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RELIS  作者: 孤独
ヒタス編
233/634

夜弧をとっ捕まえるお話



ピルルルルルル



「!」


未だにメイドカフェにいるわけだが、大塚に伝言が一通届いた。ボスであるポセイドンからの指令。ハーネットの資料を持ち逃げした夜弧の居場所を掴んだという情報。



「行くぞ、キモイデブ」

「デュフフフフフフ」

「………………」

「新入りさんも来い。狩りの時間だ」



大塚、ケチェリ、新入りの三名は夜弧がいる異世界へ足を運ぶ事になる。3人いるわけだが、まだ戦力的には不安がある。ポセイドンはもっとも信頼を置く者も、すぐに飛ばすことに決めた。




キイイィィッ



「よー。遅かったな。早くこれ外してくれよ」

「まったく、なぜ捕まっている」


ロイ達に捕らえられたダネッサ。ポセイドンは彼の救出に黒い龍の仮面の博士に指令を出した。ライラ達が不在とあってはダネッサ自身を抑える力はあっても、外部から来る敵を抑える戦力はなかった。

彼からダネッサの武器である櫓厨を渡される。


「…………ポセイドンがお前を必要としている。行って暴れてこい」

「分かってる。次はヘマしねぇ」


ダネッサも大塚達と合流しようと、ポセイドンから頂いた科学で別の異世界へ飛んで行ってしまった。

ブライアント・ワークスの戦闘員は4名。



「"無限牢"に不審な振動をキャッチ」

「何者かが空間を飛び越えていると思われます!」



いつまでも不正な移動を見逃すほど、無能な管理人ではない。ダネッサや大塚達が何回も移動を繰り返している情報を掴み、彼等を追ってその居所を掴んだ。

すぐさま、グルメと龍、クロネアに連絡が入った。ブライアント・ワークスの居場所、さらにはハーネットの資料の在り処も分かったような物であった。



「龍管理人はここにいてください」

「!な、なんだと!?」

「私達、11人でなんとかしましょう。対策だってされているんですから」


と、カッコイイ事を言う弟子であるが…………


「では、急いでヒタスや怨北王子さん達に連絡を入れましょう。"フレンズ・リンク"の起動をお願いします」


師匠ーーー。ホントは師匠が一番心強いんです!でも、11人でなんとかするって言った私のクソ馬鹿!クソなジレンマのせいで、師匠を連れて来れないなんて最悪だーーー!どうすんの!?ヒタスを倒した奴と私、戦うの!?無理無理!死ぬ死ぬ死ぬ!やっぱり管理人なんかやりたくない!


「行きましょうか、クロネアさん」


ここで『クロネアだけ、行って来いよ』って叫びてぇーー。俺も家の中でゆっくりしたい。自宅に引き篭もりたい!死にたくない。戦いたくない。殺されるの怖ぇぇ。


「それでは龍管理人。失礼します。ポセイドン様には気をつけてください」


グルメ。クロネアと共に、ブライアント・ワークスを追う。龍の弟子であり、外見や装いはとても知略家を思わせるのだが、中身はとんでもない逃げ腰とハッタリの天才。類稀なポーカーフェイスの持ち主。



「ああ。分かったぜ。……今度はぶっ潰す」


クロネアの連絡からヒタスは真っ先にその異世界へと向かった。敗北が相当キていたようだ。

以前の管理人達とは違って、非戦闘員であろうと全員が参戦。真面目さだけはかなりのものだろう。



「デュフフフフフ。これは激しい争奪戦の予感!」

「なに捕まってんだよ、ダネッサ」

「あいつに言われるのはいいが、ガキに言われるとムカつくな」



夜弧が安静している異世界にブライアント・ワークス、管理人が同時に襲来。大きな二つの組織の襲来に気付かない夜弧ではない。

当然であるが、未だに左足はなく。松葉杖がなければ移動できない状態。



「ふぅ……………」



夜弧は傷を癒すために有名な温泉の世界にやってきていた。


"極楽に近い火山界"オレンジ・ボーインヘットーと呼ばれる異世界。


湯治として有名であり、この世界のほとんどは火山で占めている。人口はそれほど多くないため、戦場となってもそれほどに困るところではなかった。疲労だけでも抜いておかなければ守り抜けない。


「戦いましょうか」


普段、黒くて暑そうな魔術師の恰好を軽くして温泉に浸かっていた。左足がないだけで周りのお客は驚いていた。一方でそれ以外には傷は一切なく、綺麗な白い肌をしていた。三日月の仮面も外されており、青い色の瞳と黒い色のショートボブのような髪型。仮面をつけるのがもったいない、綺麗な顔立ち。一方で胸はかなりのまっ平ら。そこだけはパッドでもつけた方が良い。

しっかりとタオルで全身を拭いていつもの服の薄着バージョンを着用する。ちゃんと仮面もつける(ちょっともったいない)


松葉杖を使いながら、温泉街から離れていく夜弧。


たった一人でハーネットの資料を守り抜く。異世界に逃げるという手段もあるが、数という壁には限界がある。この場所でブライアント・ワークスも、管理人も相手にするつもりであった。




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