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RELIS  作者: 孤独
VS黒リリスの一団編
144/634

人類が管理人への決裂、断絶を吼える。(ただし、一部分の人類だ)


「テメェ等、準備は良いな」



春藍達と別れて3日経った。パイスー達、黒リリスの一団は戦闘準備を整え終えた。

粕珠などから受けた傷は春藍が帰る前に治療してくれた。これから奴の世界で暴れるというのに……優しさとかいうより馬鹿である。でも、春藍からしたらパイスー達が死んで欲しくないからしたのだ。そう考えればすんなりと行く。



「大丈夫ですわ。迷いはないですわよ」

「ああ、いつでも誰でもやれる」

「ウチも万全だけど……」

「1人いねぇぞ、パイスー」



リア、ザラマ、インティ、梁河の戦闘体勢は万全。だが、ネクストステッパーから若が帰ってこないことにメンバーは不思議がっていた。だが、パイスーとはどこかでやり取りをしていたらしい。



「あいつは先に行っている。結構、面白いもんを用意してるそうだ」

「本当か?」

「あの男はちょっと変わってるわよね。掴めない感じですわ」

「あはははは。若は戦うの苦手だから、いなくてもいいんじゃなーい?」




黒リリスの一団の超戦力5名。"未来科学"フォーワールドに向かった。

その五分前。

とてつもない戦場となるフォーワールドではいくつもの異変が起こり始めていた。住民達は絶対に安全であるように専用のシェルターに移動することとなったが……。タドマールなどから来た住人分までなく、管理人が使う施設なども使ってなんとかギリギリ、避難させるという形にできた。



ズズズズズズズ



「さーー、人類VS管理人の対決。第二ラウンドはどちらに転ぶのかな?」



黒リリスの一団で最初に着いたのは若だった。そして、彼の後ろから多くの人間達が連れて来られる。あまり多く群れる事はなかったが、同盟という形で管理人に対して敵意や悪意を持った者達とは交友を持っていた。

パイスーが認めた者達はザラマ、梁河、リア、インティぐらいであったが、それでも連れて来られる者達は皆、若とは違い、命を賭けて管理人から人類は脱しようとするため、力を出し尽くす所存だった。



ズズズズズズズ



「管理人を滅せよ!!」

「人類はこれから自らの道を進む!!」

「不当な管理から自由を!!」



連れて来られた戦士の数は178人。フォーワールドの地に辿り着いた。数で劣勢である黒リリスの一団からすればいるだけでもありがたいだろう。




ゴクッ………………



「ほ、ホントにほぼ勢揃いかよ…………9人中8人……」

「異様ですね…………こちら側も、あちら側も」



ラッシとクロネアは息を呑み、緊張していた。向こう側にあんなに人数がいるとは思わなかった。主戦力だけをチェックしていただけに想定外。だが、こちらも同じだ。

自己中心的だし、管理している世界が重要なため戦場には滅多に出ないとされる9つ以下のナンバーを持つ管理人達。彼等がこの地で並び、戦闘準備がもうできていた。



管理人ナンバー:009。ベィスボゥラー。

管理人ナンバー:008。リップル相馬。

管理人ナンバー:007。フルメガン・ノイド。

管理人ナンバー:006。朴。

管理人ナンバー:005。蒲生。

管理人ナンバー:004。龍。

管理人ナンバー:003。桂。

管理人ナンバー:002。ポセイドン。



【甲子園のサイレンが鳴りましたー。プレイボールです!】

「いや、鳴ってませんよ。ベィスボゥラー……よく暢気にスコアブックに文字を書きますね。口で喋りましょうね」

「オイラ達は今来てる雑魚の相手の方が良い?」

「そうでしょうってのー。アタイ達はそのためだしー」


先に連れて来られた人間達の相手に朴達4人の管理人が前に出た。



「俺もいくべきか……」

「蒲生のおっさんはあーゆう蟻んこ共の相手は苦手でしょ。先に世界をぶっ壊しそうだ」

「うぐっ……………」

「蒲生。貴様の戦闘許可は拙者かポセイドンがする。それまで待機だ」

「貴殿が暴れる方が被害が大きいかもしれんしな。絶対に能力を使うんじゃないぞ」



蒲生は戦闘を自粛するように呼びかける。呼び出されたというのに可哀想である。ただ、本当に蒲生の力が必要だと判断すれば即座にやってくれるだろう。

そして、ポセイドンはラッシとクロネア達に確認する。


「住民達の避難は済んだのだろうな、ラッシ」

「は、はい!いちお…………全員、シェルターとはいきませんでしたが…………」

「……なぜ、タドマールの人間をこちらで受け入れた。あとで審議したいが……奴等が生きておれば良いな。そうだろう?クロネア」

「…………はい。その問題は私がやります」

「住民の死者が7割ならばまだ回復の余地がある。優秀な人材だけは必ず保護したのだろう?ならば好きに暴れることができる。1人の命を重く考えるな」

「桂さん、俺は考えてねぇーって!ともかく、存分に技術開発局を荒らしていいっす!」



黒リリスの一団。総勢183名に対して、管理人側の戦闘人数はなんと8人。

これは他の管理人を呼んでも戦力にはならないという判断からである。奴等を甘くなんか見ていない。限りなく最小限の被害で留めるには主力だけ戦うことがやはり良い。

量産型も含め、1人の管理人が抜けることは得がないからだ。



「ポセイドン様。例の人形達をお借りしたいってのーですけど」

「構わん。リップルよ、数の相手は貴殿に託す」



ポセイドンは自身の科学の一つ、"箱物大劇場団"を起動させた。リップル相馬の科学とは相性が良いからだ。

"箱物大劇場団"

ドールハウス+人形型の科学。小さな箱の中には小さくされた科学の人形達がおり、それらが箱から出ることによって、人間程度の大きさにまでなり決められた操作条件を真っ当する人形になる。

数は多く、行動範囲もとてつもなく広いのだが、操作できる内容と人形が持っている能力の低さが欠点であった。その欠点を補うのが、リップル相馬の科学。"裏表同刻堂"と"賃貸便利屋"であった。



ドンドコドンドコ パフーーーッ


ラッパと太鼓の音と共に、ドールハウスから次々と人形達が出てくる。出てくる人形達にリップルは色んな洋服を貸し出し、着させてあげた。普段は洋服屋のオーナーである彼(彼女)だ。

"裏表同刻堂"

洋服屋型の科学。彼(彼女)が持ち歩いている洋服全てが科学である。本体はどこか別にあるらしい。洋服には様々な特性があり、水着をつければ誰でも泳げるようになり、ブラジャーを男性がつければ女性になれたり、トランクスを女性がつければ男性になれたりと……まぁ色々ある。

重ね着する事で特性を組み合わせることができるが、重ね着できる枚数の限界や暑い事もあるので弱点でもある。

"賃貸便利屋"

賃貸取引会社型の科学。裏表同刻堂の洋服を瞬時に持ってくることができる科学。ただし、これはあくまで借りているという形であるため、破損や賃貸時間による支払いは返納後、もしくは返さないで24時間後に身体にダメージがくる。

計画的に使わなきゃダメである。



この二つの科学を用いることでただの人形達は立派な兵士として機能する。黒リリスの一団からしたら、倒すにも面倒で倒しても得がない奴だ。



「では行きましょうか」

「オイラに乗れ。戦場まですぐに行ける」

【リリーフカーにはまだ早い時間なんだけど】


朴とベィスボゥラーはフルメガン・ノイドに乗っていくことにした。そして、フルメガン・ノイドは身体を変型させて、小型のジェット機になる。その時間わずか3秒。

"OVER・P&SW"

車、列車、飛行機型の科学などなど。自身がロボット型の管理人であり、乗り物という類に変型する事ができる。クレーン車や除雪車、ヘリコプター、軍艦、戦闘機などにもなれる。サイズも自由に変えられるため、便利な力。


朴とベィスボゥラー、フルメガン・ノイドの3人が、数として役割がある連中の中にある質が高い者を相手にすることになる。パイスー達の到着はまだであったが、


「開戦だ」


フォーワールドの存続が危ぶまれるほどの、大戦争が開幕した。




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