてもらってた……

 すいませんユキネさん!


「ふんふ~ん♪ 楽しかったね~♪」


「そうですね♪」


「あ~あ、今日が終わっちゃうな~! ゴールデンウィークのお楽しみも今日で終わりか~」


「ユキネさん?」


「明日はどうしようかな……」


「ユキネさん、明日はどうします?」


「えっ!?」


「どうせ俺も予定はないですし…… ユキネさんも予定がないなら2人でまたどこか行きますか?」


「トウヤくん! いいの?」


「はい、ただ……お金があまりかからない所でお願いしますよ?」


「トウヤくん…… ありがとう♪」


 普段クールであまり表情が変わらないユキネさん。


 ただ最近はうっすら笑ってくれるようになり、良かったなと思っていたが……


 今、ユキネさんが浮かべる満面の笑みに、俺はドキッとしてしまった。


 

 ユキネさんはスキップしながら俺の先を行く、そしてこっちに振り返り俺に早くこっちに来いと手招きをする。


「ユキネさん、ちょっと待って下さい!」


「トウヤくん遅いよ! まだまだ修行が足りないね♪」


「一体何の修行ですか!?」


「ふっふっふ♪ この私に追いつこうなんて……3日早いよ!」


「3日ですか!? そういうのって普通10年とか100年早いわ! とか言うパターンじゃないですか?」


「ちっちっち! 3日と言って油断させて…… 3日後に更にまだ3日早いよ! と言う無限ループ!」


「めんどくさっ! 100年って言ってもらった方が諦めがつきますよ!」


「ダメだよトウヤくん! 諦めたらそこで……そこで……何だっけ?」


「もしかして試合終了ですか?」


「そうそう! そうとも言う!」


「はぁ……」


「あっ! トウヤくんコンビニ寄ってこう? お酒~♪ お酒~♪」


「ほどほどですからね!」


「は~い♪」


 


 そして…… ベロベロになったユキネさんをリビングで寝かせて、ゴールデンウィークの初日は終わった。



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