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RELIS  作者: 孤独
ハーネット編
201/634

ライラ+ロイ+夜弧 VS ブライアント・ワークス


「そもそもの問題として………あたし達はこの空間のどこに向かえばいいのかしらね。ってことと、もう一つ」


3人共座って、会話をすることに専念する。


「あたしとロイは苦しんでいる春藍がここに来て欲しいって言っていただけ。ここから先、何をするべきか。まだ分かっていない。…………で、夜弧はなんの目的でここに来たのよ。まさか、馬鹿みたく穴から落ちましたって言うつもり?」


当然であるが、ライラは疑いの目を続けて夜弧を見ていた。返答次第ではロイに止められても戦う。夜弧もまた、信用を得るために言葉を使った。


「…………ここがどんな場所か分かりますか?」

「さぁ?分からないわね」

「あたしにとって、ここはあなたが思う以上に大切な場所。守りたい場所なんです……」

「ふーん…………もっと具体的に言ってもらいたいわね」


真意が掴めない言葉であったが、


「とにかく。協力はしましょうね」

「そうだな」

「……信じてもらえなくても、構わないですよ」

「仮面をとってちゃんと素顔をみせれば?」

「!そ、それは止めてください!」


夜弧は立ち上がり、頑張ってライラ達の方へ歩いていくが…………。中々距離が縮まらない。その光景は見ている側からしたら不可思議で面白いものだった。


「あははは」

「な、なかなか距離が縮められない……………」


そんな時だった。夜弧に続いてやってきた連中。



ズダンンッッ



「やっぱり先客がいたな。しかし、丁度良いな」

「デュフフフフ、3人おる」

「それよりここは空間型の科学か?マーティ・クロヴェルとは違うね」

「強そうな3人」

「あの、男が背負っている人がハーネットって奴?」



ライラ、ロイ、夜弧にとっては初対面。科学を崇拝している組織、ブライアント・ワークス。

ダネッサ、ケチェリ、大塚、ナルア、ヘット・グールの五名がこの空間にやってきた。


「し、知り合い?夜弧」

「ううん。全然…………敵でしょ?」

「あんたも怪しいわよ」

「色々やばそうな連中だな。変態海パン野郎に、汗ダクオタクデブとはよ」


距離は縮まらなくても声は届いていた。ロイの言葉にダネッサとケチェリの戦意がロイに向いていた。


「僕がこの空間を壊していい?」

「まー待て、大塚。あの男。俺を挑発しやがった。ここも、あいつ等も俺にやらせろ。ケチェリもいいな?」


挑発っていうか?事実じゃないか?……っと、ダネッサ以外は思っていただろう。


「デュフフフ。ダネッサがいいなら構わない」

「オーケー」


ダネッサは槍を取り出し、構える。


「馬鹿にこの空間は破れねぇな」


この空間からの脱出。

春藍はヒントを残して気絶したのだが、あまりにもタイミングが悪すぎてライラ達には分からなかった。完全に出られない空間はポセイドンの技術でも無理だろう。ダネッサは槍はこの空間の床を貫いた。


「え?」


この空間のさらに下に本来の道がある。


「厄介な仕掛けをしやがって」

「この空間が壊れたら、ここにはもう入る事ができない仕掛けとは……」


距離が狂わされる空間がどんどん崩落していき、全員が落下していく…………。



ドサァッドサァッ



「あいたたた…………」


全員が落下した場所は大きく揺れていながらも、確かな道が存在していた。

ライラ、ロイ、夜弧には新たにできた道の方に近く、ブライアント・ワークス達はやや遠かった。たったそれだけの距離の差。


「じゃあね、ライラとロイ!また会おうね!」

「夜弧!!あんた!!」


空間を脱出した瞬間、夜弧は猛ダッシュで新たな道の方へ走り、ライラもそれを追おうとした。


「逃げちゃダメだよ」

「おいおいおいおい。大塚!それ使ったら、俺等も巻き込まれるだろ!」

「デュフフフフ、走って追うのも悪くない。美女2人ならなおさら、デュフフフフ」


ダネッサとケチェリが先に行ってしまったライラと夜弧を追おうとダッシュした。だが、それを阻止した男。ただでさえ、春藍を抱えているハンデを持ちながら五人を止めようとするロイ。



バヂイイィッ



「先には行かせねぇぞ。特に変態2人はな」

「ほぉ…………面白い猿だな」

「デュフフフフ。ダネッサ、ハーネットは殺すなよ。苦労が無駄になる」


満足に戦えないロイであるが、ダネッサ達も同じである。槍をロイの身体に突き刺せばそのまま春藍にもダメージが来る。彼等にとっては春藍 = ハーネットは奪取するだけにしようとしているのだ。

お互い飛車角落ちという状況で勃発する戦闘。



ガギイィィッ



「!足だけで俺様の槍捌きについてこられるとはやるな」

「くっ…………(こいつ、"超人"か?妙な身体能力を持っているぞ)」



ダネッサが思った以上に強い。すぐに残りの4人がロイを通り越してライラ達を追っていた。ロイは止めようとするが、ダネッサが賢明に注意をひきつけにきた。10秒以上もひきつければ自然にロイも残った4人をライラ達に任せるしかなかった。

ロイは五人の中でこいつが飛びぬけて強いというのは手合わせして分かった。ダネッサが飛車角落ちであったため、正確な強さは読み取れなくても断言できる。



「マジでやったらテメェ強いだろ」

「お前なんか楽勝に殺せるな」



力の差を感じ取るロイ。思わぬ強敵の出現に、春藍を守る役目など……負担は大きい。



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