モブの仲間は貴族と揉める
「お前、冒険者風情が!この俺を殺すだと?なめているのか?」
「なめているのはあなたですよ。貴族だろうが何だろうがここは冒険者ギルド。そんなものは気にしないんですよ」
気にするから。王に申請してオッケーもらって初めてギルドが成り立ってるんだから。しかもその人第二王子ぞ。
「あ?てめぇ誰に向かって口きいてやがる。俺はテイス王国の第二王子だぞ?」
カース君はアゼンタの胸ぐらを掴むとアゼンタはカース君の顔面を殴ろうとする。やばいぞ。僕アゼンタの拳の速さ見えないからほんとに殴ろうとしたらとめられる自信は
「はいはーい。そこまでそこまで。ここは僕のギルド。あまり勝手をしてもらっては困りますな」
僕とアゼンタ、カース君の前に白髪でスポーツ刈りの少し短い髪の毛の男が僕達をとめる。
「あ?邪魔をするな白髪。こいつはこの俺に不敬を働いたんだぞ?即死刑だ」
「そうよ。とめないでミルター。こいつは私の仲間を馬鹿にしたんだから」
カース君とアゼンタは白髪の男、ミルターに言う。
ミルターは僕の仲間の一人で彼は
「いやいや。このギルド、管理してるのは僕なんだからさ。僕には逆らわないでくれる?それに貴族のお坊ちゃん。君もこんなところに簡単にきていいのかい?ギルドを管理している僕はテイス王に君がここにきたことを言えることも出来るんだよ?」
「っ!この、調子にのらせておけば!」
カース君はミルターに殴りかかろうとすると、カース君の顔がのけぞるようにダメージを受ける。
「!?」
「おや?どうしたのかな?僕は何もしてないのに勝手にのけぞって。あれかな?それが上級貴族のふるまいってやつかな?」
「こ、この!下民風情がなめたまねを!」
「さっきから下民下民ってうるさいよ。馬鹿みたいに同じことしか言えない人間はつまらなく感じるよ」
ミルターはカース君を見下しながらいう。ミルターはけっこう、いやすごくタチのわるい性格をしている。特に僕のことが絡むと上級貴族だろうが何だろうが誰彼構わずいたいめにあわせる。まさにかえしの狂犬、ミルターだ。
「下民、貴様の顔は覚えたぞ。次に会った時は覚えておけ」
「はいはい。わかったよ。じゃ僕からも一言。君の探してる人、ステイランという方でしたかな?彼を狙うなら覚悟した方がいいですよ。僕が何かをするわけじゃありませんけどもし手出しするようであれば命はないと思った方がいい」
ミルターがカース君に言った後カース君は小物が逃げるような感じで逃げていった。