モブはこうしてギルドマスターになる
「ギルドマスターって今冒険者登録してあるところにはギルドマスターがいるじゃないか」
「簡単な話ですよ。新しいギルドを作ればいいんです。そしてステイラン様をギルドマスターにするんです」
いやそんな事しなくていいから。僕は平凡に暮らせればじゅうぶん。大金とかなくてもいいし静かに暮らしたいだけなんだ。だから
「余計なことは」
「ステイラン様。余計なことはとはやぼですよ。それでは私はこれで」
こうしてアゼンタの行動によって僕のギルド?コードオブジャスティスというギルドが作られて、僕はアークストームのパーティのリーダーになった。ちなみにこれはアゼンタを助けて半年でおこったことだから僕は驚いている。だって本当にギルドマスターにするなんて思わなかったから。ただアゼンタ達には僕をギルドマスター、後パーティのリーダーということは言わないでおいてくれと頼んである。せめてもの抵抗だ。
「ほんといつまで経ってもマスターは恥ずかしがりですよね。でもマスターの偉大さが他のものにバレるのも嫌ですし、テイス王くらいにしかバレたくはありませんね。マスターの神のような采配にもはや助ける必要などありません。私と後の三人でもう十分です」
そう。僕がリーダーにされたパーティ。アークストームにはアゼンタ以外に後四人メンバーがいる。他の三人は個別で難易度の高い依頼をこなしており、いつ帰ってくるかわからない。みんな揃うと面倒だから個別で来るのは嬉しいけど。
「マスター。今日はなんの依頼をこなしますか?テイス高原の奥にあるダンジョンを攻略しますか?」
アゼンタは僕に言うと僕は
「そうだねー。僕の実力じゃあそこに行けるのがせいぜいだからね」
「またまた。ステイラン様はあまり実力を見せびらかさないようにしているだけですよね。本当は強い武器とか持ってるのしってるんですよ!」
た、確かに強い武器は持ってるよ?だってギルドマスターになってからお金がじゃんじゃん入ってくるし。それくらいしか集めるもんないからさ。
「ギルドマスター室を整理してるのは私なんですからわかってるんですよ!」
うっ!仕方ないじゃん。僕にあんまりギルドマスター室にいないでってアゼンタや他のメンバーが言うし。いたとしても僕が僕のパーティのあいつだからさ。
「それじゃ私が依頼受けてきますからダンジョンに行きますか!」
「そうだね。行こうか。でも思ったんだけどギルドマスター自らダンジョンに向かうのは」
「いやいやいいことですからダンジョンに行きましょ!ステイラン様!」