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モブとシンクと

 午前中の授業が終わった後僕とシンクは食堂に向かう。そう言えばカース君のお昼はどうしたらいいんだろ。朝あんなことがあって放課後勝ち抜き戦とやらをやるっぽいから別に僕が昼飯を買わなくても取り巻きの奴らがどうにかするでしょ。


「ステイラン。何をたべるんっすか?自分はお腹ぺこぺこなんで多めにいくっす」


 そうなんだ。僕は金ないから、というかいっぱいもってるのバレたくないから弁当だよ。


「僕はこれだよ。弁当だよ」


 僕は持っていた弁当箱を見せるとシンクはなぜかはてな顔で


「弁当?それで足りるんっすか?小さくないっすか?」


 いや普通くらいだと思うんだが?三段弁当でもないし。一段の弁当の米半分、おかず半分くらいでちょうど良くないか?


「僕は席とっておくからシンクは購買で買ってきなよ」

「了解っす!多めに買うっす!」


 シンクは勢いよく購買の食券が売ってる台の前までいき、僕はその間に三人分の席をとる。

 シンクを待つこと数十分、シンクが僕を見つけると僕の前に購買で買った昼飯をこぼさないように僕のところまでくる。


「お待たせしたっすステイラン」


 僕はステイランの持ってきたご飯に驚いていた。それは大量の米ともやしの山づみだった。


「シンク。お前それ」

「これグリグリと一緒に冒険者で依頼を受けた後のご飯に食べてたんすよ。グリグリは少食っすから米はあまり食べなかったっすけどこのもやしの山をわけあってたんすよ!」


 シンク、お前シルバーランク冒険者でも苦労してたんだな。なんか、


「今度から弁当作ってこようか?僕達の通うこの学校、金もかかるからさ」

「そ、そうっすね。お気持ちは嬉しいっていいたいっすけどそうしてくれると助かるっす。自分らもとはマルガレーファミリーからスパイとして学校に来てたっすからマルガレーファミリーにお金出しててもらったんす。でもマルガレーファミリーとはてをきったのとグリグリがしばらくは休まないとダメっすから自分はその分稼がないといけないんすよ」


 シンクまじで苦労してるんだな。マルガレーファミリーの件は一応僕らにも責任はあるし


「しばらくは他の冒険者と依頼を受けたらいいよ。僕の方からミルターに頼んでおくから」

「何から何までありがとうっす。自分はグリグリのおまけみたいなもんっすからシルバーランクの冒険者でもあまり腕っぷしには自信がないんっすよ」


 それはまたなんか共感できるな。僕もおまけのギルドマスター、いやおまけじゃなくてお飾りのギルドマスターだからね。

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