モブは激突する
「それじゃステッチ。あいつらのことつけようか」
え?急になんで?僕は反応に困っているとカイリちゃんは
「うんうん。私にはわかるよ。ステッチはマブだからね。あいつらが多分マルガレーファミリーの誰かに今日殺される確率が高いの」
いや知らないよ。というかわかるわけないじゃないか。
「私がアゼンタを呼んでおくから私達は二人をおおっか!」
「え、アゼンタ呼ぶなら待ってたほうが」
「大丈夫大丈夫。アゼンタはステッチのいる場所はだいたい匂いでわかるから」
......アゼンタは犬かなんかかな?というか僕そんな匂うの?地味に傷つくんだけど。
カイリちゃんは僕に言った後すぐにグリグリとシンクを追い、僕も追いかける。
あれ?アゼンタを呼びに行くのは?
「マスターが呼んでる気がして!」
僕がアゼンタをどう呼ぶんだろうと思ってると本当に急にアゼンタが来た。え、マジで犬かなんかかな?
「だから言ったよー。アゼンタはくるって」
「え、呼ぶって」
「うん。マブのステッチの存在がアゼンタを呼ぶからね」
いやいや。僕の存在で人呼べるってなんだよそれ。僕アゼンタにそんな特殊なことした覚えがないよ。
「久々に見たマスター!マスターは今日もイケメン!」
「うんうん。ありがとうね。それでアゼンタはなんでここに?」
「ん?マスターのいるところに基本私ありだよ?」
そうか。そうだったのか。いやぁ。全く知らなんだな。
「ところでどこに向かってるの?」
「マルガレーファミリーのギルドだって。でもギルドマスターってまだ生きてなかったけ?」
「マスター。冗談言うのはやめてくださいよ。前のマスターはすでにあいつらに殺されてますよ。知ってるでしょ?」
いやしらんって。なんで僕がなんでも知ってるみたいに思うの?知らないからね?
「ミルターから聞いたんだけどマルガレーファミリーは相当やばいらしいわね」
アゼンタがカイリちゃんに言うと
「かなりやばいよー。マルガレーファミリーの兄弟達、血は繋がってないらしいけどマスターのマルガレーはかなりやばいらしいよ。アゼンタでも敵うかどうか」
アゼンタでも敵うかどうかってそれはやばすぎでしょ。どうするの?
「なんとかなるわよ。マスターもいるし。一応私ギルドの方に顔出して他の奴らにも声かけてくるからカイリ。あんたはちゃんとマスターを守るのよ」
「え、私非戦闘員なんだけど?」
カイリちゃんがアゼンタに言うとアゼンタは
「あんたの魔法はかくらんくらいならできるでしょ。その間に私は帰ってくるから」
アゼンタはそう言って僕達から離れていった。