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RELIS  作者: 孤独
"銀座山脈"チヨダ編
32/634

黒リリスの一団の討伐編成部隊



時はそこから1時間後ほど経ってからだ。

異世界の一つ。"世界の巣"エクスピー・ソーシャルと呼ばれる管理人達が集まる異世界がある。

異世界での問題の協議、情報提供、稀になんらかの問題による人事異動などもここで話し合われる。

この世界は"管理人"が1人で運営している。そして、この世界は基本的にはこの"管理人"が1人であった。



「よくぞお越しに」


ウェイターのようなクールな制服を纏った少年がこの世界の管理人。


大宇治おおうじ

管理人ナンバー:013

スタイル:魔術

スタイル名:プロティミス・タクティス


別の異世界にいる"管理人"達と情報交換ができる魔術。

自分だけではなく、一定時間ならば別の者もこの力を使える。この世界では大宇治1人だが、この能力でよく特に理由もなく誰かと会話をして業務妨害をしているのであった。



「あなたはこの世界が担当で良いわね。おばさんは遠い異世界だから肩が凝っちゃうわ」

「D_メッシさん。あなたには肩がないです」



今、この世界に集まってくる管理人達は010~020までの管理人ナンバーのみ。全ての管理人を纏めているポセイドンからの召集命令が下ったからだ。

大宇治を始め、D_メッシやゼオンハート、陶、キサエル・ロンティス、ノッポ狸、英廉君の七人が集まった。



「ポセイドン様からの召集ともなれば全員が揃いますね」


D_メッシ(ドンタコス_メッシ)

管理人ナンバー:018

スタイル:科学

スタイル名:粒々南蛮黍(つぶつぶなんばんきび)

身体と一つとなっている一体型の科学。形状はトウモロコシ。

D_メッシの身体は大きなトウモロコシであり、葉が足となって動いている。肩はない。自分の体の一部である粒を地面に埋め込むと急速に成長し、色んな植物となる。トウモロコシのメスである。というか、婆。


「すでに数が足らないが」


ゼオンハート

管理人ナンバー:012

スタイル:超人

スタイル名:鬼剣剛騎

刃物類の武器を持つことで発動する事ができる超人。

持った時に限り、圧倒的な身体能力と技術を身につけて相手を抹殺する。


白髪のグレーコートを纏った、背の高い高潔な剣士という管理人。



「招集無視とはこれも重要な規律違反に値する」



とう

管理人ナンバー:019

スタイル:超人

スタイル名:爆丸筋肉

自由自在な体勢になることができ、筋肉量や質も自由に調整する事ができる超人。



アレク以上の大男で3mはある体躯を誇る管理人。

そして、ガチムチホモゲイである。ゼオンはお気に入り。



「ですね。出てこなかった奴には後で裁きが必要です」



キサエル・ロンティス

管理人ナンバー:014

スタイル:科学

スタイル名:検察課


人造人間 + 組織型の科学。

それぞれ特別な力を持つ人造人間を複数用いて、対象物の情報を多く集めることができる。人造人間達のほとんどは検察や鑑識などの能力を保有している。


眼鏡をかけたスーツの伊達男な管理人。見た目だけみれば、管理人らしい格好である。



「にょにょにょにょにょにょにょ~~~~~~~」



ノッポ狸(のっぽだぬき)

管理人ナンバー:020

スタイル:魔術

スタイル名:狸だけに"タ"を抜け

ノッポ狸に対しては、"タ"が付く魔術名や科学名、超人名、武器名が効かなくなる能力。


また、ノッポ狸から"タ"を抜かれる攻撃を喰らうと、魂を徐々に抜かれてしまう。

体長50cmほどの縞々狸。♂で性欲が強く、女性に撫でられると喜ぶ。

動物型の管理人。


「011と015、016、017の不在を確認しました。ですが、待っても来ないので始めましょう。時間の無駄です。大宇治くん、司会を」



英廉君えいれんくん

管理人ナンバー:010

スタイル:魔術

スタイル名:ニノ

指定した時間帯に維持する魔術。

使用の際、英廉君の左上に時間が表示される。表示された時刻は英廉君以外は変更できない。全ての者の行動はこの時間帯に起きたという事になる。また時間帯を戻すと、全てがその時間帯になった状態に陥り、ニノによって未来で起きた攻撃はその時間帯になると平等に発生する。

中々説明に難しい能力。


両肩に砂時計を乗せ、奇妙なひらっベタい帽子を被った少年管理人である。




7人出席、4人欠席。まずまずの出席率だろう。管理人によっては自分の世界の管理に忙しい者だっている。稀に、面倒だから行かないという者もいる。

管理人も管理人で色々あるのだ。トウモロコシだったり、狸だったりするし。

会議室のようなところで7人が座り、前方には大きなモニターが置かれている。そこに映る人物は11人を呼び出した者だ。とはいえ完全な映像ではなく、そいつのデフォルメが映し出されていた。



『諸君、よく集まってくれた。中には我のように来られなかった者もいるが、罰則は必ず我が降す。……とまぁ、最初の挨拶はここまでで良いだろう』

「ポセイドン様。デフォルメで出演って」

「私はそれでも構いません。声だけでも十分です」

「トウモロコシのおばさんはそう思うか」



様々な反応をしている管理人。デフォルメとして映し出されているそいつ。絵の印象はまさに王様のような、派手な恰好であった。

それが。ポセイドン。

現在の管理人達を纏めている最高位の管理人である。


『さて、これほどの猛者達を集めての議題はただ一つ。皆、ご存知の通り。"黒リリスの一団"と呼ばれる連中が、異世界へ移動できる手段を持ち、我等管理人に反旗を翻している事についての対策と編成だ。そして、君達にはまだ伝えていなかったが、先ほど管理人ナンバー017。ユミサは"黒リリスの一団"と戦い。亡くなってしまった。故にこの席には来られなかった』



唐突の同僚の死を告げるポセイドン。

たかが人間の集団とは思わないで欲しいと、釘を刺すには十分な一言であった。



「ふん、みっともねぇ」

「最強の人間はそれだけの力を持っているという事か」



出席している七人の反応はそれぞれであった。そして、ポセイドンは



『司会はいつも通り、大宇治くん。君が勤めたまえ。我はこれから用事があってな』

「分かりました」

「ポセイドンも実質いないのか」

『ふふふ、たかが人間如きに我が出る事になったら、永遠にも近く続いている管理世界が崩壊する事ではないかね?ゼオンハートくん。7人で人間を1人駆逐するだけで良い、簡単な仕事なのだよ?』



現れてすぐに消えるような言葉を残した。すぐにモニターに映るデフォルメの自分が消えようとした時。あの男が突如、破壊を伴って誰にもそれが見えずに乱入してきた。



ドガアアァァァッッ



「!!?」

「ちょおおっ!?」

「なんだぁ!?」

『…………ここは会議をする場だ。戦いの場ではないはずだが』



何重もの連なった壁を突き破り、会議室の机を破壊し、デフォルメのポセイドンが映る大きなディスプレイに零距離で顔を近づけ、刀を抜こうとしている黒の長髪。


『桂、呼んだ覚えもないぞ』

「なぜ貴様が出ない?大宇治。伝言は伝えたのか?」


それとも斬られたいか?って、威圧を掛けている桂。大宇治は大汗を流して


「す、すみません。伝えていません」

『?我に何か隠し事か?言ってみろ、大宇治。なーに、今日くらいは眠れるんだから』



デフォルメに殺意を向けられる大宇治。現在の管理人の二強に脅されると、命がヤバイ。桂はポセイドンに伝言内容を伝えた。


「お前がパイスーを狩れ、と伝えた。もし貴様が出ないのなら拙者が出る。奴を甘く見るな」

『なんだそんな事か、くだらんな。"管理人の用心棒"殿が人間を警戒するとは』


痺れてしまう。2人の会話。ポセイドンと桂の仲の悪さは異常だと、管理人には分かっていた。立場自体も全然違うため、この上なく両者が危険だとは分かっている。


『我がそこにおらぬではないか。貴様がやりたいのなら構わん』



プツンッ


画像が消える。ポセイドンは桂の伝言にも特に示さなかった。


「………………」

「桂さん」

「ふぅ…………話をしていろ。拙者も数に入れて良い」

「え?」



机から降りて当たり前のように椅子に座った桂。やや、ポセイドンの対応には不満を示している顔を出していた。



「そ、それでは始めましょう」



とても気まずく始まった、"黒リリスの一団"の団長。パイスー殺害の編成。




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