表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
銀河騒乱   作者: 村山龍香
第一章 ガイア編
28/63

episode9-2 盗賊

セキュリティーを抜け、後は最上階に向かうエレベーターがあるだけという大広間に抜け。

何故かそこには、シーフマスターがいた。

「・・・??どこだここは??どうやって出るんだ??なんか滅茶苦茶変な場所に来てしまったぞ??」

「・・・まーたなんか時間食いそうな奴がいるよ・・・無視しましょう。」

しかし、無視はできなかった。シーフマスターに気づかれてしまったからだ。

「!!シェリルか!!俺はお前を追ってここまで来たんだ!!驚いたか!!」

「嘘つけ。お前さっき自分で迷ったって叫んでたじゃないか。」

「・・・!!盗み聞きしてやがったのか・・・!!卑怯者め・・・!!」

「あんたが自分で言っただけじゃない・・・。」

「と、とにかく許さん!覚悟しやがれ!!」

随分勝手な理由だが、とにかく刀を抜いてきた。エレベーターは彼の後ろにある。

「仕方ないわね・・・時間をかけずに行くわよ!速攻で行くわ!!」

そうすると、前と同じようにシーフマスターの姿が三つに分かれる。今度は、どれが本物かわからない。

しかし。

『甘い甘い!!』

そうシェリルとセレンが同時に言うと、二人からライトクロスが放たれる。偽物はあっという間に霧散し、本物だけになる。

「旗色が悪いなぁ・・・ってかお前ら魔硝石持ちすぎだろ。ずりーな。」

「そう思ってるなら早く退いてくれないかしら。私達忙しいの。」

「えーいうるせえ!こうなったら・・・!!」

そうすると、セレンとシェリルの懐に飛び込む。

「あっ!」

「魔硝石を!」

「お前らが持ってる魔硝石の使えそうな奴だけ抜いてやったぜ!今からこいつらは俺が使ってやんよ。ハハハハハ!」

そう、月光石が強力と見切るや否や取りにかかったのだ。暗黒石、火炎石も持っていかれている。

「さあ、華麗なる逆転劇の始まりだぜ!!」

そうすると、彼はパワーブレイブを自身に向けて放つ。その状態でセレンに向かって飛びかかる。

「キャッ!・・・なんでこいつ魔硝石使えるのよ!」

「知らないわよそんなこと!クレイバー!何とかして!援助はするから!!」

「へいへい。」

軽く返事したクレイバーに、シェリルがパワーブレイブをかける。クレイバーの素早さに賭けたのだ。

鍔迫り合いになりだし、シーフマスターが焦る。

「おいおいおい!!アイツ魔硝石無しで魔術使えんのかよ!!」

「そういえばこいつの目の前でシェリルが魔術使ったことってなかったな・・・。まぁいい。俺を倒してみろ。・・・多分倒せる頃には時間切れだがな。」

「なんだと!?」

そう言うと、シェリルに目を向ける、目をつぶり、何かに集中してるシェリル。それをシーフマスターは見破り、シェリルに向かう。しかし、それはアラフォースとセレンが妨害した。

「私、別に魔硝石無くても戦えるから。」

「シーフマスターの孫ですか・・・彼が愛人を持っていたとは意外です。」

「時間稼ぎありがとう皆。下がってて。」

そう言われ、全員がシェリルの後ろに下がる。

「貰ったァ!」

「残念。死なない程度には加減してあげてるから、ここで寝てなさい。・・・グラビティブラッド!!」

そう言うと、シェリルは詠唱していた魔術を放つ。強烈な磁力で相手を押し潰す魔術のマグネティックスプラクションと、暗黒魔術シャドウサーベル。これらを合成した強力な魔術、グラビティブラッドを浴びせかけ、シーフマスターは刀を落とし倒れる。起き上がることは、できなかった。

「ガハッ・・・なんつー強さだ・・・なんだこいつ・・・。」

「さて、魔硝石は返してもらいましょうか・・・あんたに別に恨みはないから生かしておいてあげる。警備員に見つからないことをちょっとは祈ってるわ。」

そうして、社長室に向かおうかというところ。モルコスフィアが、後ろにいた。

「シェリル!ダクトナーレと戦うんだよね?」

「ええ。」

「そう。なら、これあげるよ。お代はいらないからさ。」

そういって、モルコスフィアは後ろに背負っている長物の布を解く。そこから出てきたのは、機械により照準が自動的に合い、狙った相手を確実に射貫く現世における最強の弓。

「ジークブラスター、って言うんだ。ガイアにある弓の武器じゃ多分一番強力なものだと思うよ。」

「・・・いいの?こんなもの使わせてもらって?」

「いいよ。僕もダクトナーレを倒してほしいからね。・・・多分シェリル達に武器とか売ってたからだろうね、嘘の脱税容疑で今追われてるんだよ。ずっとここにはいれないから、見送って僕は倭国に逃げるよ。・・・頼んだよ。」

「・・・ええ!」

そうして、シェリルは最上階、社長室へ向かった。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ