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銀河騒乱   作者: 村山龍香
第二章 銀河編
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Last episode 4 最終決戦

ニアが真っ先にアラフォースに銃剣を突き出し飛びかかる。雄叫びをあげ突きつけたその銃剣の切先はアラフォースの鎌に当たり金属音を打ち立てた。

「ニア、貴方は何故エレデアスのために戦うのです?エレデアスの上層部は貴方への勝手な私怨からルーアの感情を奪い去りました。それなのに何故・・・?」

「決まってんだろうが!エスカも親父も関係ねえ、俺の帰るべき場所はエレデアスだからだ!それを乱すお前を俺は倒す。それだけだ!!」

そのニアの突撃を受け、後ろからナディアとセイバーが二人で攻撃を仕掛ける。絶大な質量を持ったその攻撃を鎌で受け流すのは不可能と悟るや否や、アラフォースは素早く後ろに下がる。

「ナディア、貴女ほどの聡明さと美貌があれば望むものは何でも手に入るのではないですか?それなのに何故戦いに身を投じるのですか?」

「あらあら?私のことをかわいいって言ってくれてありがとう。でもね、私は人に与えられたものじゃなくて自分で欲しいと思ったものを自分の力で欲しがる性質なの。乳と顔だけ見せて寄ってくるような男やそいつらがくれるような安っぽいものには興味がないのよ。」

「そういうこった。お前が考えてるような安い女じゃねえんだよ!」

その後を継ぐようにフェクトの狙撃とシェリルの魔術がアラフォースに襲い掛かる。シェリルの魔術をよけきることはできず、アラフォースも負傷する。

「シェリル、貴女は・・・」

「望むものを全て手に入れたでしょうって?確かにそうかもね。でも、守れない私財に何の価値があると言うのかしら?手に入れた物の価値ってものは自分の手から離れなくなって初めて測れるものよ。そのためには危険は取り除かないとね。」

そして、ルーアとゼフィリアが飛びかかる。しかし、負傷しながらもアラフォースはそれを回避した。

「さて、いつまでもおしゃべりしてる場合ではないですね。死んでもらいましょうか。」

そして集中をしだすと瘴気を纏った悪魔が呼び出される。その悪魔は、7人を黄泉の世界へと導くべく嬲りにかかる。しかし、それを阻止するのはルーアだった。その髪は、桃色に染まっている。

「・・・させない・・・!!」

「そういえばリストブレイクを使えるんでしたね・・・これは厄介な。」

「厄介じゃねえええええええ!!」

真紅の目に変わったニアが飛びかかり、アラフォースの武器を粉々に打ち砕く。そしてそのまま大きな裂傷を刻み、アラフォースに片膝を突かせる。追い詰められていったアラフォースだが、不思議とアラフォースは笑みを浮かべていた。

「・・・何がおかしい?」

「ククククククッ!もう遅いのですよ・・・わかりませんかね?」

そして、ニア達はそう言われブラックホールを見渡す。その質量は大きく、どこまでも禍々しい。

「・・・しまった!」

「すべてはもう遅い、ブラックホールに飲み込まれるのです。ハハハハハハハハハハハハ!!」

そして、傷を負ったアラフォースはブラックホールに落ちていく。残されたニア達は、すぐさまセラフィスノへと転送された。


「私たちの魔力を使ってブラックホールの成長を速めるなんて・・・これは失敗したわね・・・。」

「言ってても仕方ないよ!とりあえずこのブラックホールをどうにかしないと・・・!」

そうしてると、スケープに通信が入る。ヴェバートからだった。

「もしもし、先生?」

『アストラか。そこで大規模な空間歪曲が起こっているようだが、何が起きている。』

「ビッグクランチだよ!」

『ビッグクランチだと?数十万単位で先の話だったはずだが・・・バカめ。それだからお前は低能なのだ。そこのAIに次元移動のデータがあるだろう。使ってみろ。』

そう言われ、アストラはスケープの内部メモリーをスキャンする。当該データは、すぐさま見つかった。

「あー、これだね。・・・ウイルス入ってるけど。」

『そのウイルスは気にする必要ない。展開した瞬間にお前らが死ぬだけだからな。』

この瞬間にも暢気なものであった。

「・・・手前、えげつねえな。」

「すぐに解除できるから大丈夫だよー・・・よっと。」

『引っかかって死んでくれて構わなかったんだが、仕方ないな。』

「おい!ふざけんじゃねえ!」

『ところでそのブラックホール、近くまで来てるぞ。危ないんじゃないか?』

「・・・至近距離まで近づいてるぞ!!伏せろ!!」

スケープが大きな声を出すが、遅い。急旋回し回避はしたものの、乗組員は衝撃に耐えられず転げる。

「キャッ」

「ルーア!動くなよ、助けてやるから!」

「・・・ありがとう。」

舵をセイバーに託し、アストラは懸命に次元移動プログラムの起動を試みる。

「アストラちゃん!まだか!」

「急かさないで!あとちょっとで動くから!」

『それだからお前は馬鹿なのだ。それくらい・・・』

「スケープ、通信切って。五月蠅い。」

「わかった。切ろう。」

『ちょ』

通信を切り、30秒ほどが経過し・・・。

「・・・できた!セイバー!行けるよ!・・・どうなるかわからないけど銀河全体をワープさせてみる!」

「よおし、よくやった!やっちまいな、アストラちゃん!」

「うん!!」


そして、スケープから膨大なデータが読み込まれ・・・。

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