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異能世界のパラドックス  作者: Goripon
3/4

出会い

 俺たちが我浪学園(がろうがくえん)に入ってから一時間が経過していた。

さて、今何処にいるのかと言うと...

「迷ったーーーーーーー!!!!」

まだ学園の中にすら入れておらず、今だに迷っていた。

 「だからあれだけ真っ直ぐ道に沿って行けば着くかもしれないって言ったじゃないですか!!!」

サシャーナが怒るのも無理もない、俺はこんだけ広い敷地だから探検しながら行こうと言った(ざま)がこれである。

 「学園があんだけデカイから適当に行っても着くと思ったんだけどな~」

 「私がいない時、よく一人で旅していましたね...」

 「参ったな、周りに人がいないから道も聞けないしな~」

今の時間帯だったら生徒たちは皆授業で外にはいないはずなので完全につんでいる状態だ。

 「おいおい、入学初日から迷子とかまじで洒落にならな....ん?」

そう言いかけた時、奥の森に人影が見えた気がした。

 「おいサシャ!!今誰かいた気がするからちょっと行ってくる!」

 「あ!一夜待って!!」

道が聞けるかもしれないと思い俺は姿が見失わない内に全速力で追いかけた。

数分追いかけるといつの間にか綺麗な湖に着いていた。急いでいたのでサシャーナを置いてきてしまった。

 「あーー...またサシャに小言いわれちまうな」

後で起こることに若干ナイーブになりながらさっきの人影を探してみた。

 (確かこのあたりで見失ったんだが...)

そう思い目の前の木の枝を退かしてみるとそこに生まれたままの姿の美少女が湖で水浴びをしていた。

 「え?」

 「ん?」

俺と彼女は同時に素っ頓狂な声を言いお互いに状況を理解した瞬間、

 「きゃああああああああ!!!!!!」

彼女は叫びながら自分の体を隠し、俺は...鼻血を出しながら気絶していた。


 

 気がつくと俺は真っ白なベットの上で寝ていた。上体起こし辺りを見回すと、

隣にサシャーナが心配そうな顔をして声を掛けてきた。

 「一夜!!よかった、気がついたのですね」

 「あぁ、心配かけて悪いな...それよりここは何処だ?」

俺は状況が理解できずサシャーナに聞いてみた。

 「ここは学園の中ですよ、一夜の後を追っていて着いてみたら血だらけで倒れている一夜を見つけて、何回呼んでも気を失っているから背負いながら学園を探していたら足跡みたいのがあったのでそれを辿ってみたら学園を見つけることが出来ました。」

 「そうか...ありがとな、サシャ」

感謝を込めてサシャーナの頭を優しく撫でた。

 「もう!!子供扱いしないでください!!!」

そういって顔を真っ赤にしながら俺の手を振りほどいた。

 「それより、なんであんな所で倒れていたのですか?しかも血だらけで」

 「ま、まぁ細かい事は気にするな!!!それより学園長に挨拶しに行かないと!!」

早口で言い終わり俺は学園長の所に急ごうと今いる部屋を出た。

 「あ、話そらしましたね!!ちょっと待ってください一夜、後でたっぷりと話してもらいますからね!!」

あんな事、話したら殺されそうなので何とかしてその話題にならないように気をつけよう...

 (それよりあの子どっかで見た事あるような...)

そう思ったが結局思い出すことが出来なかった。



 学園長はこの学園の最上階にいるらしくそこを目指して歩き、ようやく学園長がいる部屋の前に着いた。

 「は~~~やっと着いた」

 「師匠さんのお知り合いなのですよね?どんな人なのでしょう?」

 「そういえばそうだった...はぁ、憂鬱になってきた」

 「一体、一夜の師匠さんってどんな人なのですか...」

サシャーナが呆れたように呟いた後、俺はドアノブに手を掛け扉を開けた。

するとそこには両手で手を組みいかにも俺たちの到着を待っていたように口元に笑みをこぼしていた。

 「やぁ、待っていたよ黒峰一夜にサシャーナ・コーデ、長旅で疲れただろう、私の事は気にせず楽にしたまえ」

そう言ってくるこの人の名前は東間胡乃恵(あずまこのえ)師匠の友人でこの学園を受けついでる東間家三代目学長らしい。四十歳には見えない抜群なプロモーションと大人の女性独特の色気をかもし出しており大半の人は二十代と勘違いしてしまうくらいの美しさをもっていた。

 「さて、はるばる遠くから来てもらったわけだが、あいつから私について何か聞いてるか?」

そう聞かれ俺は正直に答えた。

 「師匠からですか?いえ特には...知り合いとしか聞いてません」

 「そうか、まったく相変わらず大雑把なやつだな」

そういいながらどこか懐かしむように呟いた。

 「まぁ君たちに愚痴を言ってもしょうがないしな...さて、本題はここらかだ。二人の入学申請はしておいたから大丈夫なんだが授業を受けてもらう前にアビリティの調査テストを受けてもらう必要があるからまずは研究所に向かってくれ...それから、君だから敢えて聞こう黒峰一夜」

東間学園長は俺の事を真っ直ぐ見て問いかけた。

 「君にとって“アビリティとは何だ?”」

人は異能力(アビリティ)を持って生まれてくる、だから普通の人なら《元々持っているもの》としか答えられないだろう。だが俺は不敵な笑みを浮かべまったく違う答えを言った。

 「“驕り(おご)”です」

それを聞いた東間学園長は腹を手で押さえ笑い始めた。

 「ははははは!!!こいつは傑作だ!!なるほど驕りか」

 「はい、ご期待にそえたでしょうか?」

俺がそういうと彼女はタバコに火をつけ落ち着いてから話し始めた。

 「あぁ、実にあいつが言いそうな言葉だ...流石は弟子と言ったところか」

そういうと満足したように椅子に座りもう話す事はないと言うように窓のほうを向き始めたので、俺たちは一礼して部屋を出て研究所に向かった。

 「あんな質問をするてことは学園長は一夜のアビリティの事について知っているのでしょうか?」

部屋を出た後にサシャーナはぽつりと呟いた。

 「あぁ、そうじゃなきゃあんな事聞かないだろうな」

俺は学園長が何故あんな事を聞いてきたのか、ある程度理解はしていた。

 (俺みたいなやつは世界を探しても一人もいねぇだろうな)

自虐を入れつつ心の中で思っているといつの間にか研究所とやらに到着していた

 「うわぁ~またまた大きな研究所ですね!!」

 「ここの学園なんでもありか...」

などと突っ込んでいると一人、男性の研究員が中に誘導してくれた。

 「学園長からは伺っております、黒峰一夜さんとサシャーナ・コーデさんですね?」

俺たちは頷くとそのまま奥の部屋に連れてかれ、注射で血を抜かれ検査は終了した。

 「何か呆気なく終わったな」

 「私ももう少し掛かると思っていました、ともあれ時間が掛かるよりかはいいですしね」

 「それもそうだな、さてクラスに挨拶しに行くか」

 「はい、確か私と一夜は101クラスですね」

 「お!同じクラスか、よろしくなサシャ」

 「はい!!こちらこそよろしくお願いします」

そう言って俺たちは101クラスに向かい始めた。



 

 教室に着き、簡単な挨拶を済ませた俺たちはクラスメイトに囲まれていた。

どうやら新しい生徒が珍しいらしく寄ってたかって質問攻めにあっていた。

 「サシャーナさんどこの国からきたの?」

 「すごく美人だよね~~髪とか肌とか綺麗だし!!」

 「サシャーナちゃん、この後俺とお茶とかどう?いくらでも奢るぜ!!」

 「ちげーよ!!サシャーナちゃんは俺と行くんだよね?」

 「ちょっと!!やめなさいよ!!サシャーナさんが困ってるでしょ!!!」

主に男女共にサシャーナの方へと質問が集中していた外人でおまけに美少女ときたら誰だって興味が惹かれるだろう。彼女はこういったことには慣れておらず、中々に困っている様子だった。俺のとこには数人の女子が質問に来た。

 「ねぇねぇ、サシャーナちゃんと一緒に入学してきたけどもしかして付き合ってるの?」

ニヤニヤしながら言ってきたが残念ながらそういった間柄ではないのでしっかりと否定しといた。 

 「いや、俺とサシャは付き合ってはないよ、一緒に旅をしていたただのパートナーだ」

 「え~~本当に?サシャとか呼んでるあたり怪しいな~~~」

しっかりと否定したはずなのに何故か俺に質問をしている女子たちの顔がさらにニヤニヤしていた。

 「本当だよ、しかも俺なんかがサシャの彼氏なんてもったいないし」

俺が今度こそ否定するときゃああああ~~~!!!という声を出し始めた。 

 「聞いた!?『俺にはもったいないくらいかわいすぎるから彼女じゃない』だって!!!」

話に若干尾ひれがついているのだが...そういった途端クラスの女子たちがより一層盛り上がり始め、何故かサシャーナの顔が真っ赤になっていた。

クラスが騒いでいる中、急にドアが開きさっきまでいなかった少女がそこにいた

 「なにそんなに騒いでるの?」

少女が不思議そうに首をひねり質問をした。

 「実は明莉(あかり)がいない間、新入生が来たんだよ!!」

クラスの女子が言うと珍しことを聞いたような顔になり、

 「それは珍しいね、いったいどんな人...」

と言った途端、明莉(あかり)と呼ばれいた生徒と目が合いその瞬間俺と彼女はさっき湖で会った事を思い出し、

 【あーーーーーー!!!!!】

二人同時に叫んだ後、彼女はいち早く動き、俺の腕を取って廊下に誘導しそのまま外に連れ出された。

 「あなた、新入生だったの!?」

 「あ、あぁ黒峰一夜だ、よろしく」

 「私は春瀬明莉(はるせあかり)こちらこそよろしくね」

そう言って俺たちは握手をしてお互いの名前を教えた。あの時はよく見れなかったがこの子も相当に美少女だ。サシャーナよりは短いが長い金髪で目も透き通ったエメラルドのような翠色で何より存在感のある胸が彼女が動くたびにたゆんたゆんと揺れ男だったら目が離せないほどだ

 「...あの事」

 「え?何だって?」

 「あの湖であったこと誰かに話した?」

彼女は不安そうにこちらを見てきた。

 「もももちろん誰にも言ってないよ、うん」

本当に誰にも言ってないのでそういうと疑り深い目でじっと俺を見つめてきて、

 「じゃあなんでそんなに動揺してるのさ?」

 「いやいや!!そりゃ君みたいなかわいい子があんな格好でいたら誰でも動揺しちゃうさ!?」

慌ててそういうと彼女は顔を真っ赤にして俺に怒ってきた。

 「そもそも覗いてきたのはそっちじゃない!!しかも女の子の裸をあんな格好なんて...!!!もう怒った!!!明日の午後1時あなたに決闘を申し込むわ!!!二度とそんな口がきけななるくらいコテンパンにしてやる!!!」

 「えぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!」

そうして入学初日に今度は美少女に決闘を申し込まれてしまった。



 


 

皆さんこんばんわ、Griponnです

今回は前回よりも多めに書いてみました!!!

さてさて次回からようやく主人公たちがバトってきます!!いや~~長かった、前置きがww私も次回を書きたくてうずうずしております!!

読者の皆さん!!チャンネルはそのままで!!次回もよろしくお願いします!



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