モブと勝ち抜き戦
シンクは競技場の真ん中に向かうとマクスとむきあう。
「よお。下級貴族の冒険者。この俺、マクス様の金ピカリングでわからせてやるよ」
「何をわからせてくれるんすか?そんな金ピカのリング如きで」
シンクはマクスを煽った後互いに殴りあう。ちなみにシンクは避けてマクスはもろに腹にくらっていた。
「これは試合じゃないですから互いに攻撃し始めればそれで試合開始でやす。しかしあのマクスとかいう男、口だけでやすね。シンク手加減してやすよ」
僕の隣でシンクの攻撃を見ていたミルターがいう。僕はシンクの戦い見るの初めてだけどミルターは何度か見ているのかな?
「ミルターはシンクの戦いみたことあるの?」
「いえ。僕は見たことないでやすよ。ギルドの冒険者になる際に書類を書いてもらったんでそれを見たのと今の攻撃ならシンクはまだ本気ではないとわかるだけでやす。ステイラン君なら言わなくてもわかったと思うでやすが」
残念ながらわからなかったし、シンクが本気出してないのとかもわからなかったよ。
「く、っくく。その程度か?下級貴族」
「お前らさ。人を見下しすぎっすよ。上に立つものとして恥ずかしくないっすか」
「は?貴様ら下級貴族の方こそ恥ずかしくないのか?上級貴族である俺を殴るだけでなく第二王子に喧嘩を売るなどバカの、いやバカだったな。バカだから冒険者なんてしてるんだろう?中級貴族や下級貴族は本当に可哀想だよなぁ。うまれもっての格が違うのだから」
マクスはニタニタと笑いながらシンクに言うとシンクは
「お前如きに武器を使うのももったいないっすよ。お前なんて素手で十分っす」
「そうか。なら俺はこの金ピカリング達で遊んであげよう」
マクスは手につけていた金ピカのリングの一つを撫でるとリングから金色の魔獣が現れた。全身の毛は金ピカ、形は猿みたいな感じの魔獣だ。
「どうだい?俺の可愛いゴールデンモンキーは。お前のようなやつはこいつで十分だ。やれ」
マクスはゴールデンモンキーと呼ばれた金ピカの猿をシンクに向けるとシンクは拳を握りしめ
「素手でやるとは言ったすけど魔法は使わないとは言ってないっすからね。見せてあげるっす。自分の魔法、属性ハンドを」
シンクは拳を前に、火を拳にまとわせる。あれは普通に拳に火属性魔法をまとわせただけでは?
「いいっすか?この拳はっすね」
シンクはゴールデンモンキーに近づき腹部を殴るとゴールデンモンキーは口と目から大量に血を流しだす。
「自分の属性ハンドって魔法は相手に攻撃を当てた瞬間属性を変えるんすよ」




